B→C バッハからコンテンポラリーへ
135 福川伸陽(ホルン)

B→C バッハからコンテンポラリーへ 135 福川伸陽(ホルン)チラシ

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日時:
2011年10月11日[火]19:00
会場:
リサイタルホール     ホールへの行き方

ホルンで奏でる“喜怒哀楽”。
日本フィル首席奏者がえがく奥深く多彩な音世界。

  • 【アンコール曲】 R.シュトラウス:ティル・オイレンシュピーゲルの愉快な悪戯
    J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲 第1番より「ジグ」
    ポール・バスラー:セレナーデ

[出演]

ピアノ:大堀晴津子 *

[曲目]

  • O.メシアン:《峡谷から星たちへ…》(1971~74)から「恒星の呼び声」
  • J.S.バッハ:《無伴奏チェロ組曲第3番》BWV1009から「プレリュード」「クラント」「サラバンド」「ブレI&II」「ジグ」
  • 池辺晋一郎:ホルンは怒り、しかし歌う(2003)
  • F.プーランク:エレジー(1957)*
  • 吉松 隆:《スパイラルバード組曲》op.111(2011、福川伸陽委嘱作品、世界初演)*

  • チケット情報
  • 公演について
  • 出演者プロフィール
  • インタビュー

チケット情報

[料金]全席自由
¥3,000(税込)
[チケット発売日]
Arts友の会優先発売 :6月17日[金](特典:10%割引)
一般発売 :6月24日[金]
インターネット予約受付開始(予定) :6月28日[火]10:00~
[チケット取り扱い]
東京オペラシティチケットセンター 03-5353-9999
チケットぴあ 0570-02-9999(Pコード:139-473)

公演について

ホルンで奏でる“喜怒哀楽”。
日本フィル首席奏者がえがく奥深く多彩な音世界。


耳にしたとたん強く惹きつけられる美しいホルンの音色。そんな称賛を各方面から寄せられている日本フィル首席奏者・福川伸陽は、ソロに集中、オーケストラ活動に専念・・・と活動フィールドを分ける奏者もいるなか、「ソリストとして、ホルンをもっと世の中の人に認知してもらいたい。委嘱によるレパートリーの拡大をめざしたい。」「音を出しただけで雰囲気をガラッと変えてしまうような、魅力的な音を奏でるオーケストラ奏者でありたい。」と両方の活動に力を注いでいます。

その彼が今回たくさん思いついたアイデアから選んだのは、ずばり「ホルンで奏でる喜怒哀楽」。いつの時代にも変わらず存在する「感情」に目を向け、同時にホルンの持つ表現の奥深さや多彩さをも存分に聴かせてくれる必聴のプログラムです。

ホルンの無伴奏レパートリーのなかで最も有名なメシアン作品から始まり、音楽を奏でる“喜”びを与えてくれるバッハ。“怒”りながらも日本人の心に深く歌い入れる池辺作品。そして福川のイギリス留学の理由にもなった偉大なホルン奏者デニス・ブレイン、ホルンの神様とも謳われた彼の死を“哀”しみ書かれたプーランク。ただただ“楽”しみな吉松隆の新作。

彼自身、「世界を見渡してもこんな冒険的なプログラム、ホルンのリサイタルではなかなか無いと思います。」とコメントするのも頷ける、まさに濃密な調べが響くことでしょう。乞うご期待!

出演者プロフィール

福川伸陽(ホルン)

Nobuaki Fukukawa, horn
神奈川県出身。ホルンを丸山勉、故・田中正大、ブルーノ・シュナイダーの各氏に師事。2003年より日本フィルハーモニー交響楽団に入団。現在首席奏者を務める。2008年には第77回日本音楽コンクール第1位を受賞。2004年より、全国各地でリサイタルを開催。ホルン独奏の幅広いレパートリーと共に、他楽器とのトリオをはじめとする珍しい室内楽を多数紹介している。独奏者としては、モーツァルト、リヒャルト・シュトラウス、シューマン、サン=サーンス、シャブリエ、ブリテン、オリヴァー・ナッセン、ルース・ギップス(日本初演者)等のホルン協奏曲を日本フィル、東京フィル他と演奏した。共演者は、小林研一郎、下野竜也、沼尻竜典らが挙げられる。在英中にロンドン交響楽団にも客演。2010年 キングレコードより、デビューCD 『ラプソディ・イン・ホルン』 をリリース。

インタビュー

東京オペラシティの名物企画「B→C(ビートゥーシー|バッハからコンテンポラリーへ)」。実力ある若手日本人演奏家が、バッハと現代曲を軸に自由で個性的なプログラムを組むこのシリーズ、10月に登場するのは日本フィルハーモニー交響楽団首席ホルン奏者・福川伸陽さんです。
「ホルンで奏でる“喜怒哀楽”」というテーマが盛り込まれた福川さんのB→Cについて、メールインタビューでお答えいただきました。

福川さんがホルンを始めたのは、いつ頃、どのようなきっかけがあったのでしょうか?
福川 中学一年生になりたて、まだ最初のホームルームも始まらないうちに、吹奏楽部の先輩がクラスに勧誘に来ました。そして放課後、音楽室に連れて行かれ、とりあえずトランペットを。意外と一発で音が出たので「才能がある」などとおだてられ、その気になって入ったはいいものの、パート決めジャンケンで負けてホルンへ…。最初はしょんぼりしてましたが、徐々にホルンの魅力にとりつかれて行きました!
将来、プロのホルン奏者として活動していこうと決心したのは、確か中学二年生くらいの時でした。僕は明治大学にそのままエスカレーター式に進学できる環境にいたのですが、「人とは何か違った道に進みたい」と常々思っていて、そんな時すぐそばにあったのが音楽だったのです。

2003年、21歳の時に日本フィルへ入団されました。
福川 武蔵野音大を中退したばかりのことで、日本フィルのオーディションが僕にとって初めての(オーケストラ)オーディションでした。そしてこのオケには僕の師匠である丸山勉さんも客演首席として在籍されているので、とても心強かったです。

そして2006年からは1年間、イギリスに留学されたそうですね。
福川 イギリスにはホルンの神様とも謳われるデニス・ブレインという奏者がいましたが、彼の演奏は一口でいうと、なにも足さず、なにも引かない、ほんのちょっとの陰影で全てを表現してしまうような素晴らしいものでした。今でもロンドンにはそのスタイルが色濃く残っていて、当時の僕にはないものだらけだったのです。
管楽器の音色は国や地域によって多種多様なのが面白いところですが、僕はこの留学中、「Warm(あたたかく),Gently(やさしく),そしてBroad(幅広く)」 とイメージを強く持つことを要求されました。僕はそんなイギリスのホルンの音色がとても好きだったので、ある日師事していたロンドン響首席奏者のデイビッド・パイアット氏に「ノブアキ、それが僕らの求めている音だよ」と言ってもらえた時の嬉しさは、今でも忘れられません。

福川さんは、ソロとオーケストラ、この2つをご自身の活動の大きな両輪と考えているとか?
福川 ホルンというのは、ソロや室内楽にも名作が沢山ありますが、それ以上にオーケストラにおいて、作曲家とっておきの素晴らしいソロが数多くあります。僕は元々ソロ指向も強かったのですが、同時にオーケストラで学んだことが室内楽やソロの時にもとても役立っています。ソリストとしては「ホルンをもっと世の中の人々に認知して頂きたい。そして委嘱によるレパートリーの拡大に努めたい」、オーケストラ奏者としては「音を出しただけで雰囲気をガラっと変えてしまうような、魅力的な音楽を奏でたい」と思っています。

福川さんにとって、ホルンの魅力とは?
福川 表現の多彩さと、音の奥深さです。自分のやりたい事がここまで表現出来る楽器も無いな、と思いつつも、その難しさには泣かされます。しかし、難しいからこそ、飽きずに追い求め、愛することが出来るのかもしれませんね。

今回、B→Cのために考えられたプログラムには、「ホルンで奏でる喜怒哀楽」というテーマが添えられていました。
福川 プログラムについては大いに悩みました。やりたいこと、やりたい曲が多すぎて迷いましたね。そこで考えたのは「バッハの時代と自分が生きている今の時代、変わらないものは何か?」ということ。たくさんある中で、僕は「感情」というものに目を付けました。いつの時代にも変わらず存在する「喜怒哀楽」という感情です。
メシアンの《恒星の呼び声》はホルンの無伴奏レパートリーの中でも一番有名なもので、ホルンにあまり馴染みのないお客様にも、この楽器の可能性を隅々までお届け出来ると思います。バッハは僕自身に音楽を奏でる喜びを与えてくれる存在。でもバッハのオリジナル作品でホルンが入っているのは大きな編成の曲ばかりですし、選曲にはやはり苦労しましたね。ということで、学生時代から音楽の勉強の為にチェリスト達に隠れてこっそり練習していた《無伴奏チェロ組曲》から第3番の5曲を演奏します。
池辺晋一郎さんの曲ですが、「自分はやはり日本人である」というアイデンティティーを留学中に強く感じ、日本人作曲家の作品を取り上げようと思った時に出会いました。《ホルンは怒り、しかし歌う》という題名も気に入っている理由の一つです。ここまで三曲が無伴奏。世界を見渡してみてもホルンのリサイタルでこんな冒険的なプログラムは中々ないと思います。
プーランクの作品は、前述のデニス・ブレインの死にショックを受けて書かれたものです。張り裂けそうな哀しみ、死を象徴するような舞い落ちる枯葉のようなフレーズなどが表現されていて、演奏するたびに新たな発見があります。最後は、この機会にぜひ!と委嘱した吉松隆さんの新曲。《スパイラルバード組曲》と名付けられたこの曲を世界初演できる事がただただ楽しみです。

演奏中、福川さんが特に気にかけていらっしゃるのはどんな事ですか?
福川 来て下さっているお客様との対話」でしょうか。もちろんほんとうにトークをする時もありますが、僕の演奏に対して会場の空気が変わったり、お客様の雰囲気が変わったりするのは対話の一部だと思ってます。

最後に、お客様へメッセージをお願いします。
福川 ホルンの表現力、そして僕自身の限界に挑戦し、これまでになかったような“濃いホルン漬けの一夜”をお届け致します。きっと素敵なリサイタルになると思いますので、お楽しみに!

*曲目、演奏曲順、出演者等は、変更になる場合がございますのでご了承ください。
*就学前のお子様の同伴・入場はご遠慮ください。
*ネットオークション等での営利目的の転売はお断りします。


主催:東京オペラシティ文化財団
協賛:日本生命保険相互会社

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東京オペラシティ コンサートホール/リサイタルホール


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