Schedule

  • 5月26日(火) ヘルムート・ラッヘンマンの室内楽
  • 5月28日(木) ヘルムート・ラッヘンマンオーケストラ作品展「協奏二題」
  • 5月31日(日) 2009年度武満徹作曲賞本選演奏会

アーティストプロフィール Artist Profile

ヘルムート・ラッヘンマン [作曲家・2009年度武満徹作曲賞審査員]
Helmut Lachenmann , composer/judge of Toru Takemitsu Composition Award 2009
ヘルムート・ラッヘンマン [作曲家・2009年度武満徹作曲賞審査員]1935年シュトゥットガルト生まれ。シュトゥットガルト音楽大学にてピアノ、作曲、理論を学んだ後、ヴェネツィアでルイジ・ノーノの最初の弟子となった。その後、シュトックハウゼンにも師事。65年にはベルギー・ヘント大学の電子音楽スタジオに勤務。60年代前半からヴェネツィア・ビエンナーレやダルムシュタット国際現代音楽夏期講習などで作品を発表。60年代後半からは斬新な楽器の扱いにより新たな境地を見せ、以後、伝統的な要素を背景に垣間見せつつまったく新しい音響世界を追求する厳格な作風で、現代作曲界に確固たる地位を築き上げている。これまでにシュトゥットガルト音楽大学、バーゼル大学、ハノーファー音楽大学、ダルムシュタットの夏期講習で教鞭を執ったほか、ヨーロッパはもとより北米、南米、アジアなどの多くの国でレクチャーを行っている。作品は世界中で頻繁に演奏され、ザルツブルク音楽祭をはじめ各地の音楽祭のテーマ作曲家としてとりあげられている。2008年ヴェネツィア・ビエンナーレ金獅子賞はじめ、国内外から様々な賞を受賞。2000年3月歌劇《マッチ売りの少女》の演奏会形式日本初演、ならびに2003年12月サントリーホール国際作曲委嘱シリーズでのオーケストラのための《書》の世界初演(いずれも秋山和慶指揮東京交響楽団)の際に来日。
■飯森範親(指揮)5/28「オーケストラ作品展」出演
Norichika Iimori, conductor
飯森範親(指揮)桐朋学園大学卒業。ベルリンとミュンヘンで研鑽を積み、1994年から東京交響楽団の専属指揮者、モスクワ放送交響楽団特別客演指揮者、大阪・オペラハウス管弦楽団常任指揮者、広島交響楽団正指揮者などを歴任。96年の東京交響楽団ヨーロッパツアーでは「今後、イイモリの名が世界で注目されるであろう」と絶賛された。2003年、NHK交響楽団定期演奏会にマーラーの交響曲第1番でデビューを飾る。06年度 芸術選奨文部科学大臣新人賞。海外ではフランクフルト放響、ケルン放響、チェコフィル、プラハ響などに客演を重ねる。01年よりドイツ・ヴュルテンベルク・フィルの音楽総監督に就任し、ベートーヴェンの交響曲全集を録音。日本ツアーを成功に導いたことも記憶に新しい。現在、山形交響楽団音楽監督、東京交響楽団正指揮者、いずみシンフォニエッタ大阪常任指揮者、ヴュルテンベルク・フィルハーモニー管弦楽団首席客演指揮者。
http://www.iimori-norichika.com/
■本名徹次(指揮)5/31「武満徹作曲賞本選演奏会」出演
Tetsuji Honna, conductor
本名徹次(指揮)郡山市生まれ。山田一雄、井上道義の両氏に師事。1985年東京国際音楽コンクール最高位、90年トスカニーニ国際指揮者コンクール第2位、92年ブダペスト国際指揮者コンクール第1位、94年村松賞、第5回新日鉄音楽賞・フレッシュアーティスト賞。文化庁芸術選奨・文部大臣新人賞。平成9年度大阪舞台芸術奨励賞受賞。これまでにプラハ放送交響楽団、ハンガリー国立交響楽団、フィルハーモニア管弦楽団、スロヴェニア・フィル、ザルツブルグ・モーツァルテウム管弦楽団、ネザーランド・フィル、ブルノ・フィル、上海フィル等を指揮、いずれも高い評価を得た。近年はオペラ指揮にも積極的で、高木東六「春香」、芥川也寸志「ヒロシマのオルフェ」、一柳慧「モモ」などでその手腕が高く評価され、04年のマデルナ「サテュリコン」(日本初演)はセンセーショナルな成功をおさめた。現在、ベトナム国立交響楽団ミュージック・アドヴァイザー・指揮者、オーケストラ・ニッポニカ音楽監督。
■岡 静代(クラリネット)5/26「ラッヘンマンの室内楽」5/28「オーケストラ作品展」出演
Shizuyo Oka, clarinet
岡 静代(クラリネット)18歳までクラリネットを横川晴児に師事。宇都宮女子高等学校を卒業後渡仏、パリ市立音楽院でギィ・ドゥプリュに、フランス国立パリ高等音楽院でクラリネットをミッシェル・アリニョンに、オーケストラ奏法をギィ・ダンガンに、室内楽をクリスティアン・イヴァルディに、バスクラリネットをジァンーノエル・クロックに師事、すべての科で1等賞を得て卒業。パリ音楽院受賞者オーケストラ、オペラ・エクラテオーケストラ(パリ)での活動を経て、1998年、アンサンブル・ルシェルシュのクラリネット奏者に就任。2000年から ヨーヨー・マと共にシルクロード・プロジェクトに参加、シルクロード・アンサンブルのクラリネット奏者としてヨーロッパ各地で演奏。現在、アンサンブル・ルシェルシュのクラリネット奏者として年間60〜70回のコンサートを世界各地で、また年間3〜4枚のCD録音などを行うかたわら、アンサンブル・モデルン、南西ドイツ放送交響楽団(SWR)、シルクロード・アンサンブルなどでも活躍中。2001年、ラッヘンマンの《Allegro Sostenuto》のCDで、2004年in nomineのCDでドイツ年間レコード批評家大賞を受賞。これまでにベルリン放送交響楽団、バイエルン放送交響楽団などにソリスト出演。ザルツブルク音楽祭、ルツェルン音楽祭、シュヴェッツィンゲン音楽祭、パリの秋音楽祭などのヨーロッパ各地の音楽祭で招待演奏。ジォルジュ・クルターク、マーク・アンドレ、細川俊夫ほか多くの作曲家にソロ曲を送られている。2005年5月東京オペラシティ「B→C」に出演。2008年8月、アンサンブル・ルシェルシュのために書かれたシュトックハウゼン《バランス》(《クラング》7時間目)を世界初演。
■橋本晋哉(テューバ)5/28「オーケストラ作品展」出演
Shinya Hashimoto, tuba
橋本晋哉(テューバ)テューバ奏者、セルパン奏者。1971年生まれ。フランス国立パリ高等音楽院(CNSM)テューバ科、同音楽院第3課程器楽科(テューバ科)、同音楽院第3課程室内楽科を修了。在仏中アンサンブル・イクトゥス、アンサンブル・アンテルコンタンポランのエキストラなどの現代室内楽、またジャック・ルボチエのシアター・ミュージック、Festival AGORA、Re(←/アクサン)sonance2003(IRCAM)への出演など主に現代音楽を中心として活動。2001年より「秋吉台の夏」現代音楽セミナーに講師として参加。2005年帰国後、サントリー音楽財団サマーフェスティバル2008などの音楽祭、東京オペラシティリサイタルシリーズ「B→C」、NHK-FM「名曲リサイタル」にソリストとして出演。他方古楽器「セルパン」を用いて古楽の分野でも活動。2002年Avent-Sce(←右下がりアクサン)nes(ソシエテ・ジェネラル・メセナ)において審査員全員一致で第1位受賞。同年第5回現代音楽演奏コンクール(日本現代音楽協会主催)第2位。2003年オランダにおいてガウデアムス国際現代音楽演奏コンクール特別賞(即興)受賞。
http://www.shinyahashimoto.net/
■菅原幸子(ピアノ)5/26「ラッヘンマンの室内楽」出演
Yukiko Sugawara, piano
菅原幸子(ピアノ)札幌生まれ。桐朋学園大学で井口愛子、ベルリンでH.E.リーベンザーム、ケルンでA.コンタルスキーに師事。ダルムシュタット・クラーニッヒシュタイン音楽賞ほか、国際的な音楽賞を多数受賞。ドナウエッシンゲン音楽祭、ベルリン芸術週間、パリの秋音楽祭、ワルシャワの秋、ハダースフィールド音楽祭、ブリュッセル・アルス・ムジカ、アヴァンティ・フェスティバル(フィンランド)等ヨーロッパの音楽祭をはじめアメリカ、日本の音楽祭にも数多く出演。ソリストとして、ブーレーズ、カンブルラン、エトヴェシュ、ツァグロセク、ツェンダーといった指揮者と共演。室内楽奏者としても、マルクス・ヴァイス(sax)、クリスティアン・ディアシュタイン(perc)と「トリオ・アカント」、木場倶子と「デュオ・カプリッチョ」として活動している他、アンサンブル・ルシェルシュをはじめ様々な団体と共演している。2000年には夫であるラッヘンマンのオペラ『マッチ売りの少女』日本初演に参加。2003年にはピアノ協奏曲《よみがえる響き》日本初演にソリストとして出演した。ソロおよび室内楽作品のCDも多く、中でもKAIROSからリリースされたラッヘンマン《セリナーデ》のCDは、ドイツ・レコード業界賞を受賞した。ダルムシュタット・クラーニッヒシュタイン音楽賞ほか、国際的な音楽賞を多数受賞。
■多井智紀(チェロ)5/26「ラッヘンマンの室内楽」出演
Tomoki Tai, cello
多井智紀(チェロ)大阪出身。近藤譲と鈴木秀美に憧れ上京。東京藝術大学在学中より『Ensemble BOIS』『ekiben』『セレブ弦楽四重奏団』等活動を開始し、現在は演奏、作曲編曲、スタジオワーク、国内外の音楽祭に招待されている。2003年『next mushroom promotion(福井とも子主宰)ラッヘンマン作品個展』にソロ・アンサンブルで参加し菅原幸子女史と共演。以来、ラッヘンマン氏の作品に深い共感をもっている。
■辺見康孝(ヴァイオリン)5/26「ラッヘンマンの室内楽」出演
Yasutaka Hemmi, violin
辺見康孝(ヴァイオリン)これまでにヨーロッパ諸国、オーストラリア、アメリカ合衆国、南アフリカ共和国、韓国で演奏活動を行っており、様々な国際音楽祭に招待されている。ソロ活動の他2001年より2年間はベルギーのアンサンブルChamp d'Action、帰国後はnext mushroom promotionに在籍、またハーピスト松村多嘉代とデュオX[iksa]を結成し精力的に演奏活動を行っている。2004年にソロCD、2008年にX[iksa]でCDをリリース。
■亀井庸州(ヴァイオリン)5/26「ラッヘンマンの室内楽」出演
Yoshu Kamei, violin
亀井庸州(ヴァイオリン)1982年生まれ。2004年東京音楽大学卒業。卒業後05年より2年間ベルギーのリエージュ王立音楽院に留学。現代室内楽や即興演奏をJ.P.プーヴィオン、F.デップ、G.リストに師事。また同音楽院にて古楽アンサンブルを西公子に、ナミュール国際古楽講習会にてバロックヴァイオリンなどをブノア・ドゥッシ、ミラ・ゴルドゥヌの各氏に師事している。これまでにヴァイオリンを久保良治、七澤清貴、荒井英治、大久保泉の各氏、また琴古流尺八を柿堺香、横山勝也の各氏に師事。
■安田貴裕(ヴィオラ)5/26「ラッヘンマンの室内楽」出演
Takahiro Yasuda, viola
安田貴裕(ヴィオラ)1978年生まれ。東京音楽大学入学後、奨学金を得て州立フロリダ国際大学に入学。帰国後、様々な管弦楽団等でヴィオラ、ヴァイオリンを演奏する他、同時代の作曲家と共に歩むことを主眼に活動を行ない、川上統氏作曲/ヴィオラと管弦楽のための「Cybele」の独奏ヴィオラなどをはじめ、数多くの初演に携わる。現在、内山和重氏主宰「本歌取りプロジェクト」に参画している。KEI音楽学院講師。
■東京交響楽団5/28「オーケストラ作品展」出演
Tokyo Symphony Orchestra
東京交響楽団1946年創立。音楽監督にユベール・スダーン、桂冠指揮者に秋山和慶、常任指揮者に大友直人、正指揮者に飯森範親を擁する。邦人作品を含む現代音楽を数多く日本初演しており、これまでに文部大臣賞、音楽之友社賞、京都音楽賞大賞、毎日芸術賞、モービル音楽賞、サントリー音楽賞など数々の賞を受賞している。新国立劇場においてもオペラ・バレエ公演を毎年担当。新潟市とは準フランチャイズ契約を、2004年からは川崎市のフランチャイズ・オーケストラとしてミューザ川崎シンフォニーホールを拠点に活動の場を拡げている。また日本初の「こども定期演奏会」や「0歳からのオーケストラ」を開催するなど、教育的音楽活動も力を注いでいる。CDはTOKYO SYMPHONYレーベルでベートーヴェン「第九」など多数リリース。音楽雑誌「レコード芸術」における「オーケストラ・ランキング2008」では、日本のオーケストラで最高位に選ばれた。2000年にラッヘンマンのオペラ『マッチ売りの少女』を日本初演、2003年にはオーケストラのための《書》(サントリーホール国際作曲委嘱シリーズ)を世界初演。
http://www.tokyosymphony.com/
■東京フィルハーモニー交響楽団5/31「武満徹作曲賞本選演奏会」出演
Tokyo Philharmonic Orchestra
東京フィルハーモニー交響楽団1911年創立の日本で最も古い伝統を誇るオーケストラ。2001年4月、日本で初めてシンフォニーオーケストラと劇場オーケストラの両機能を併せ持つ160余名のオーケストラとなると同時に、スペシャル・アーティスティック・アドヴァイザーにチョン・ミョンフンが就任。定期演奏会を中心とする自主公演、新国立劇場を中心としたオペラ・バレエ演奏、NHK他における放送演奏など、高水準の演奏活動とさまざまな教育的活動を展開している。海外公演も積極的に行い、最近では2005年11月にチョン・ミョンフン指揮で「日中韓未来へのフレンドシップツアー」を実施、各地で絶賛を博した。1989年からBunkamuraオーチャードホールとフランチャイズ契約を結んでいる。また東京都文京区、千葉県千葉市、埼玉県和光市、長野県軽井沢町と事業提携を結び、各地域との教育的、創造的な文化交流を行っている。
http://www.tpo.or.jp/