B→C バッハからコンテンポラリーへ
171 村治奏一(ギター)

チラシ拡大

日時:
2015年4月14日[火]19:00
会場:
リサイタルホール     ホールへの行き方

豊かな感性が紡ぐ、多彩な響き。
俊英ギタリストが誘う、現代⇔バッハ、音楽の旅。

2014/12/18 update

  • 【アンコール曲】 ・ハロルド・ロボ/ニルティーニョ:トリステーザ

[出演]

ギター:村治奏一

[曲目]

  • 藤倉 大:Sparks(2011)
  • 武満 徹:エキノクス(1993) 
  • ディアンス:リブラ・ソナチネ(1986) 
  • タンスマン:カヴァティーナ(1951) 
  • J.S.バッハ:プレリュード ハ短調 BWV999 
  • J.S.バッハ:フーガ ト短調 BWV1000 
  • J.S.バッハ:プレリュード、フーガとアレグロ 変ホ長調 BWV998 
  • クープラン/ラッセル編:神秘の障壁 
  • クープラン/ラッセル編:手品
  • モンポウ:コンポステラ組曲(1962) 
  • 藤倉 大:Chance Monsoon(2014、村治奏一委嘱作品、日本初演)
マークのある曲は試聴できます。 試聴サービスについて

  • チケット情報
  • 公演について
  • 出演者プロフィール
  • インタビュー

チケット情報

[料金]全席自由
¥3,000(税込)
[チケット発売日]
Arts友の会優先発売 :1月16日[金](特典:10%割引)
一般発売:1月23日[金]
[チケット取り扱い]
東京オペラシティチケットセンター 03-5353-9999
チケットぴあ 0570-02-9999(Pコード:249-182)

公演について


© 大沢尚芳

2014年は初のコンチェルトアルバムのリリースや、クラウドファンディングによるソロアルバム制作でも話題を集めた村治奏一。近年は作曲やプロデュースにも挑戦するなど、音楽との関わりもより多彩になっています。
そんな俊英ギタリストのB→Cは無調の響き、調性音楽からバッハへと向かい、クープラン、モンポウを通過し、再び現代へと戻る、音楽の旅。そして彼が魅力のひとつに感じている、「ギターの持つ不思議な倍音の響き」もたっぷり味わえるプログラムです。たとえば武満徹の《エキノクス》やディアンス作品は、独特なギターの響きがそれぞれのテイストで巧妙に引き出された成功例であり、タンスマンやモンポウの作品は熟成された内面的構造を極限まで削り落すことで立ちあがる、ギターの繊細な音色美にフォーカスをあてた逸品。リサイタルの始まりと終わりに置かれたのは藤倉大の2曲。ハーモニクス(倍音だけを鳴らす奏法)のみで書かれた《Sparks》にギターの新たな可能性を感じ、自ら委嘱したのが《Chance Monsoon》。
豊かな感性が紡ぐ、多彩な響き。そしてギターの魅力を余すところなく伝えるステージをお楽しみください。

出演者プロフィール

村治奏一(ギター)

Soichi Muraji, guitar
© 大沢尚芳
1982年東京都出身。1997年クラシカル・ギター・コンクール、1998年スペイン・ギター音楽コンクール、第41回東京国際ギター・コンクールに続けて優勝。1999年よりボストン近郊の総合芸術高校ウォールナット・ヒル・スクールに留学し、ギターをニューイングランド音楽院でデイビット・ライズナー教授及びエリオット・フィスク教授に師事。2003年同高校音楽科を首席で卒業し、同時期にビクター・エンタテインメントよりリリースしたCDデビュー盤『シャコンヌ』は、レコード芸術誌の特選盤に選ばれる。同年ニューヨークのマンハッタン音楽院に進学し、デイビット・スタロビン教授に師事。2006年ジョン・F・ケネディ・センター(ワシントンDC)にてソロリサイタルを行い、本格的な米国デビューを果たす。メディアへの登場も多く、NHK『トップランナー』や『J-MELO』をはじめテレビ、ラジオに多数出演。2008年には西本智実指揮・モンテカルロフィルハーモニー管弦楽団の「新世界ツアー2008」にソリストとして抜擢され、アランフェス協奏曲の国内ツアーを成功させる。2010年にはNHK-BS『街道てくてく旅~熊野古道をゆく~』のテーマ曲《コダマスケッチ》を作曲・演奏。12年秋には「トヨタ・クラシックス・アジアツアー2012」のソリストに抜擢され、ウィーン室内管弦楽団と共にアジア5カ国でのコンサートツアーを成功させた。2014年1月、初のコンチェルトアルバム『コラージュ・デ・アランフェス』をキングレコードよりリリース。同年3月26日リリースの、10枚目となるアルバム『SPARKS』(ソロアルバム)はクラウドファンディングによる制作で話題となった。2013年S&R財団ワシントン・アワードを受賞し、2014年5月31日ワシントンD.Cハルシオン・ハウスでのガラ&受賞式での演奏が好評を博す。

村治奏一 公式サイト:http://officemuraji.com/soichimuraji/

インタビュー


© 大沢尚芳

村治奏一

ギタリストの父、姉をもち、自身も10代からコンクールでの受賞歴を重ねてきた村治奏一。B→C18年目のシーズンは、この俊英ギタリストが紡ぐ、多彩な響きから始まります。「折角のB→Cなので、いつものリサイタルでは実現しにくいプログラムにしました。」という今回のプログラムについて、特に、委嘱新作を含む藤倉作品について語っていただきました。


村治さんは2012年までアメリカを拠点に活動されていたと伺いました。

話がさかのぼりますが、高校2年の時、ボストン郊外にあるウォールナット・ヒル・スクールという総合芸術高校に留学したのが始まりでした。日本にいた頃、僕の周りはクラシックギターを演奏する仲間ばかり。逆にアメリカの高校ではギター科は僕一人。しかも音楽科以外にはダンス、ヴィジュアルアート、演劇などを学ぶ友人達がいて、彼らから多くの刺激を受け、ギターに限らず、より外の世界へと意識の対象も広がった気がします。それでもっと多くの芸術に触れたいとニューヨークの大学へ進み、その後もアメリカを拠点に、演奏活動を続けてきました。


昨年はクラウドファンディングによるCDアルバム制作も話題になりました。

僕の10枚目のソロアルバム『Sparks』は、ファンの方々と直接やりとりをしながらアルバム制作を進め、資金もインターネットを介して支援頂いたのですが、非常に有意義な経験でした。こういった制作者とファン(支援者)との関係は、CDアルバムだけでなく、コンサートや新曲の制作など、まだまだ応用の余地がある気がするので、今後も取り組んでみたいですね。


それでは今回のプログラムをご紹介ください。

せっかくのB→Cなので、いつもの僕のリサイタルとは一味違うものにしました。藤倉大さんの曲からスタートし、無調、調性音楽を経て、J.S.バッハへと向かい、後半は逆にバッハからクープラン、モンポウを通過し、再び現代へと戻る内容です。
僕がクラシックギターに感じる魅力の一つに、この楽器が持つ不思議な倍音の響きがあります。例えば、ピアノで弾くと時にあっさりと感じる和音も、ギターで弾くとまるで新たに不協和音を加えたかのような、魅力的な響きが鳴ったり、その逆もあります。またこれは和音だけでなく、一音単位でも同様で、同じ音でも押さえるフレットによって、微妙に音色が変化します。こういった点もギターならではの倍音が効果的に活かされているからこそですね。その意味で、武満徹の《エキノクス》やローラン・ディアンスの《リブラ・ソナチネ》は、この独特なギターの響きをそれぞれのテイストで巧妙に引き出した成功例だと思います。また、タンスマンの《カヴァティーナ》やモンポウの《コンポステラ組曲》は、熟成された内面的構造を極限まで削り落とすことで立ち上がる、ギターの繊細な音色美にフォーカスを当てた逸品だと感じています。


2つの藤倉作品はどのような曲ですか?

《Sparks》は鈴木大介先生を通じてその存在を知りました。1分強の曲の大部分がハーモニクスという、基音を鳴らさず倍音のみを鳴らす特殊奏法で書かれています。装飾音として弾くことが殆どだったハーモニクスに、新たな表現の可能性が秘められていて、とても驚きました。線香花火がパチパチと不規則に飛び散るような響きの曲です。
その後、藤倉さんの作品を聴きに行ったり、《Sparks》を弾いていく中で、新しいギター作品を書いて頂きたいという欲求が徐々に湧き、《Chance Monsoon》の委嘱に繋がりました。この曲はつい最近、3月末にワシントンで世界初演したばかりです。
《Chance Monsoon》では、ハーモニクス以外にもトレモロやラスゲアードといった、ギターの特殊奏法が取り入れられているほか、実音で和声を美しく聴かせるセクションもあれば、「これはどうやって弾くのだろうか?」と思ってしまう位、技術的に難易度の高いセクションもあります。またギターのノイズ的な音も重要な素材として使われています。僕個人としては《Sparks》で感じたギターの新たな可能性が、《Chance Monsoon》で開花したような印象を抱いています。


まさにギターの多彩な響きが味わえるリサイタルですね。

どの曲もギターの魅力を存分に引き出してくれる名曲です。様々な時代や文化を超越した響きを堪能してほしいですね。是非、足をお運びいただければ幸いです!

*曲目、演奏曲順、出演者等は、変更になる場合がございますのでご了承ください。
*就学前のお子様の同伴・入場はご遠慮ください。
*ネットオークション等での営利目的の転売はお断りします。


主催:公益財団法人 東京オペラシティ文化財団
協賛:日本生命保険相互会社

ページトップ

東京オペラシティ コンサートホール/リサイタルホール


閉じる