武満徹作曲賞 審査結果・受賞者の紹介

2010年度

トリスタン・ミュライユ

【審査員】
トリスタン・ミュライユ(フランス)
Tristan Murail (France)

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指揮:大井剛史、東京フィルハーモニー交響楽団

【受賞者】

左より、難波研、アンドレイ・スレザーク、トリスタン・ミュライユ、ホベルト・トスカーノ、山中千佳子の各氏 photo © 大窪道治

左より、難波研、アンドレイ・スレザーク、トリスタン・ミュライユ、ホベルト・トスカーノ、
山中千佳子の各氏 photo © 大窪道治

審査員:トリスタン・ミュライユ 講評

皆様、こんばんは。本日は皆様とともにこの場にいられることをたいへんうれしく思います。感動的な瞬間でもあります。というのも、私自身、武満徹さんのことをよく知っている人間だからです。武満さんは非常に偉大な作曲家であるだけでなく、人間として非常に心の広い方でした。実のところ武満さんのおかげで、私が日本という国と出会うことになったのです。もうずいぶん昔になります、確か1984年のことだったと思います。武満さんが京都の銀行から作曲家を指定してほしいと。それはどうしてかというと、京都市交響楽団のために新しい作品が必要で、それを委嘱したいのだと。そして指揮者は小澤征爾さんでお願いしますと。こういうオファーを武満さんが受けたことがあるんですね。そして幸運なことに、私も作曲家の1人として武満さんが選んでくださったのです。そういうわけで、私自身が日本に2回に渡って来る機会を頂きまして、武満徹さんと武満さんの奥様と一緒に素晴らしい時間を過ごさせて頂きました。そういうわけで、ここにまた戻って来られたことを非常にうれしく思いますが、同時に審査員としてここに居るという事は、こちらのほうが恐ろしい、びくびくする瞬間でもあります。

普段は審査というのは複数の、何人かの審査員で構成されているわけです。審査員が複数いるということは、当然そこでディスカッション、議論が行われる。場合によっては、それは激しい議論になり、それでどうするか徐々に決めていかなければならない。その結果、合意形成を見るかもしれないですけれども、まあだいたいの場合は、これが多数派だというような結果に落ち着いてしまいます。そういうときになってくると、本当の個人的な好みというものが多数決によって負けてしまうという可能性、危険性があるわけです。しかし一方で、その方が審査員にとっては、ある種居心地が良い環境にもなりえる。というのも、一人一人の人間というものが、集団の意思のなかに隠れることができるわけですね。しかしながら私はここで、一人で決断させて頂かなければならない。そして、今年については、80人以上の方々がオーケストラの、大きな、しばしば複雑なスコアを送って下さったんですね。そのなかから選ばせて頂くというのは、本当に恐ろしいことなんです。私自身意識していることは、私の判断というものはきわめて主観的なものにならざるを得ませんし、きっと何らかの間違いを、あるいは複数の間違いを犯しているものと思われます。もしかすると、天才的な素晴らしいスコアも見逃してしまっている可能性もあるわけです。しかしながらこの武満徹作曲賞の計画、作られ方の素晴らしさというのは、たとえば私が失敗を犯したとしても、将来の私の同僚に当たる人たち、つまり今後武満徹作曲賞の審査をして下さる方々が、私が間違えた別の方々を選んで下さることによって、私の間違いを修正して下さる、こういうことがあると思うのです。

まず全体的なコメントをさせていただきます。提出されたスコア全体の平均的なレベル、水準というものは非常に高いものでした。それらの多くのスコアに共通することですけれども、非常にプロフェッショナルな書法の熟達が見られます。そして、興味深い要素であるとか、アプローチ、何らかの種類のそういったものを持っているものも数多くあったと思います。それはどういうものかと言いますと、新しい器楽的な書法、楽器の組み合わせ、これを研究し尽くした感があるものがあったり、特殊なチューニングの使用法が巧みなもの、あるいは大胆なコンセプトであるとか、大胆な意図を楽譜に表現できているもの、こういったものもたくさんありました。そして美しい音楽的なジェスチャーであるとか、音楽的な情動性を表現できているものも多かったと思います。しかも、さまざまな様式の作品がありますし、インスピレーションがどこから湧いてくるか、これも非常に多様性に富んでおりました。ということは、審査員にとってみると、比較することが困難だということにもなってくるわけです。そのようなスコアと対しましたときに、私自身の様式上の好み、嗜好といったものは一旦脇に置こうと考えました。そして自分の耳と、自分の心というものをより開いていこう、いろいろなアプローチに対して自分をさらしていこうと、このように思ったわけです。より冒険的なスコアではなくても、より伝統的な書法で書かれたものに対しても、もう一度無心で捉え直そうと考えました。そしてより客観的な物の捉え方、これにどうやって到達しようかと考えまして、いろいろなクライテリア、範疇を設けました。たとえばハーモニーの組織化、これがもしもあまりイマジネーションに富んでいないとしても、少なくとも首尾一貫したハーモニーの捉え方で構成されているかどうか。そしてオーケストラの書法という点においては、新鮮で、私の心に訴えかけてくるような音響の構成、組み合わせがあるかどうか。それが伝統的な書法によって、あるいは演奏法によって到達されるものであれ、あるいはそうではない新しいもので到達されるものであれ、そのどちらにも心を開こうとしました。そしてリズムについて申し上げますと、リズムが柔軟である、そしてしなやかで自由である、そういうものを探しました。さらに音楽的な構造、曲の構造については、それがある種の衝撃を私の心に与えるかどうか、しかもそれがよく考え抜かれているかどうか、そういったことを考えました。そしてさまざまな音楽上の出来事、イヴェントについては、それらのタイミングがどのように測られているか、こういったこと全てが、結果としては非常に私の認知に対して強い影響、あるいは心理学的な影響を及ぼすかどうか、それが基準でした。でも残念ながら、私が選ぶことができなかった本当に多数の良い曲があったことは重々承知しております。それらの一部については、純粋にテクニカルな問題点があって選ぶことができませんでした。「テクニカルな」というのは、音楽の書かれ方ではなくて、私のほうで選ぶ数が決められている、コンサートの演奏時間が決められているという意味なのです。譜面審査で選んでいた時、私はまず12曲ぐらいのリストを作ってみました。そのどれもが今日ここで演奏される価値がある曲だったのではないかと思っています。しかしながらさきほど申し上げたテクニカルな理由、私のほうの時間の制約、演奏上の時間の制約によって、いくつかしか選ぶことができなかったわけです。従って名前の知らない作曲家の方々へですが、ここで謝っておきたい(というのはコンクールですので名前を伏せて審査させて頂きますので)。その方々に選ぶことができずに申し訳ないと言いたいと思います。そのような方々に対して、とにかくまた挑戦して下さい、どんどん良い曲を書いて下さいと申し上げたいと思います。ただ一方、こういうことが起こるというのは、今日の作曲という領域、音楽における作曲の領域が活力に満ちているということを示すと思います。世界中からますます多くの若い才能のある作曲家の方々が出てきている、生まれていることを示すものであります。これは偶然のことだと申し上げますけれども、ここで4作品、私が選ばせて頂いた作品のうちの3つの作品が、オーケストラの配置が特殊なものでした。そういうわけで、多くの時間をお待ちいただくことになったことをお詫び申し上げます。オーケストラの空間配置が面白いと思って、私が選んだという意味ではありません。ただ、これらのスペースを巧みに応用したオーケストラの使い方が3作品に見られたということは、もしかすると、私が先程申し上げた、自分に課した、審査に課したクライテリオンの作り方、範疇の作り方の副次的効果なのかもしれません。少なくとも私が思いますに、これらの作品は、お聴きになられた皆様にとってかなり特殊な、もしかすると希有な経験を提供できたのかもしれません。しかもこのような楽曲を演奏会として提供することは、多くの楽団、演奏団体が尻込みしてしまう傾向にあると思います。でも今日このようなことが実現したというのは、東京フィルハーモニー交響楽団の方々、そしてマエストロ大井剛史さんの指揮、そして東京オペラシティ文化財団の方々のおかげだと思います。従いまして、私としてはこれらの全ての方々に心より感謝の念を申し上げます。どれほどの大変なことがあったか、そしてずっと継続的にこのような企画を続けて下さっていること、これらが現代の音楽にとってどれほど大きく寄与するものであるか…という事と思いますと、感謝せずにはいられません。武満徹作曲賞というものは、本当に独特な機会であると、ここにしかないような機会だと思います。特に多くの参加される作曲家の皆様方にとって、それは賞を取るということに全く留まらず、ご自分の音楽をこれほど良い状態でご自分がお聴きになることができる。しかもこのような美しい場所で、皆様と一緒にお聴きになるという、この経験こそが非常に価値のあるものだと考えます。

それでは簡単ながら、今日演奏されました楽曲に関しまして、コメントさせていただきます。まず初めに申し上げておきますけれども、本当にプロフェッショナルなオーケストラ書法、4つの作品ともそのような印象を抱きました。では、コンサートで演奏されました順に、私なりのコメントを述べさせて頂きたいと思います。

■ ホベルト・トスカーノさん《...FIGURES AT THE BASE OF A CRUCIFIXION》
ホベルト・トスカーノさんの楽曲、《...FIGURES AT THE BASE OF A CRUCIFIXION》につきましては、非常に美しい響き、そして演劇的な、劇的な強烈で情感を込めたパッセージがたくさん見られる楽曲だったと思います。さまざまな音楽上のイヴェントが起きるタイミング、これが非常に秀逸でした。そして形式が説得力に富むものだったと思います。音高の組織化、これはある種単純なものを作曲家は採用なさいました。トーンについても、音色についても、わりと少数の音色を集中的に使用されたと思います。ただしそれらは効果的に使われています。そしてオーケストラのさまざまな表現、ジェスチャーとそれらがよく一致していたと思います。この曲を聴かせて頂きながら、私はときどきジャチント・シェルシの音楽を思い出しました。ただし、シェルシに比べると、はるかに激情があって、ある種暴力的な部分もある、そういう曲だったと思います。オーケストラの全体の響きがしばしば驚きを与えましたし、衝撃的でした。特に美しい最初の冒頭部分、そして終わりの部分にそれを感じました。そして画家のフランシス・ベーコンをご存知の方にとっては、作曲者がおっしゃっている通りに、この楽曲もベーコンの世界を彷彿とさせるものがあったと思います。ただし、もちろんそれは描写した音楽作品ではないということも、私もそう感じました。一言で申し上げますと、作曲家ご自身の個人的な声、強い独創的な声が聴き取られたと思います。

■ 難波 研さん《Infinito nero e lontano la luce》
今度はまったく違った方面から音楽に切り込んでいらっしゃると思います。まずより小さいオーケストラを使用なさいました。しかもソロピアノをかなり頻繁に使っていらっしゃいます。ところがそれでもオーケストラの音の豊かさというものは全く失われておりません。私にどう聴こえたかと申し上げますと、力強い、音楽で出来た彫刻のような印象を持ちました。そして音の塊が時には煮えたぎったような部分を感じましたし、そうでない部分においても地下水のようにエネルギーが常に溜まっている、そういうものを感じました。より柔らかいパッセージにもその背後に潜んでいるものを感じました。ハーモニーについて考えますと非常にミステリアスな、神秘的な感じを受けました。それを私自身の中の視覚的な印象と比べてみますと、有名な美しいクロード・モネの一連の『睡蓮』の作品を思い出すものがあります。ちょうど先月私はパリでそのモネの作品を見てきたところなのです。さまざまに彩られたノイズ、これが雲のようにあしらわれている、その中に非常に透き通ったハーモニーが現れるという印象を持ったのです。そして多数のすばらしいオーケストラの音響というものを耳にすることができました。そのうちの一つを例にして挙げますと、クラリネットの柔らかい引き伸ばされた音、これがパーカッションのトレモロに彩りを添えている部分、そして曲の最後の部分、こういった部分が非常に美しかったと思います。

■ 山中 千佳子さん《二つのプレザージュ》
山中千佳子さんの作品 《二つのプレザージュ》ですが非常に耳に心地よい、かつ新鮮なオーケストラのジェスチャーによって曲が開始されると感じました。さらにオーケストラの配置によるステレオ的な効果が非常によく浮き彫りになっていたと思います。ハーモニーは常に明晰な印象を受けました。そして首尾一貫しています。私には一部にペンタトニック的な音階が感じられました。さらにペンタトニック(五音音階)ということもあったと思いますが、一部に繊細なアジア的な味わいがあると感じました。しかしこれは作曲者が意図されたものなのか、私が単にそう感じたものなのかは判りませんけれども。曲全体の印象としては非常に素晴らしいオーケストラの音響だったと思います。様式については私の普段の好みからするとより伝統的な書法に傾いた部分があったと思いますが、ただ、今回私は審査においてはその部分を脇に置いて考えています。曲の構成は非常によく組織されています。ところどころに聴き手の耳をつくような非常に美しい楽器の組み合わせがありました。そして曲の最後の部分には驚きがありました。皆さんご存知かと思いますが、作曲家ヴァレーズが使用しましたサイレンの響きが導入され、一つの驚きになっていました。

■ アンドレイ・スレザークさん《Aquarius》
曲の最初の部分では、当然分かっている方はリゲティの音楽を想起されるかと思います。ただそれは一瞬だけでさっとその部分は変わっていく。そして私たちは非常に豊かなハーモニー、そしてテクスチュアが織りなされている部分へと誘導されます。この曲においても曲の構成というものは非常によくできています。そして常に何か宙吊りにされたような感じ、これから何が起こるんだろうという感じを聴き手の方々はお持ちになると思います。私自身の感覚的な言葉で申し上げますと、その宇宙的な、といってもコスモスのような宇宙の雰囲気を持ちました。それから別の言い方をしますと、一つの夢のような、あるいはどこか未知の場所を旅しているような、そういった印象です。またそのオーケストラ書法につきましては、コントラストが巧みに現出されていたと思います。例えば、非常にリッチなテクスチュアがあった後でソロのストリング1本のラインにそれが収斂していく。あるいはシンプルなメロディー、あるいは音程、トライトーン(三全音)=増4度の音程になっていく、そういった面で対照性の妙があったと思います。

そうなってくると、これらの曲の中で何らかの形で順位をつけるということは難しいです。昨年の審査員ヘルムート・ラッヘンマンさんが、「雅楽、ウィンナワルツ、ニューオリンズのブルース、インドのラーガ、この4つの間の順位をつけることは不可能だ」というような事を仰ったそうですが、私もまったくそのとおりだと感じます。今日の演奏会においてどなたが雅楽で、どなたかニューオリンズだったかというのはもちろんありませんが、私自身が残念ながらルールに従うべき審査員であるということを申し上げているわけです。それは最終的な主観な判断になりますので、申し訳ありませんが今日はそうだったと思って頂ければと思います。

まず第3位は《二つのプレザージュ》の山中千佳子さんです。賞金は50万円になります。第2位は2つの作品を選ばせて頂きます。おのおのの方々に75万円ずつの賞金を差し上げたいと思います。アンドレイ・スレザークさんの《Aquarius》、そして難波研さんの《Infinito nero e lontano la luce》です。そして最後に第1位、賞金は100万円を差し上げたいと思います。ホベルト・トスカーノさん、《...FIGURES AT THE BASE OF A CRUCIFIXION》です。長いコメントをお聴きくださり、ありがとうございました。

受賞者のプロフィール

第1位
ホベルト・トスカーノ(ブラジル) Roberto Toscano
... FIGURES AT THE BASE OF A CRUCIFIXION

1982年5月14日、サンパウロ生まれ。現在、タフツ大学作曲専攻修士課程に在籍中。作品はこれまでに、南米、北米、ヨーロッパにて、演奏、放送されている。作風は常に音楽以外のアーティスト(20世紀の造形芸術家たちから、新たな空間のデザインや概念を拡げる近現代の建築家たちまで)の作品や考えと深く結びつき影響を受けたものである。最近の作品には、バリトンサックスとオーケストラのための《Krajcberg Sinfonia》、オルガンのための《Atmospheres: Cascades》、弦楽四重奏曲第2番、ヴァイオリンソロのための《Cadenza i & ii》などがある。また、アメリカおよび海外での「新しい音楽」の演奏会やイベントの催しを促すために設立された、作曲協会"Nova-Composers"を主宰している。

【受賞の言葉】
まず最初に皆様、本当にいらしてくださいましてありがとうございます。この曲を献呈させていただきたいのは私の父親です。そしてこの演奏自体も、今、捧げさせてください。残念ながら今年の三月に逝去しました。
東京オペラシティ文化財団の方々、そして審査員のトリスタン・ミュライユさん、そして大井さんをはじめとして東京フィルハーモニー交響楽団の方々、そして私の同僚であり友人である作曲家の方々、そして私の家族、今日ここに一緒に来てくれた家族や友人の方々にもお礼を申し上げます。ありがとうございます。

第2位
アンドレイ・スレザーク(スロバキア=ハンガリー) Andrej Slezák
Aquarius

1980年12月31日、ブラチスラヴァ生まれ。2003年、ブラチスラヴァ音楽院ピアノ・作曲専攻卒業。その後、ブダペストのリスト音楽院で教育を受けながら、ジャズの作曲や即興も学ぶ。2006年に渡仏し、奨学生としてパリ国立高等音楽院にて学び、翌年、ディプロマを取得。ディミトリ・ミトロプーロス国際コンクール(2009年/アテネ)をはじめ、シュタットプファイファー(2008年/ザルツブルク)、ツァイトクラング(2008年/ウィーン)、ジャズ作曲コンクール(2006年/ブダペスト)、音楽院コンクール(ブラチスラヴァ/2003年)など、国内外のコンクールにおいて様々な賞を受けている。

【受賞の言葉】
今日、皆様に私の音楽を紹介することができたことを、まず大変嬉しいと思いますし感謝いたします。ありがとうございます。そして、東京オペラシティ文化財団の方々、このような機会を作ってくださいましたことを心から感謝いたします。そしてこの作曲賞全体のオーガナイズ、これは本当に素晴らしいと思います。そして、トリスタン・ミュライユさん、このような大変なお仕事をお引き受けくださって、そしてたくさんのスコアをお読みくださって、本当にありがたいと思います。そして、トリスタン・ミュライユさんご本人の音楽、それが私に対して非常に糧となったものですので、ここであわせてお礼を申し上げます。そして、マエストロ大井、そして東京フィルハーモニー交響楽団の方々と一緒に音楽を作らせていただいたこと、このことにも感謝いたします。いかなる作曲家の方々でも、このような場で演奏していただくということは非常に素晴らしい体験だと感じられるに違いありません。伝統的な音楽をあれほど演奏なさっているオーケストラの方々が、私たちのような若い作曲家の作品も、非常に洗練した形で演奏してくださるということ、このことに感謝いたします。
そして最後になりますけれども、本当に集まっていただいてお聞きくださっている皆様の、その広い、開かれたお心と開かれた耳というものに感謝したいと思います。アリガトウ。

第2位
難波 研(日本) Ken Namba
Infinito nero e lontano la luce

1983年9月19日、静岡県浜松市生まれ。東邦音楽大学音楽学部作曲専攻を首席で卒業後、同大学大学院音楽研究科音楽表現専攻作曲領域を修了。1998年に「静岡の名手達」(静岡音楽館AOI主催)に選出され、以後国内で多くの著名な演奏家によって作品が演奏されているほか、海外に於いてもコソボやウィーンで作品が紹介されている。2008年、第1回イタリア文化会館日本国内作曲コンクールで審査員満場一致で最優秀賞を受賞。これまでに作曲を荻久保和明、長生淳、糀場富美子、カルロ・フォルリヴェジ、ルネ・シュタールの各氏に師事。

【受賞の言葉】
まず、こちらにおられる、残っていただいたお客様に御礼申し上げようと思います。ありがとうございます。そして、このような素晴らしい機会を与えてくれたトリスタン・ミュライユさんにお礼を言いたいと思います。ありがとうございます。このような素晴らしいコンクールをオーガナイゼーションしていただいた東京オペラシティのスタッフの方々、そしてオーケストラの方々、マエストロ大井、それらの方々に感謝したいと思います。最後になりましたが、ここに来てくれた家族や友人、そしてこの短い期間でしたが非常に仲良くなったファイナリストの三人にも感謝の気持ちを伝えたいと思います。ありがとうございます。
このような素晴らしい賞をいただくことができて非常に光栄ですが、ここで立ち止まることなくさらなる探究を続けていきたいと思います。これからもどうぞよろしくお願いします。

第3位
山中 千佳子(日本) Chikako Yamanaka
二つのプレザージュ

1983年7月3日、岡山県赤磐市生まれ。第74回日本音楽コンクール作曲部門入選。2007年、東京藝術大学音楽学部作曲科首席卒業、アカンサス音楽賞受賞。2009年、同大学大学院音楽研究科作曲専攻修士課程修了。同年、日本現代音楽協会「コンテンポラリー・ヴィルトゥオーゾ!」にて、チェロとピアノのための二重奏作品《Rinne》改定初演。主作品は《夜想曲 I》(2003)、室内楽作品《ディシリエ》(2005)、《左手のためのピアノとヴァイオリン、チェロに捧ぐ三つの断章》(2006)、オーケストラのための《Cytogenesis》(2007)など。これまでに青木省三、永冨正之、野平一郎、尾高惇忠の各氏に師事。

【受賞の言葉】
今日はお越しいただきまして本当にありがとうございました。このような素晴らしいホールで、素晴らしい指揮者の大井さんの指揮のもとで、素晴らしいオーケストラの方々に演奏していただけた、それだけで本当に宝物の一日になりました。結果のことよりも、こういう舞台を踏んで次のステージに行けるということが、本当になによりの大きな喜びです。今日ここにいらっしゃる三人の作曲家の方に出会えたことや、東京オペラシティ文化財団の方々に出会えたこと、なによりミュライユさんにこういう機会をいただけたこと、そして、お越しいただいた皆様に心から感謝しております。ありがとうございました。またどこかで私の作品を聴いてください。よろしくお願いします。ありがとうございます。


2017年度審査員

ハインツ・ホリガー(スイス)

2018年度審査員

ウンスク・チン(韓国)

2019年度審査員

フィリップ・マヌリ(フランス)

2020年度審査員

トーマス・アデス(イギリス)

2021年度審査員

パスカル・デュサパン(フランス)


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