五線譜に描いた夢 ─ 日本近代音楽の150年

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II. 大正モダニズムと音楽

日本の20世紀音楽は山田耕筰をもって開始されたといっても過言ではありません。
芸術歌曲創作の試み、『赤い鳥』をはじめとする芸術的童謡の提唱、新日本音楽運動、浅草オペラに象徴されるオペラやオペレッタ(喜劇的題材を用いた短いオペラ)の隆盛と流行歌へと広がります。音楽は青年層の広範な支持を得て、教育から芸術へ、娯楽へと多彩に展開しました。
第一次世界大戦とそれに続くロシア革命の影響は大正期の音楽界にも及びました。開戦を前にして帰国を余儀なくされた日本人留学生たちは国内で新しい音楽シーンを創出しました。また、戦後の混乱を逃れて極東を訪れた当代の名手たちは帝国劇場を舞台に本場の音楽を届け、若き作曲家プロコフィエフは渡米の途中に立ち寄った東京で自作を発表したのです。大正の音楽は若々しいエネルギーを湛えて私たちに迫ります。

  1. 1. 山田耕筰の留学と帰朝
  2. 2. 『詩と音楽』の山田耕筰
  3. 3. 童謡運動と作曲家たち
  4. 4. 宮城道雄と「新日本音楽」
  5. 5. オペラ!オペラ! ─ 帝劇と浅草オペラ
  6. 6. セノオ楽譜
  7. 7. 萩原朔太郎とマンドリン音楽
  8. 8. 宮澤賢治と音楽
  9. 9. 批評の誕生 ─ 大田黒元雄と『音楽と文学』
  10. 10. 徳川頼貞と南葵楽堂
  11. 11. 二つの「第九」初演

中山晋平「ゴンドラの唄」(セノオ・新小唄3) 1916(6版 1918)
日本近代音楽館蔵

ドビュッシー「鐘」(セオノ楽譜65番) 1917
日本近代音楽館蔵

日本交響楽協会予約定期演奏会会員募集ポスター 1926
日本近代音楽館蔵

『山田耕作童謡百曲集』第1集、2集より 1927
日本近代音楽館蔵





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東京オペラシティ アートギャラリー
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