篠山紀信展 写真力

展覧会について

50年にわたって様々な手法・テーマで撮影された作品を厳選し、「GOD」(鬼籍に入られた人々)、「STAR」(すべての人々に知られる有名人)、「SPECTACLE」(私たちを異次元に連れ出す夢の世界)、「BODY」(裸の肉体、美とエロスと闘い)、「ACCIDENTS」(2011年3月11日、東日本大震災で被災された人々の肖像)の5つのセクションで紹介します。

STAR:すべての人々に知られる有名人

「写真家は時代の映し鏡であり、突出した出来事や人を撮らねばならない。」そう語る篠山にとって有名人、とりわけスターたちのポートレートはライフワークと言えるシリーズです。被写体へのリスペクトを持ち、「場」の空気を正確に読んで撮影を行う篠山の写真は、スターたちの虚像を暴くといったことを目指すものではありません。あくまでスターがスターとして最も輝く瞬間を捉えるために、篠山は被写体と同じところに立って対峙し、さりげなく「風のように」撮ると言います。私たちの前に差し出されたそれらのイメージは、時代のアイコンとしての強烈な力を発散すると同時に、時空を超えて見る者を惹きつける普遍的な強度を持っています。


澤 穂希 2011年


吉永小百合 1988年

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東京オペラシティアートギャラリー