B→C バッハからコンテンポラリーへ
178 佐藤卓史(ピアノ)

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日時:
2016年1月12日[火]19:00
会場:
リサイタルホール     ホールへの行き方

音楽への深い探求心と真摯なまなざし。
知性派ピアニストが描く、
舞曲の系譜、そしてウィーンの響き。

  • 【アンコール曲】 ・ショパン:ワルツ第9番 変イ長調 op.69-1「別れのワルツ」

[出演]

ピアノ:佐藤卓史

[曲目]

  • フローベルガー:パルティータ ホ短調 FbWV607
  • J.S.バッハ:フランス組曲第6番 ホ長調 BWV817 
  • 吉松 隆:プレイアデス舞曲集 Ⅶ op.76(1999)
  • チョン・ミンジェ:果てしない秋 ─ 舞踊的破片(2015、佐藤卓史委嘱作品、世界初演)
  • シューベルト:12の高雅なワルツ D969 
  • コルンゴルト:4つの小さな楽しいワルツ 
  • コント:12のワルツとコーダ ── 陰鬱で哀しいワルツ
  • シュルツ=エヴラー:J.シュトラウスの《美しく青きドナウ》によるアラベスク 
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チケット情報

[料金]全席自由
¥3,000(税込)
[チケット発売日]
Arts友の会優先発売:8月21日[金](特典:10%割引)
一般発売:8月28日[金]
[チケット取り扱い]
東京オペラシティチケットセンター 03-5353-9999
チケットぴあ 0570-02-9999(Pコード:269-717)

公演について

シューベルト国際コンクール優勝ほか数々のコンクールで入賞歴をもつ佐藤卓史。ソリストとしても室内楽奏者としても、その実力は高く評価されています。過去、共演者としてB→Cのステージに上がったことはありますが、今度は彼の独壇場。作品への深い理解から、真摯で生き生きとした音楽を作り上げ、趣深い芸術性が立ち昇るのが彼の持ち味。次世代を担うピアニストとして期待される所以です。
今回はバロックの時代から現代までかわりなく続く音楽のジャンルとして「舞曲」を選び、なかでも「組曲」と「ワルツ」に焦点を当てました。さまざまな舞曲が並ぶ「古典組曲」の様式美が、曲や時代によって変わる前半。シューベルト円熟期の名作からはじまる後半は、彼が留学時代を過ごしたお気に入りの街、ウィーンに縁あるワルツたち。19世紀末のロマン的な薫りにみちたコルンゴルトの才気横溢な佳曲。ウィーンに生まれ、この街で尊敬を集めていたパウル・コント。そしてリサイタルの掉尾を華やかに飾るのは、ピアニスティックな超絶技巧も満載で、往年のヴィルトゥオーゾがこぞって取り上げた《美しく青きドナウ》のトランスクリプション。当日の使用ピアノもベーゼンドルファー・インペリアルと、純度の高い“ウィーンの響き”が広がります!

出演者プロフィール

佐藤卓史(ピアノ)

Takashi Sato, piano
1983年秋田市生まれ。2001年第70回日本音楽コンクール第1位。2004年、史上最年少で第30回日本ショパン協会賞を受賞。2006年東京藝術大学を首席で卒業。第55回ミュンヘンARD国際コンクール特別賞受賞。2007年第11回シューベルト国際コンクール第1位。2010年エリザベト王妃国際音楽コンクール入賞。2011年カントゥ国際コンクール第1位、メンデルスゾーン国際コンクール最高位受賞。ドイツ・ハノーファー音楽演劇大学ソロクラスを修了、ドイツ国家演奏家資格を取得。引き続きウィーン国立音楽大学で研鑽を積む。2012年第8回浜松国際コンクール第3位ならびに室内楽賞受賞。
ウィーン楽友協会、サル・コルトー(パリ)、ルクセンブルク国立音楽院をはじめとするヨーロッパ・日本の各都市でソロリサイタルを開催したほか、2014年よりシューベルトのピアノ曲全曲演奏会「シューベルトツィクルス」を開始。内外のオーケストラにソリストとして多数客演のほか、室内楽奏者としても高く評価されており、堀米ゆず子、佐藤俊介、神尾真由子をはじめとする多くの著名な演奏家と共演。レコーディング活動も積極的に行っており、日本と欧州で多数のアルバムを発表。これまでに、ピアノを目黒久美子、上原興隆、小林仁、植田克己、アリエ・ヴァルディ、ローラント・ケラーの各氏に、フォルテピアノを小倉貴久子氏に師事。
2012年よりエリザベト王妃国際音楽コンクールヴァイオリン部門の公式伴奏ピアニストを務めている。

公式サイト www.takashi-sato.jp

インタビュー

佐藤卓史

2016年1月のB→Cは、次代を担う知性派ピアニスト 佐藤卓史が登場します。これまでは共演者としてB→Cに2回出演していますが、今回は待望のソロ。バロックから現代に続く音楽のジャンル「舞曲」をテーマにしたこだわりのプログラムについて、留学先でもあったウィーンにちなんだリサイタル後半の曲目についてなど、メールインタビューで語っていただきました。


佐藤さんが留学を終え、活動拠点を日本に移されたのは2013年。デビュー10周年の年でした。海外での7年間で印象深かったのはどんなことでしたか?

2006年から5年間ハノーファー音楽演劇大学で、その後2011〜13年の2年間はウィーン国立音楽大学で学んでいましたが、留学してすぐ、アリエ・ヴァルディ先生から「自由になりなさい」と教えられたことです。「タカシの演奏は正確だし、よく訓練されている。でもそれだけでは優秀な学生であるに過ぎない。アーティストになるためには、自由になることが必要だ」と。留学前、まだ日本で学んでいた頃は「こう弾かなくては」「こう弾いてはならない」といった考えにとらわれがちでした。しかしヨーロッパでは、音楽は外部からお手本のように与えられるものではなく、主体的に創り上げていくもの。伝統を学ぶだけでなく、自分の感性や知識や経験を総動員して、自らの手で音楽の歴史に新たな1ページを刻んでいこうとする姿勢こそ、先生のおっしゃった「自由になること」では…と解釈し、その後のレッスンやコンクール、演奏経験を重ねてきました。


2014年からは、ご自身で「シューベルトツィクルス」も始められました。

シューベルトはこどもの頃から好きな作曲家でしたが、多くの作品に取り組んだのは、2007年に「シューベルト国際ピアノコンクール」に挑戦した時でした。これが私にとって非常に心愉しい経験だったのです。そしてコンクールで第1位を頂いたことが自信にも繋がり、その後、積極的に演奏するようになりました。
そんな中、いつかシューベルトのピアノ曲すべてを弾いてみたいという野望が頭をもたげ、企画しました。彼の作品は未完成だったり、曲集内の演奏順に諸説あったり、同じ作品がいくつかの曲集に転用されていたり・・・といろいろ曖昧なところがあって、研究しなければならないことが次々と出てくるのですが、それを解き明かしたり、時には大胆に推理したりするのも楽しいものです。


B→Cでもシューベルトは演奏されますが、今回の全体コンセプトは「舞曲」だそうですね。

バロック時代から現代まで変わりなく続く音楽のジャンルとして「舞曲」を思いつき、このコンセプトで全体を統一しました。
舞曲はおそらく音楽そのものが発生したときから存在するジャンルです。音楽の普遍的価値、芸術としての自立性を追求した古典派の時代には敬遠される傾向もありましたが、それでも鍵盤楽器のためには継続的に書かれており、同じジャンルの歴史的な変遷を俯瞰的に聴くという点でも面白いのでは?と思ったのです。
とは言っても舞曲にもさまざまな種類があるので、今回は「組曲」と「ワルツ」の2つにテーマを絞りました。


佐藤さんが委嘱されたチョン・ミンジェさんの新作も、そのコンセプトに含まれるのでしょうか?

彼には「いくつかの異なる舞曲の要素が入っていること」等をリクエストしました。タイトルは《果てしない秋 ─ 舞踊的破片》です。ちなみに彼は2009年のエリザベト王妃国際音楽コンクールの作曲部門優勝者で、私が翌年の同コンクールに参加した際、ファイナルの新作の作曲者として出会いました。


後半は更に「ウィーン」というキーワードも加わっています。

留学先でもあったウィーンは大好きな街で、とても愛着があります。そのウィーンのさまざまな歴史的側面も切り取ろうと思いました。
そしてウィーンといえばワルツ。シューベルトは生前から舞曲の作曲家としては大好評を博していましたし、彼の円熟期の名作《12の高雅なワルツ》はウィンナ・ワルツの源流のようなものです。
また19世紀末ウィーンの爛熟した文化の残り香を宿したかのようなコルンゴルト、《4つの小さな楽しいワルツ》は10代の天才少年が4人のガールフレンドにそれぞれ献呈したワルツ集。パウル・コントは1980年代にウィーン国立音大教授を務めた人物で、《陰鬱で哀しいワルツ》は、シューベルト作品のタイトルを引用した、ラヴェルの《高雅にして感傷的なワルツ》の更なるパロディのような作品です。
最後はウィンナ・ワルツを世界に知らしめたヨハン・シュトラウスの《美しく青きドナウ》のトランスクリプション。往年のヴィルトゥオーゾピアニストがこぞって取り上げた超絶技巧曲で、とりわけヨーゼフ・レヴィーンの十八番として有名です。舞曲というジャンルが洗練され、一つの極致となった姿をお聴きいただき、華やかに一夜を締めくくりたいと思っています。


では最後に、公演に向けてメッセージをどうぞ。

たくさんの素晴らしいアーティストが出演してきたシリーズ、私も共演者として過去に2度(佐藤俊介君、米元響子さん)お邪魔しましたが、今回はソロということで、私ならではの視点や表現をお聴きいただけるよう頑張ります。
また使用ピアノもウィーンにこだわり、ベーゼンドルファー・インペリアルを選びました。このインペリアルの響きもぜひご堪能いただければと思います。

*曲目、演奏曲順、出演者等は、変更になる場合がございますのでご了承ください。
*就学前のお子様の同伴・入場はご遠慮ください。
*ネットオークション等での営利目的の転売はお断りします。


主催:公益財団法人 東京オペラシティ文化財団
協賛:日本生命保険相互会社

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東京オペラシティ コンサートホール/リサイタルホール


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