展覧会について
Introduction

今日着ている服、あなたはどうやって選びましたか?
制服、スーツ、ジーンズ、Tシャツ、ジャージ、ワンピース、トレンチコート……。その時の気分で選ぶこともあれば、何をするか、誰に会うかで決めることもあるでしょう。コスプレのように自分とは別の〈だれか〉になろうとすることだってあります。
一方で、ファッションは「着る」だけでなく、「視る/視られる」ものです。特定の文化や社会、グループで通用するコードがあり、そこから駆け引きあるいはゲームにも似た自己と他者とのコミュニケーションが生まれています。インターネットとSNSの普及によって、誰もが自らの装いを自由に発信できるようになった現在、私たちとファッションのかかわり方もまた新しい局面を迎えています。本展では、ファッションやアートのほか、映画やマンガなどに描かれたファッションも視野に入れながら、現代社会における新たな〈ドレス・コード〉、わたしたちの装いの実践(ゲーム)を見つめ直します。
本展は京都と熊本での開催を経て、いよいよ東京で開催となります。今回初出品となる作品や東京展独自の展示空間もあわせてご覧ください。

都築響一《ニッポンの洋服》より《異色肌》
2017年
撮影:ラマスキー © ラマスキー
Vetements ショー・ヴィデオ
2017年秋冬
Courtesy of VETEMENTS