パーヴォ・ヤルヴィ指揮
ドイツ・カンマー・フィルハーモニー管弦楽団
【生誕200年記念】
シューマン交響曲全曲演奏会

パーヴォ・ヤルヴィ指揮 ドイツ・カンマー・フィルハーモニー管弦楽団 【生誕200年記念】 シューマン交響曲全曲演奏会チラシ

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日時:
2010年12月3日[金]19:00
会場:
コンサートホール     ホールへの行き方   座席図

かつてないシューマン体験の旅へ!
ファン待望、パーヴォ&ドイツ・カンマー・フィルによる交響曲全曲演奏会。

  • 【アンコール曲】 ブラームス:ハンガリー舞曲 第6番

[出演]

指揮:パーヴォ・ヤルヴィ
ドイツ・カンマー・フィルハーモニー管弦楽団

[曲目]

  • シューマン:序曲、スケルツォとフィナーレ op.52
  • シューマン:交響曲第4番ニ短調 op.120
  • シューマン:交響曲第1番変ロ長調 op.38《春》

  • チケット情報
  • 公演について
  • 出演者プロフィール
  • インタビュー

チケット情報

[料金](全席指定・税込)
S:¥12,000 A:¥10,000 B:¥8,000 C:¥6,000 D:¥5,000
*演奏会当日に残席がある場合、学生券を¥6,000で発売します。(要学生証)
当日10時より東京オペラシティチケットセンターへお問い合わせください。

[チケット発売日]
Arts友の会優先発売 :8月20日[金](特典:10%割引)
一般発売 :8月27日[金]
インターネット予約受付開始(予定) :8月31日[火]10:00~
[チケット取り扱い]
東京オペラシティチケットセンター 03-5353-9999
チケットぴあ 0570-02-9999(Pコード:112-498)
イープラス http://eplus.jp/
ローソンチケット 0570-000-407(Lコード:38962)
CNプレイガイド 0570-08-9990
JTB各支店、JTBトラベランド各店舗 http://www.jtb.co.jp/ticket/

公演について


©Mark Lyons

1962年生まれのパーヴォ・ヤルヴィは、現在最も注目を集める新世代の指揮者の一人で、欧米の一流オーケストラにいくつもポストを持ち八面六臂の活躍を続けています。
その中でも2004年から音楽監督をつとめるドイツ・カンマー・フィルハーモニー管弦楽団(ブレーメン)とのコンビは、最も息のあった熱い演奏で知られ、日本でも2006年5月に行なった「ベートーヴェン交響曲全曲演奏会」などの大成功により、人気を不動のものとしました。
その勢いに乗り、生誕200年にあたるドイツ・ロマン派の大作曲家、ロベルト・シューマンの交響曲全4曲の連続演奏会を行ないます。まさに「シューマン・イヤー」最高の企画であり、緻密かつ情熱的なパーヴォの指揮による、かつてないシューマン体験への期待が高まっています。




「私はシューマンの音楽を『愛して』いるんです」とパーヴォ・ヤルヴィは言った。
〈I love Schumann〉という直截的な表現に、彼の並々ならぬ親愛の情が感じられる。パーヴォがドイツ・カンマー・フィルハーモニー管弦楽団(DKPB)とともに世に問うたベートーヴェン交響曲ツィクルスの衝撃は大きかったが、その興奮のいまだ醒めやらぬ中、彼らが今回の来日で引っさげてくるのはロベルト・シューマンの交響曲ツィクルス。二日間連続で全曲が聴けるのはここ東京オペラシティコンサートホールと、大阪での機会のみとなる。
パーヴォはさらに、ベートーヴェンとシューマンの違いをこんな風に説明する。「ベートーヴェンの音楽は、原典(の楽譜)に忠実に従って細部を丁寧に表現することでおのずと彼の意図が明らかにされる部分があります。しかし、シューマンはいわば対極の存在。彼の音楽に特有の、とても極端に上下する情緒の動きに対して『どこまで恥ずかしがらずに、あからさまな感情をさらけ出せるか』ということが最も大事なのです」。
その感情の発露は様式や形式感よりも優先されるべきで、「シューマンに同化しきってしまうこと」が重要だと強調するパーヴォ。その発想には、敬愛してやまないと自認するバーンスタインからの影響もあるように見受けられた。そんな彼が駆るのは、個々の奏者が名手揃いなことでも知られる40人規模のDKPB。現代のオーケストラ・シーンにおいて最も刺激的なコンビは、いったいどんな発見に満ちたシューマン像を描き出してくれるのだろう。いかなる期待も裏切られることはないはずだ。

吉村 溪(音楽評論家)


出演者プロフィール

パーヴォ・ヤルヴィ(指揮)

Paavo Järvi, conductor
©Mathias Bothor
1962年、エストニアのタリン生まれ。父は有名な指揮者ネーメ・ヤルヴィ。生地の音楽学校で打楽器と指揮を学んだ後、1980年に渡米しカーティス音楽院に入学。またロサンゼルス・フィルの指揮者コースではレナード・バーンスタインに学ぶ。 スウェーデンのマルメ交響楽団首席指揮者、ロイヤル・ストックホルム・フィル首席客演指揮者などを歴任、現在シンシナティ交響楽団の音楽監督、ブレーメンのドイツ・カンマー・フィルハーモニー芸術監督(2004年から)、エストニア国立交響楽団芸術顧問、フランクフルト放送交響楽団首席指揮者を兼任。さらに2010年からはパリ管弦楽団の音楽監督に就任する。2006年5月と2007年7月、ドイツ・カンマー・フィルを率いて来日、ベートーヴェンの交響曲と協奏曲の演奏で絶賛を受けた。2008年5月には、フランンクフルト放送交響楽団と来日、ブルックナーの交響曲第7番、マーラーの交響曲第9番、ブラームスの交響曲全曲を披露した。演奏レパートリーは幅広く、バロックから現代音楽に及ぶ。またアルヴォ・ペルト、エルキ=スヴェン・トゥール、レポ・スメラ、エドゥアルド・トゥービンなど、故郷エストニアの作曲家の演奏には積極的に取り組んでおり、2005年にはタリンで開催されたトゥービン・フェスティヴァルにも参加している。 レコーディングにも積極的で、シンシナティ響とのテラーク・レーベルへの録音を軸に、EMI傘下のヴァージン・レーベル、BIS、シャンドス、ECMレーベルなどに数多くのレコーディングを行っている。RCA Red Sealではドイツ・カンマー・フィルとのベートーヴェンの交響曲全集、ピアノ協奏曲全曲が録音完了し、シューマンの交響曲全集が進行中。

公式ウェブサイト http://www.paavojarvi.com/

ドイツ・カンマー・フィルハーモニー管弦楽団

Die Deutsche Kammerphilharmonie Bremen
Photo: Julia Baier
ブレーメンのグロッケを本拠地とし、ドイツや海外の音楽祭において活躍。ザルツブルク音楽祭、ロンドン音楽祭、ライプツィヒ・バッハ音楽祭、ベルリン・フィルとボンの国際ベートーヴェン音楽祭などに出演。国際的に著名なソリストとの共演も多い。またオーケストラ自体がソリスト集団であり、様々なアンサンブルでの演奏を繰り広げており、個々のメンバーはソリストとして他のオーケストラと共演もしている。現在、オーケストラは04年から芸術監督に就任したパーヴォ・ヤルヴィとベートーヴェンの全交響曲録音に続き、シューマンの交響曲全集の収録を行っている。

公式ウェブサイト
http://www.kammerphilharmonie.com/

インタビュー


欧米の一流オーケストラにいくつもポストを持ち、八面六臂の活躍を続けているパーヴォ・ヤルヴィ。中でもドイツ・カンマー・フィルハーモニー管弦楽団とのコンビは最も息のあった熱い演奏で知られています。
日本では2006年、「ベートーヴェン交響曲全曲演奏会」の大成功で人気を不動のものとしたこのコンビがついにファン待望の企画、シューマンの交響曲全4曲の連続演奏会に挑みます!


2009年10月30日 於:いずみホール(大阪)
ききて&構成:吉村溪(音楽評論家)



パーヴォさんとドイツ・カンマー・フィルハーモニー管弦楽団(以下DKPB)が「『次』に何と取り組むのか」は音楽界の関心事だと思います。今回シューマンの交響曲ツィクルスを選ばれた理由は、やはり2010年が生誕200年の記念イヤーにあたるからでしょうか。
ヤルヴィ それもあります。ただ、私がシューマンの音楽に対して長い間、特別な親近感を抱いてきたことも大きいでしょう。その感情は「愛している」と言っていいくらい熱烈なものです。シューマンの存在はよくブラームスの大きな影の中に隠れがちですが、むしろブルックナーにより近いと私は捉えています。ある意味、ベートーヴェンとは対極にある存在かも知れません。ベートーヴェンを演奏する上で大切なのは、まず原典(の楽譜)に忠実なこと、そして細部を丁寧に表現すること。その上でリズムや響きのバランスを整えてゆくわけですが、とにかく隅々へのこだわりを徹底していくと音楽そのものが自然にベートーヴェンの意図を語り始める、そんな音楽だと思うのです。ある種の憑衣とか降臨に近い感覚でしょうか。オーケストラのサイズや楽器間のバランスが不適切だと彼の書いた音符が聴き取れず、その「声」が伝わらないこともありますから見極めも大事です。

それに対してシューマンの場合は?
ヤルヴィ 細部への目配りが必要なことはベートーヴェンと同様ですが、実はもっと重要なのは「どこまで恥ずかしがらずにあからさまな感情をさらけ出せるか」。古典派の音楽で重要視される様式や形式感も、シューマンでは二の次になります。極端な感情の表出を厭わず、そのコントラストを誠実になぞらなければいけません。シューマンは非常に知的で鋭い洞察力の持ち主だった半面とても落ち込みやすく、気持ちの落差が激しい人でした。えらく陽気だったと思ったら、その二秒後にはもう暗く沈んでいるという具合にね。
音楽の流れやストーリー展開の上でも、論理で割り切れない要素が多いので、多くの指揮者はそこを理性的に整えようとする傾向があります。きれいに箱詰めして、型通りに整えようとするんですね。しかしそれではブラームスに近くなってしまい、曲に内在するエネルギーが弱まってシューマン本来の魅力が伝わりません。彼の特徴は不健康なまでの『理想の世界における幸せ』なので、色を出すのであればもう「極端に」明るくしてしまわないと。「そんなの恥ずかしいよ!」と思っちゃダメなんです(笑)。

とても振幅の大きい、赤裸々なシューマンが聴けそうですね。
ヤルヴィ 人生や愛における歓喜や挫折といった感情的な上下は、ある程度年齢や経験を重ねないと理解できない部分がありますが、今のDKPBメンバーの年齢はちょうど「適度に大人」なので(笑)、その辺はとてもよく飲み込んでくれていると思います。ユース・オケの場合、音楽はうまく演奏できたとしても、気持ちや心から反応するのはちょっと難しいですから。


Photo: Julia Baier

パーヴォさんには、各交響曲はどのように映っていますか。
ヤルヴィ 音楽を言葉で説明するのは困難ですが、あえて私のイメージのほんの一部をお話しするなら、第1番〈春〉は楽観主義や若さ、生命力といった色が濃い作品です。副題通りではないにせよ、冬の間眠っていたものが目覚めるという意味合いもあるでしょう。第2番は・・・・・・解決すべき問題の多い曲です(苦笑)。内面的にとても複雑で、深いメランコリーや寂寥感が伴います。その核心は緩徐楽章にあると、私には思えるのですが。第3番〈ライン〉はちょっと独特でブラームスにも若干似ています。実は冒頭をどう始めるかが難しくて、助走なしにいきなり踏み切って「バンッ!」と跳び、そのまま遠くへ飛んでいかないと後が続かないんですよ。ベートーヴェンの交響曲第8番に近い感覚ですね。緩徐楽章はワーグナーに近い壮大さもあり、フィナーレでは若々しさが回帰してきます。第4番は本来早い時期に書かれた作品で、形は比較的シンプル。4曲の中では最も論理的に書かれているため、一昔前のマエストロ達がこの曲を好んだのもよくわかる気がします。とにかくシューマンは自分の感情に正直で、ナイーヴな人でした。現代人にも通じる部分もあるのではないでしょうか。

演奏のスタイルに関してはいかがですか。パーヴォさんの解釈はいわゆるピリオド・アプローチの枠を超えて、より柔軟で総合的な姿勢だと私には映るのですが。
ヤルヴィ DKPBはバロックから現代まで音楽史上の作品の語法をひと通り習得していますし、楽器もロマン派の当時に準じたものを使います。シューマンの交響曲ではほぼ40人規模のサイズで演奏しますから、微妙な曲のテクスチュアもはっきり聴き取れることでしょう。
ただ、おっしゃる通り、我々はオーセンティック=ピリオド主義の代表者ではありません。もちろん楽器や当時の演奏法についての知識を深め、最新の楽譜を使うことは当然ですが、重要なのはそれらの情報を充分に消化した上で作品に最適な表現手段を自分で選択し、決定すること。べートーヴェンの演奏ではHIP(=Historically Informed Performance 音楽史上の研究成果を反映させた演奏)の考え方に立脚しつつ、あえてそれらの知見に反する表現を取り入れた部分もありますし、演奏会の本番で即興的に付け加える表情も少なくないんです。肝心なのは聴衆に対して「どれだけ訴求力のある音楽を提供できるか」ではないでしょうか。私はアーノンクールやノリントンのファンであると同時に、フルトヴェングラーやカラヤン、バーンスタインといった過去の巨匠の演奏にも非常に心惹かれます。

最後に、東京オペラシティコンサートホールでのシューマン・ツィクルスについて一言。
ヤルヴィ キャパシティが比較的大きくても、とても心地よく親密さが感じられる空間というのはあるんですよ。ベルリンのフィルハーモニーなどがその代表ですが、「東京オペラシティ」もそのひとつですね。これまでも何度か演奏してきて音響や雰囲気はよく知っていますし、どこかしら特別なキャラクターを感じるホールでもあります。どんなサイズのホールでも、演奏する側がフレキシブルに順応しなければならないのは当然ですけれども、私自身、今回は東京と大阪でのシューマン・ツィクルスで、それぞれのホールがどんな風 に響くのかを楽しみにしています。

*曲目、出演者等は、変更になる場合がございますのでご了承ください。
*就学前のお子様の同伴・入場はご遠慮ください。
*ネットオークション等での営利目的の転売はお断りします。


主催:東京オペラシティ文化財団
協賛:日本生命保険相互会社/NTT都市開発株式会社

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