B→C バッハからコンテンポラリーへ
202 中桐 望(ピアノ)

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日時:
2018年5月15日[火]19:00
会場:
リサイタルホール     ホールへの行き方

繊細なピアニズムと優しい音色で彩られる調べ。
バッハの存在を核に、多彩な様式美が光る作品たち。

  • 【アンコール曲】 ・ショパン:ノクターン第12番 ト長調 op.37-2

[出演]

中桐 望(ピアノ)

[曲目]

  • 南 聡:ジグザグ バッハ op.45-4(2000)
  • J.S.バッハ:最愛の兄の旅立ちに寄せるカプリッチョBWV992 
  • ショパン:舟歌 嬰ヘ長調 op.60 
  • ドビュッシー:版画 
  • メシアン:4つのリズムのエチュード(1949〜50) 
  • 武満 徹:雨の樹 素描Ⅱ ─ オリヴィエ・メシアンの追憶に(1992) 
  • 池辺晋一郎:J.S.の声のほうへ ─ ピアノのために(2000)
  • J.S.バッハ/ブゾーニ編:シャコンヌ 
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チケット情報

[料金]全席自由
¥3,000(税込)
[チケット発売日]
Arts友の会優先発売:1月20日[土](特典:10%割引)
「インターネット予約」会員優先発売:1月25日[木]
一般発売:1月27日[土]
[チケット取り扱い]

公演について


© Shingo Azumaya

中桐望は2012年のマリア・カナルス、浜松の両国際ピアノコンクールの2位入賞者。2014〜16年の2年間はショパンをもっと深く理解し学びたいとポーランドへ留学し、2015年度日本ショパン協会賞も受賞するなど、ショパンを中心にロマン派レパートリーを得意としてきました。
「自分のいつものレパートリーとは一味違う、新たな一面を発掘しよう」と、B→Cを挑戦の場と捉えるアーティストは少なくありませんが、彼女もそんな一人。自分自身のアイデアや個性をどう残していくか悩みつつ、プログラムがどんどん多彩になっていく楽しさや、その先に広がる新たな表現の可能性と向き合い、進化を感じさせる。それもまたB→Cならではの醍醐味です。
今回のプログラムの核はバッハ。バッハを敬愛していたショパン。そのショパンのピアニズムを受け継ぐドビュッシーに傾倒していたメシアンへと繋がり、発展していくスピリッツの流れ。そこにメシアンを悼み紡がれた武満作品や、いずれもバッハをテーマに作曲しつつ、まったく違うアプローチが興味深い南聡と池辺晋一郎の作品が加わります。
繊細なピアニズムによって、多彩な様式美が光る作品が際立つさまをお楽しみください。

出演者プロフィール

中桐 望(ピアノ)

Nozomi Nakagiri, piano
1987年岡山県出身。3歳よりピアノを始める。東京藝術大学音楽学部器楽科ピアノ専攻を首席で卒業。同大学院修士課程を首席で修了。第17回吹田音楽コンクール第1位。第78回日本音楽コンクール第2位。第3回ロザリオ・マルシアーノ国際ピアノ・コンクール(ウィーン)第2位、コンクール委嘱新曲課題曲の最優秀演奏者に贈られるSonja Huber賞受賞。第58回マリア・カナルス国際音楽コンクール(スペイン・バルセロナ)第2位、聴衆賞受賞。第8回浜松国際ピアノコンクールでは歴代日本人最高位となる第2位を受賞。2014年秋より、ローム ミュージック ファンデーション奨学生としてポーランドで研鑽を積み、2015年1月にはデビューCD『ショパン&ラフマニノフ』(オクタヴィアレコード)をリリース。これまでに岡山芸術文化賞・グランプリや福武文化奨励賞、2015年度日本ショパン協会賞を受賞する等、これからの活躍が楽しみな若手ピアニストの一人として、音楽ファンおよび音楽評論家・ジャーナリスト等から期待を寄せられている。
ピアノを内山優子、近藤邦彦、平川真理、芦田田鶴子、大野眞嗣、角野裕、エヴァ・ポブウォツカの各氏に師事。

インタビュー

中桐 望

2012年の浜松国際ピアノコンクールでは歴代日本人最高位となる第2位を受賞、これからの活躍が楽しみな若手ピアニストの一人、中桐望がB→Cに登場します。ピアノとの出会いや影響を受けた音楽家について、尊敬する師について、そして「新しい一面を聴いて頂けたら」と意気込む今回の曲目について、メールインタビューで語っていただきました。

ピアノとの出会いを教えてください。

最初のきっかけは、3歳の頃にヤマハの音楽教室へ通い始めたことです。母が習い事の一つとして通わせ始めたようですが、まさか将来音楽の道へ進むとは、この時母も私自身も全く考えていませんでした。

これまで様々なコンクールで入賞されていますが、そのなかで印象深かったコンクールは?

私にとって初めての大きな国際コンクールだった、2012年のマリア・カナルス国際音楽コンクール(バルセロナ)でしょうか。同年代の海外の優れたピアニスト達の演奏に触れたのもこの時が初めてでしたので、彼らの持つ音色や演奏に衝撃を受け、「自分の音色」というものを深く考えるきっかけになりました。日々触発されながら、コンクールの期間中に自分の演奏がどんどん変わる感覚は忘れ難い貴重な体験でした。

中桐さんにとって影響を受けた音楽家、尊敬する音楽家は?

私の音楽を育て、磨き上げ、大きな影響を与えてくださったのは東京藝大時代の恩師・角野裕先生です。純粋に音楽を愛し、心で感じ、味わい、それを表現する方法を教えてくださった素晴らしい先生です。
もう一人、尊敬する音楽家は海老彰子さんです。マリア・カナルスと浜松のコンクールで審査をして頂いたのですが、やはり世界の第一線で活躍されている海老先生の音楽性、人間性、オーラや意志の強さは同じ日本人女性として本当に尊敬すべき凄いものがあります。浜松国際ピアノコンクールの入賞者コンサートが終わった直後に、女性審査員メンバーでいらした海老彰子先生、ディーナ・ヨッフェ先生、エヴァ・ポブウォツカ先生ら3人が一斉に寄って来てくださって、口々に今後のアドバイスを言ってくださった場面があったのですが、その圧倒感と言ったら…!先生方の目を見ているとそのオーラの凄さに圧倒されて、私ももっと頑張ろう!と心に誓った瞬間は、忘れがたい思い出になっています。その3人の女性の先生方は私の心から尊敬する大好きなピアニストです。

そのボブウォツカ先生には、2014〜16年にポーランドで師事されました。

もっとショパンを深く理解し学びたいという思いがあって留学しました。ポーランドでの生活やレッスンの中で得られる多くの新しい体験の中で、ひたすらショパンと向き合い、また自分自身と向き合う、あっという間の2年間でした。
ポブウォツカ先生には音の歌わせ方を徹底的に教わりました。「歌うように!語るように!」とはよく言われますが、今までも自分は心いっぱいに歌っているつもり、語っているつもりでしたが、実際には気持ちを込める事に精一杯だったのだなと気付かされました。自分の耳をよく研ぎ澄まし、自分の出した音が本当に歌い、語っていなければいけないと強く意識するようになり、音の出し方が自分の中では大きく変わりました。

それでは今回の曲目についてお聞かせください。

B→Cのテーマコンセプト(バッハからコンテンポラリーへ)を素直に生かしたものにしようと、J.S.バッハを敬愛していたショパン、ショパンのピアニズムを受け継ぐドビュッシー、ドビュッシーに傾倒していたメシアンと、バッハから始まり受け継がれ発展していくスピリッツの流れを意識しました。そこに、メシアンの死を悼み、書かれた武満徹作品が続きます。
リビングコンポーザーの邦人2作品は、どちらもバッハをテーマに作曲されたものです。南聡氏の《ジグザグ・バッハ》は、バッハの平均律クラヴィーア曲集1巻の有名な第1番のプレリュードの旋律から始まり、その形や響きが規則にのっとって少しずつ変化していく様子がとても面白い作品。池辺晋一郎氏の《J.S.の声のほうへ》は、バッハの英字スペルから作られた音列を核に、《マタイ受難曲》のコラールの一節を交えながら発展していく作品で、両氏全く違うバッハへのアプローチが興味深くて選曲しました。
前半のバッハの《最愛の兄の旅立ちに寄せるカプリッチョ》、ショパンの《舟歌》、ドビュッシーの《版画》は情景が目に浮かぶようなストーリー性のある作品を選びました。メシアンの《4つのリズムのエチュード》は、おそらく演奏会で取り上げられる機会が非常に少ない作品ではないでしょうか。実は私自身メシアンの作品を演奏するのは今回が初めてなのですが、この作品集の中で比較的単体で演奏されることの多い「火の島」や、現代音楽への発展や歴史に多大な影響を与えた革新的な作品「音価と強度のモード」などメシアンの中でもとても興味深い作品なので、思い切って曲集ごと取り上げることにしました。

2つのJ.S.バッハ作品はどういった理由で選ばれたのですか?

実はあまりバッハのレパートリーが多くない私…今回「どのバッハ作品を弾こうか?」と考えた時に、大学時代の恩師から「素敵なバッハの作品があるよ」と勧められたのが《カプリッチョ》でした。バッハが19歳の時の作品なのですが、バッハ作品の中でもロマンティックでドラマ性があって、とても面白い作品で気に入り選曲しました。バッハ=ブゾーニの《シャコンヌ》は私の大好きな作品で、これまで何度かコンサートでも演奏してきましたが、今回も是非演奏したくて選びました。

最後に、公演に向けて意気込みをどうぞ!

これまでに私の演奏会を聴いてくださったことのある方は、もしかすると少し意外に思われるような新鮮な作品から、私がこれまで大切に弾いてきたレパートリーまで、今までの私とは一味違う、新しい一面を聴いて頂けるリサイタルになると思います。私なりのB→Cの世界を描けるようしっかり奮闘したいと思いますので、是非聴きにいらして頂けると嬉しいです!!

*曲目、演奏曲順、出演者等は、変更になる場合がございますのでご了承ください。
*就学前のお子様の同伴・入場はご遠慮ください。
*ネットオークション等での営利目的の転売はお断りします。


主催:公益財団法人 東京オペラシティ文化財団
協賛:日本生命保険相互会社

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東京オペラシティ コンサートホール/リサイタルホール


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