篠山紀信展 写真力

展覧会について

50年にわたって様々な手法・テーマで撮影された作品を厳選し、「GOD」(鬼籍に入られた人々)、「STAR」(すべての人々に知られる有名人)、「SPECTACLE」(私たちを異次元に連れ出す夢の世界)、「BODY」(裸の肉体、美とエロスと闘い)、「ACCIDENTS」(2011年3月11日、東日本大震災で被災された人々の肖像)の5つのセクションで紹介します。

GOD:鬼籍に入られた人々

展覧会は既に亡くなった人々の面影から幕を開けます。被写体は誰もが知っている有名人。いずれの被写体もすでにこの世にはいないものの、篠山の写真のイメージによってその面影が鮮烈に浮かび上がります。篠山は、写真家は往々にして「時の死」の立会人だと言います。それはみずからの活動を省みての発言であると同時に、「写真」というものの本質 ─ 撮られた瞬間から「過去」のイメージであることを宿命づけられている ─ についての洞察と言えるでしょう。


勝新太郎 1992年


武満 徹 1990年

ページトップへ
東京オペラシティアートギャラリー