武満徹80歳バースデー・コンサート

武満徹80歳バースデー・コンサートチラシ

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日時:
2010年10月8日[金]19:00
会場:
コンサートホール     ホールへの行き方   座席図

日本を、そして20世紀を代表する作曲家・武満 徹(1930-1996)。
信頼を寄せた親友2人からの音楽の贈り物で迎える、80歳の誕生日。

[出演]

指揮:オリヴァー・ナッセン
ピアノ:ピーター・ゼルキン *
東京フィルハーモニー交響楽団

[曲目]

  • ウェーベルン:管弦楽のための6つの小品 op.6(1928年版)
  • ナッセン:ヤンダー城への道 op.21a
    ~ファンタジーオペラ『ヒグレッティ・ピグレッティ・ポップ!』によるオーケストラのためのポプリ
  • 武満 徹:リヴァラン *
  • 武満 徹:アステリズム *
  • ドビュッシー:聖セバスティアンの殉教 ─ 交響的断章

20世紀を代表する作曲家の一人で、東京オペラシティ文化財団の芸術監督もつとめた 武満徹(たけみつ・とおる 1930年10月8日 ─ 1996年2月20日)の80歳の誕生日にあ たるこの日、生前の武満と深い信頼と友情で結ばれていたイギリスの作曲家/指揮者 オリヴァー・ナッセンと、やはり武満の親友であり、いくつもの武満作品を初演して きたピアニスト ピーター・ゼルキンを迎え、“バースデー・コンサート”を開催し ます。ナッセンとゼルキンの共演は日本では初めてです。 温かな人柄とユーモア、繊細な心遣い、そして高度な美意識で知られる2人らしく、 洗練された選曲の中に偉大な作曲家への敬意と親愛の情がにじむコンサートとなるで しょう。

  • チケット情報
  • 公演について
  • 出演者プロフィール

チケット情報

[料金](全席指定・税込)
S:¥4,000 A:¥3,000
[チケット発売日]
Arts友の会優先発売 :6月25日[金](特典:10%割引)
一般発売 :7月2日[金]
インターネット予約受付開始(予定) :7月6日[火]10:00~
[チケット取り扱い]
東京オペラシティチケットセンター 03-5353-9999
チケットぴあ 0570-02-9999(Pコード:108-012)
イープラス http://eplus.jp/
ローソンチケット 0570-000-407(Lコード:37389)
CNプレイガイド 0570-08-9990
JTB各支店、JTBトラベランド各店舗 http://www.jtb.co.jp/ticket/

公演について



日本を、そして20世紀を代表する作曲家・武満 徹(1930-1996)。信頼を寄せた親友2人からの音楽の贈り物で迎える、80歳の誕生日。


武満徹 Toru Takemitsu
[1930.10.8 ─ 1996.2.20]

作曲は独学。1957年に作曲した《弦楽のためのレクイエム》がストラヴィンスキーに称賛されて以来、常に現代作曲界の第一線で活躍しつづけた。その作品の多くは現在も頻繁に演奏されている。また、映画音楽の優れた作曲家としても世界的に知られるほか、文筆家としても多くのファンを持つなど、内外のさまざまな分野のアーティストたちと交流し、影響しあい、比類なき足跡を遺した。


日本を、そして20世紀を代表する作曲家として活躍した武満徹(たけみつ・とおる 1930-1996)は、《ノヴェンバー・ステップス》をはじめとする演奏会用作品はもとより、映画《乱》《怪談》など、またテレビドラマ《夢千代日記》などの音楽も数多 く手がけ、いずれもが世界的な評価と人気を得た稀有な存在であり、その飾らない人柄と旺盛な好奇心で、音楽を超えてあらゆる分野の第一人者たちとの交流や絆を深めました。武満が晩年芸術監督をつとめたこの東京オペラシティでも、これまで、没後10年(2006年)を記念した音楽・美術共同の大規模プロジェクト『武満徹-Visions in Time』をはじめ、さまざまな角度からの催しを行ってきました。

そこで迎えた2010年、武満徹80歳の誕生日にあたる10月8日、海外の音楽家の中でもとりわけ縁の深い2人を迎え、オーケストラによるバースデー・コンサートを開催します。

指揮はオリヴァー・ナッセン。1952年生まれのイギリスの作曲家/指揮者です。武満徹は、ナッセンを「表現される音楽の内実と結びついた、無駄のないオーケストラ書法を持つ、得難い作曲家のひとり」と評価し、早くから日本に紹介しました。ナッセンもそれに応えるかのように、自身が音楽監督をつとめていたロンドン・シンフォニエッタとともに、武満の新作初演や特集企画、録音などを行いました。身長190cmを超える堂々たる体躯ながら、繊細で純真な感性と、常に周囲への気配りを忘れない優しさの持ち主。さらに卓越した企画力と指導力で人望を集める音楽家です。

ピアノ独奏はピーター・ゼルキン。祖父アドルフ・ブッシュ、父ルドルフ・ゼルキンの血筋を伝える名演奏家であり、特に20世紀初頭から現代の作品への並々ならぬ共感と支持、卓越した解釈で知られています。武満とは1970年代から親交を結び、自ら委嘱したピアノ曲《閉じた眼 II》をはじめ、《カトレーン II》などの室内楽曲、ピアノと管弦楽のための《リヴァラン》など、いくつもの初演を手がけてきました。

ナッセンとゼルキンは、もちろん互いに尊敬しあう旧知の仲間で、東京オペラシティコンサートホールのオープニングシリーズでも、ナッセンの《祈りの鐘 素描》をゼルキンが世界初演しました。しかし、2人が演奏家同士として日本で共演するのは、今回のコンサートが初めてとなります。

そんな2人が相談した、親友に捧げる「バースデー・コンサート」は、声高な武満賛美やオール武満プログラムではなく、1960年代の武満の燦然たる才気が爆発する《アステリズム》と、1980年代の豊饒な響きにあふれた《リヴァラン》という2曲の“ピアノ協奏曲”を中心に据え、それをナッセンの自作や、ウェーベルン初期の傑作、ドビュッシー晩年の作品で縁取る美しいプログラムです。

武満徹の新作を聴くことができなくなって14年。若い世代にとっては、すでに音楽史上の作曲家の一人となってしまいました。そんな方にとっても、そしてもちろん以前からの武満ファンにとっても、ナッセンとゼルキンという理想の共演で聴く演奏は、武満徹の音楽を改めて味わう絶好の機会となるでしょう。

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[武満徹、ピーター・ゼルキン、オリヴァー・ナッセン]

(執筆:小野光子)

■ゼルキンと武満:“兄弟のような友達”


© Kathy Chapman

「武満さんとは、お互いが音楽家でなくても友達になったかもしれない。17歳も年の差がありましたが、兄弟のようでした」とゼルキンは述べています。二人の交友は、今から約40年前の1969年1月に始まります。トロントでピアノとオーケストラのための《アステリズム》の初演を聴いたゼルキンはその精緻な美しさに魅せられ、武満の世界にひきこまれていったといいます。

武満徹にもっとも多くの作品を献呈された人、ピーター・ゼルキン。

武満にとってゼルキンは良き理解者であっただけでなく、創作のインスピレーションを受ける人物でした。70年代から武満は特定の個人に向けて音楽を創るようになり、そうしてできあがった作品を“パーソナル・ギフト”と呼ぶようになりました。このギフトをもっとも多く贈られた人物、それがピーター・ゼルキンです。病床にあっても武満はゼルキンのためにピアノ曲を構想していました。武満は「彼の音楽を聴く歓びを、私はひとりでも多くのひととわかちあいたい」と綴りましたが、武満にとってゼルキンは生涯、公私ともに大切な存在であり続けました。

ゼルキンが初演した曲(アンサンブルも含む)

  • 《カトレーン》(1974-75)
  • 《カトレーン II》(1977)
  • 《ウォーター・ウェイズ》(1977-78)*
  • 《リヴァラン》(1984)
  • 《閉じた眼 II》(ゼルキン委嘱)*
  • 《夢の引用 ─ Say sea, take me! 》(1991)*
  • 《ビトゥイーン・タイズ》(1993)

*は、ゼルキン個人に献呈された曲。そのほかすべての曲は、アンサンブルのメンバーとともにゼルキンの名も献呈者として記されている。



■ナッセンと武満:“会うたび、知るほどに驚かされた武満徹という存在”


Photo: Akira Muto

ナッセンも武満も、作曲家として互いの才能を高く評価していました。しかし、そうしたありきたりの表現が似合わないほど、二人の関係は生き生きとしたものでした。感性が響きあったというのでしょうか。初めて出会ったとき、まるで旧知の仲のようにすぐに打ち解けてジョークを交えて盛り上がったといいます。こうした会話を通してナッセンは、武満が映画、絵画、文学などあらゆる芸術に並外れた好奇心を持っていることに気づき、驚きをもって武満のことを“真のルネッサンス人”と呼びました。

武満とナッセンの共通点は、作曲家でありつつプロデューサーとしての視点も持ち合わせていたということです。ナッセンはイギリスでBBCのラジオ番組や音楽祭に、武満は日本で「ミュージック・トゥデイ」や「サントリー国際作曲委嘱シリーズ」などいくつもの音楽祭に関わりました。武満がそうした音楽祭を通して目指したことは、「今日の世界で起きている新しい文化の動向を知り、自身の文化を相対化して眺め、聴くことができるような眼や耳をもつこと」でした。武満にとって80年代からイギリスを中心とした世界の動向を知る窓口のひとつが、ナッセンでした。そうした信頼は演奏にもおかれ、ナッセンの指揮により3曲の武満作品が初演されました。

ナッセンが初演した曲


  • 《雨ぞ降る》(1982)
  • 《トゥリー・ライン》(1988)
  • 《群島.S》(1993)

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[ 演奏曲目について ]
ウェーベルン:管弦楽のための6つの小品(1928年版)
1909年に大管弦楽のために書かれた、ウェーベルンの無調時代を切り拓く傑作。1928年に管弦楽編成を縮小し改訂。極限的な簡潔さと切り詰められた音が、母親の死を背景とする抒情性をはらみながら、壮絶な音響世界を構築する。演奏時間約12分。

ナッセン:ヤンダー城への道(1988/90)
絵本作家モーリス・センダックと組んだオペラの間奏曲集で、むく犬ジェニーの夢と冒険を描く、幻想的で美しく、そして切ないレクイエム。演奏時間約7分半。
初演:1991年1月31日 ロンドン  マイケル・ティルソン・トーマス(指揮) ロンドン交響楽団

武満徹:リヴァラン(1984)
ジョイス『フィネガンズ・ウェイク』に触発された作品。ピアノと管弦楽が“調性の海を目指して進んでいく”(武満徹)さまは、時にロマンティックなほど。1980年代、武満の音楽は豊饒さを増していく。演奏時間約14分。
初演:1985年1月10日 ロサンゼルス  サイモン・ラトル(指揮) ピーター・ゼルキン(ピアノ) ロサンゼルス・フィルハーモニック

武満徹:アステリズム(1968)
前衛的な響きと放射するエネルギーが聴く者を圧倒する、1960年代の武満を代表する名曲の一つ。終盤の長大なクレッシェンドは特に有名。演奏時間約12分。
初演:1969年1月14日 トロント  小澤征爾(指揮) 高橋悠治(ピアノ) トロント交響楽団

ドビュッシー:聖セバスティアンの殉教 ─ 交響的断章
ドビュッシーが晩年にイタリア人作家ガブリエーレ・ダヌンツィオと創作した長大な「神秘劇」の音楽から、作曲助手を務めたアンドレ・カプレが編んだ全4楽章から成る演奏会用組曲。演奏時間約23分。

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出演者プロフィール

オリヴァー・ナッセン(作曲/指揮)

Oliver Knussen, composer/conductor
©Clive Barda
現代イギリスを代表する作曲家/指揮者の一人。1952年グラスゴー生まれ。1968年、父親が首席コントラバス奏者を務めていたロンドン交響楽団で自作の《交響曲第1番》を指揮してデビュー。作曲をジョン・ランバートに、1970年からはタングルウッドでガンサー・シュラーに学ぶ。以後、《第2交響曲》(1971)、《オフィーリアのダンス》、《第3交響曲》(1973-9)などを発表し、作曲家としての地位を確立。さらに、児童文学者モーリス・センダックとのコラボレーションによる2つのオペラ『かいじゅうたちのいるところ』(1979-83)、『ヒグレッティ・ピグレッティ・ポップ!』(1984-5/1999)で大成功をおさめる。指揮者としては、BBC響、バーミンガム市響、フィルハーモニア管、ボストン響、シカゴ響、クリーヴランド管、ロサンゼルス・フィル、フィラデルフィア管、コンセルトヘボウ管、ベルリン・フィル、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管、N響、東京フィル、大阪フィル、オーケストラ・アンサンブル金沢などに客演。2009年から3年任期で、BBC交響楽団のアーティスト・イン・アソシエーションを務めている。これまでにオールドバラ音楽祭の准芸術監督、タングルウッド音楽センター現代音楽部門責任者などを歴任。1992年にはコリン・マシューズと共に、ブリテン=ピアーズ・スクールに作曲コンクールと演奏コースを設立。アメリカ文学芸術アカデミー名誉会員、ロイヤル・フィルハーモニック協会名誉会員。ロンドン・シンフォニエッタ桂冠指揮者。1994年にイギリス王室よりCBEを授与された。
武満徹はナッセンを、「表現される音楽の内実と結びついた無駄のないオーケストラ書法を持つ、得難い作曲家のひとりである」と評した。

ピーター・ゼルキン(ピアノ)

Peter Serkin, piano
©Kathy Chapman
情熱的でかも誠実な芸術家として知られる米国のピアニスト、ピーター・ゼルキンは、現在活躍しているアーティストの中でも非常に深い思想を持ち、個性豊かな一人である。デビュー当初から一貫して5世紀にもおよぶ広範囲なレパートリーを取り上げ、作品の本質を伝えてきた。オーケストラ、リサイタル、室内楽やレコーディングなどの演奏活動を通して、全世界の尊敬を勝ち得ている。祖父はヴァイオリニスト/作曲家アドルフ・ブッシュ、父はピアニストのルドルフ・ゼルキン。1958年11歳でカーティス音楽院に入学。1959年アレクサンダー・シュナイダー指揮のもとマールボロ音楽祭およびニューヨークでデビュー。以来、著名な指揮者およびオーケストラと共演を重ねている。室内楽でも自らも創立メンバーの一人となっているグループ“タッシ”をはじめ、活発に活動を続けている。同時代の作曲家たちの熱心な支持者であり、武満徹、リーバーソン、ナッセン、ゲールらが彼のために作品を書いている。日本にも度々訪れており、2006年9月には、武満徹の没後10年を記念して武満とJ.S.バッハの作品を取り上げたリサイタルを行った。

東京フィルハーモニー交響楽団

Tokyo Philharmonic Orchestra
1911年創立の日本で最も古い伝統を誇るオーケストラ。2001年4月に新星日本交響楽団と合併し、日本で初めてシンフォニーオーケストラと劇場オーケストラの両機能を併せ持つ160余名のオーケストラとなる。2010年4月より、ベルリン国立歌劇場やメトロポリタン歌劇場をはじめとする世界の楽壇で活躍するダン・エッティンガーを常任指揮者に迎える。定期演奏会を中心とする自主公演、新国立劇場を中心としたオペラ・バレエ演奏、NHK他における放送演奏など、高水準の演奏活動とさまざまな教育的活動を展開している。
海外公演も積極的に行い、最近では2005年11月にチョン・ミョンフzン指揮で「日中韓未来へのフレンドシップツアー」を実施、各地で絶賛を博した。
1989年からBunkamuraオーチャードホールとフランチャイズ契約を結んでいる。また東京都文京区、千葉県千葉市、埼玉県和光市、長野県軽井沢町と事業提携を結び、各地域との教育的、創造的な文化交流を行っている。

公式ウェブサイト
http://www.tpo.or.jp/
*曲目、出演者等は、変更になる場合がございますのでご了承ください。
*就学前のお子様の同伴・入場はご遠慮ください。
*ネットオークション等での営利目的の転売はお断りします。


主催:東京オペラシティ文化財団
協賛:ジャパンリアルエステイト投資法人
協力:相互物産株式会社

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東京オペラシティ コンサートホール/リサイタルホール


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