イザベル・ファウスト
J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタとパルティータ
全曲演奏会
[出演]
イザベル・ファウスト(ヴァイオリン)
[曲目]
11/17[水]19:00
J.S.バッハ:
- 無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第1番 ト短調 BWV1001
- 無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第1番 ロ短調 BWV1002
- 無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第3番 ハ長調 BWV1005
・J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第2番 イ短調 BWV1003 より 3. アンダンテ
11/18[木]19:00
J.S.バッハ:
- 無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3番 ホ長調 BWV1006
- 無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第2番 イ短調 BWV1003
- 無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番 ニ短調 BWV1004
・J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第1番 ト短調 BWV1001 より 3. シチリアーノ
*各日とも休憩はございません。
ご来場のお客様へ:新型コロナウイルス感染症対策ご協力のお願い
- マスクを必ずご着用ください。未着用の場合はご入場をお断りいたします。
- ご入場の際に検温を行います。37.5度以上の場合は入場をお断りいたします。体調不良の場合はご来場をお控えください。
- 出演者への花束やプレゼントの贈呈はお断りいたします。スタッフがお預かりすることもできません。また終演後、出演者との面会もできません。
- 今後の感染状況によっては、公演直前の中止や変更などの可能性がございます。最新情報は当ホームページやホール公式Twitter(@operacity_hall)をご確認ください。
*そのほかの詳細は「コンサートホール/リサイタルホール 新型コロナウイルス感染症対策について」をご覧ください。
チケット情報
- [料金](全席指定・税込)
- 各日
S:¥5,000 A:¥4,000
- [チケット発売日]
- Arts友の会優先発売 :10月16日[土](特典:10%割引)
「インターネット予約」会員優先発売:10月19日[火]
一般発売 :10月20日[水] - [チケット取り扱い]
-
- 東京オペラシティチケットセンター 03-5353-9999
- チケットぴあ 0570-02-9999 https://t.pia.jp(Pコード:204-412)
- イープラス https://eplus.jp/
公演について
出演者プロフィール
イザベル・ファウスト(ヴァイオリン)
Isabelle Faust, violin

音楽的歴史文脈とそれにふさわしい楽器、そして現代の知識に基づいた忠実な音楽解釈で世界中の聴衆を魅了し、幅広い作品をレパートリーとする。
レオポルド・モーツァルト・コンクールおよびパガニーニ国際ヴァイオリン・コンクールで優勝し、一躍世界的に注目される。これまでに、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、ボストン交響楽団、ヨーロッパ室内管弦楽団、フライブルク・バロック・オーケストラをはじめとする世界の主要オーケストラと、クラウディオ・アバド、ジョヴァンニ・アントニーニ、フランス・ブリュッヘン、ジョン・エリオット・ガーディナー、ベルナルト・ハイティンク、ダニエル・ハーディング、フィリップ・ヘレヴェッヘ、アンドリス・ネルソンス、ロビン・ティッチアーティ等の指揮者と共演している。
あらゆる時代と様式の楽器に精通し、芸術的探究心と豊かな知性を併せ持つ。ファウストは音楽をただそれだけのものとして終わらせることは決してせず、献身的に繊細さと良心をもって作品の本質を昇華させる。通常のコンチェルト・レパートリーに加え、シューベルトの八重奏曲を古楽器で演奏し、クルターグの《カフカ断章》をソプラノのアンナ・プロハスカと共演するほか、ストラヴィンスキーの《兵士の物語》ではドミニク・ホルヴィッツと共演している。現代音楽にも精力的に取り組み、近年はペーテル・エトヴェシュ、ブレット・ディーン、オンドジェイ・アダーメクらの作品を初演した。
CDはハルモニア・ムンディより多数リリース。いずれも批評家から絶賛され、ディアパソン・ドール賞、グラモフォン賞、ショック・ド・ラネー賞をはじめ、数々の賞を獲得している。2020年に『シェーンベルク:ヴァイオリン協奏曲、浄夜』(ダニエル・ハーディング指揮スウェーデン放送交響楽団)を、2021年に『ベートーヴェン:三重協奏曲』(パブロ・エラス=カサド指揮フライブルク・バロック・オーケストラ/チェロ:ジャン=ギアン・ケラス、ピアノ:アレクサンドル・メルニコフ)をリリース。このほか、『バッハ:無伴奏ソナタ&パルティータ』、『ベルク、ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲集』(クラウディオ・アバド指揮モーツァルト管弦楽団)も名盤として誉れ高い。ピアニストのアレクサンドル・メルニコフとは長年にわたり共演を続け、ベートーヴェンのソナタ全集、モーツァルトのソナタ集、ブラームスのソナタ&作品集等、数々の録音を残している。
レオポルド・モーツァルト・コンクールおよびパガニーニ国際ヴァイオリン・コンクールで優勝し、一躍世界的に注目される。これまでに、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、ボストン交響楽団、ヨーロッパ室内管弦楽団、フライブルク・バロック・オーケストラをはじめとする世界の主要オーケストラと、クラウディオ・アバド、ジョヴァンニ・アントニーニ、フランス・ブリュッヘン、ジョン・エリオット・ガーディナー、ベルナルト・ハイティンク、ダニエル・ハーディング、フィリップ・ヘレヴェッヘ、アンドリス・ネルソンス、ロビン・ティッチアーティ等の指揮者と共演している。
あらゆる時代と様式の楽器に精通し、芸術的探究心と豊かな知性を併せ持つ。ファウストは音楽をただそれだけのものとして終わらせることは決してせず、献身的に繊細さと良心をもって作品の本質を昇華させる。通常のコンチェルト・レパートリーに加え、シューベルトの八重奏曲を古楽器で演奏し、クルターグの《カフカ断章》をソプラノのアンナ・プロハスカと共演するほか、ストラヴィンスキーの《兵士の物語》ではドミニク・ホルヴィッツと共演している。現代音楽にも精力的に取り組み、近年はペーテル・エトヴェシュ、ブレット・ディーン、オンドジェイ・アダーメクらの作品を初演した。
CDはハルモニア・ムンディより多数リリース。いずれも批評家から絶賛され、ディアパソン・ドール賞、グラモフォン賞、ショック・ド・ラネー賞をはじめ、数々の賞を獲得している。2020年に『シェーンベルク:ヴァイオリン協奏曲、浄夜』(ダニエル・ハーディング指揮スウェーデン放送交響楽団)を、2021年に『ベートーヴェン:三重協奏曲』(パブロ・エラス=カサド指揮フライブルク・バロック・オーケストラ/チェロ:ジャン=ギアン・ケラス、ピアノ:アレクサンドル・メルニコフ)をリリース。このほか、『バッハ:無伴奏ソナタ&パルティータ』、『ベルク、ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲集』(クラウディオ・アバド指揮モーツァルト管弦楽団)も名盤として誉れ高い。ピアニストのアレクサンドル・メルニコフとは長年にわたり共演を続け、ベートーヴェンのソナタ全集、モーツァルトのソナタ集、ブラームスのソナタ&作品集等、数々の録音を残している。
*曲目、出演者等は、変更になる場合がございますのでご了承ください。
*就学前のお子様の同伴・入場はご遠慮ください。
*ネットオークション等での営利目的の転売はお断りします。
主催:公益財団法人 東京オペラシティ文化財団
協賛:日本生命保険相互会社/NTT都市開発株式会社
*就学前のお子様の同伴・入場はご遠慮ください。
*ネットオークション等での営利目的の転売はお断りします。
主催:公益財団法人 東京オペラシティ文化財団
協賛:日本生命保険相互会社/NTT都市開発株式会社
© Felix Broede
東京オペラシティに鳴り響くイザベル・ファウストのバッハ
イザベル・ファウストが単独来日してリサイタルを行なうという。しかもバッハの無伴奏作品の全曲公演だ。
コロナ禍の今、バッハを弾きたくて仕方がないと言う音楽家は少なくない。昨年録音されたディスクにもバッハ関連のアルバムが多いが、なぜバッハなのか。バッハの音楽は一見複雑ながらも、そこに宇宙的ともいえる完璧な「調和」があるからだと思う。イザベルも、彼女自身の《6つのソナタとパルティータ》(HM)のライナーノーツでこう述べている。バッハ直筆の楽譜を見ていると書き手の品格と確固たる意志、生き生きとした人生の喜びが感じられる。「そしてなんという調和とバランスであろうか」と。こうも言う。バッハの無伴奏作品は彼女が音楽を始めた頃からの座右の書であり、今日まで毎日のように弾き続けてきて、他の曲を手掛ける上での技巧的知的な基盤。いわば彼女の音楽の原点、核心なのだ。
もとより彼女自身も知情意のバランスが取れた音楽家である。音楽に常に真摯で謙虚な態度で相対し、音楽作品そのものの魅力を引き出そうと努める。その時代の音楽様式や楽器の探求もそのための手段だが、10年程前の録音ながら彼女のバッハも古楽の知識と現代の感性が見事に融合していて、清新な魅力に溢れている。精度の高い洗練された技術、音楽的な音程や伸びやかなフレージングは言うまでもない。吟味され制御されたヴィブラート、控えめながらも音楽に光彩を添える任意な装飾音、バロック舞曲の愉悦、バロック弓の軽やかで繊細な音の造形、きれいに浮き出た和声の縦と対位法の横の線。知性に溢れると同時にどこまでも自然。愛器ストラディヴァリウスの輝くばかりに高貴なサウンドも魅力だ。彼女はこのCDも(そして毎回の演奏も)、この至高の音楽の真実をあますところなく表現するための、不断の努力のわずかな一歩に過ぎないと言う。晩秋の東京オペラシティ コンサートホール:タケミツ メモリアルに、今のイザベルのバッハが響き渡る日が待ち遠しい。
那須田 務(音楽評論家)