ニューイヤー・ジャズ・コンサート2009
山下洋輔プロデュース

茂木大輔 PLAYS ヤマシタ・ワールド

茂木大輔 PLAYS ヤマシタ・ワールドチラシ

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日時:
2009年1月20日[火]19:00
会場:
コンサートホール     ホールへの行き方   座席図

山下洋輔プロデュースでリスタート。

  • 【アンコール曲】 山下洋輔&挾間美帆:ピアノと管弦楽のための交響詩《ダンシング・ヴァニティ》より 第3楽章

[出演]

指揮/オーボエ:茂木大輔
パーカッション:植松透
サクソフォン:平野公崇
トランペット:赤塚謙一
アカペラグループ:XUXU ─ しゅしゅ ─

プロデュース/作曲/ピアノ:山下洋輔 *

東京フィルハーモニー交響楽団

[曲目]

第1部

  • ベートーヴェン:交響曲第7番イ長調 op.92 より 第1楽章
  • 山下洋輔:管弦楽のためのChasin' the Phase
  • 茂木大輔:管弦楽のためのファンファーラ

第2部
  • 茂木大輔:オーボエと大太鼓のための4つのナイフラ
  • 山下洋輔&挾間美帆:ピアノと管弦楽のための交響詩《ダンシング・ヴァニティ》(新作・初演)*

  • チケット情報
  • 公演について
  • 出演者プロフィール
  • インタビュー

チケット情報

[料金](全席指定・税込)
S:¥6,000 A:¥5,000 B:¥4,000
[チケット発売日]
Arts友の会優先発売 :10月10日[金](特典:10%割引)
一般発売 :10月17日[金]
インターネット予約受付開始(予定) :10月21日[火]10:00~
[チケット取り扱い]
東京オペラシティチケットセンター 03-5353-9999
ジャムライス 03-3478-0331
チケットぴあ 0570-02-9999(Pコード:298-976)
イープラス http://eplus.jp/
ローソンチケット 0570-000-407(Lコード:39154)
CNプレイガイド 0570-08-9990

公演について

新装「東京オペラシティ・ニューイヤー・ジャズ・コンサート」は、山下洋輔がプロデューサーとして魅力ある音楽家たちの新たな姿をご紹介。2009年は、NHK交響楽団の首席オーボエ奏者にして、「のだめコンサート」などの企画・指揮、執筆などマルチ・フィールドで活躍中の茂木大輔が、「山下洋輔の世界」を指揮・演奏するスペシャル・コンサートです。「筒井康隆・山下洋輔文化圏出身」を自認する茂木だからこそ可能な、フリー・ジャズとクラシックのコラボレーションによる、エネルギッシュな音楽世界にご期待ください。

プロデューサーという立場でまず第一弾としてお送りするのは、ご存知茂木大輔です。
N響首席オーボエ奏者で、指揮者で、エッセイストで、「のだめコンサート」の発案者で、模型製作者で、時には私とフリー・ジャズを演奏する新時代のマルチ・アーティストが、この歴史ある(!)シリーズの舞台で何を披露してくれるか、私が一番楽しみにしています。彼は共に敬愛する筒井康隆作品による交響詩の作曲を以前から私に提言していましたが、この機会にそれを実現して指揮をしてもらいます。
最新作にして大問題作「ダンシング・ヴァニティ」に挑戦します。共作者として今年のニューイヤーのオーケストレーションで大評判をとった俊英・挾間美帆が参加してくれます。この作品では私がピアノを弾きます。ご披露される茂木作品ともどもどうかご期待下さい。

山下洋輔



ニューイヤーコンサートの聴きどころは、どうやらおれらしい。

音大1年生で「クレイ」の洗礼を受け、その瞬間から山下洋輔トリオの追っかけとなってピットインに入り浸った。演奏も著作も暗記していた。セッションとか飛び入りとかいう名目のもと、音を重ね合うチャンスも頂いた。ドイツで冷やし中華も御馳走した。マネして文章を書いていたら本まで出た。東京オペラシティでの「フリン伝習録」の初演指揮は、ファン人生最高の一夜であった。
しかし、ですね。
なんですかね?今回はおれが主役?らしいですね。ファンとかコラボとか手伝いじゃなく。弱ったなあ。
まあ、それはなんだ、殿は一年の御静養あそばされて、次回からはまたゴリゴリに前面で弾き倒すんでしょう?えっ?今回も弾く?曲も作る?それが筒井さんの、あの小説の?こ、交響曲みたいな大作で?
そういうものが生まれてくるならば、「筒井・山下文化圏」の申し子であるおれが指揮させていただかなくてはならない。ええええ、なりませんとも。
「身をもって、山下洋輔の巨大な影響を受けてきた多数のファンを代表し、その文化圏の存在を証明する」。それが、今回の見どころ聴きどころ、「主役」のシゴトに違いない。
御来場お待ちしております。

茂木大輔

出演者プロフィール

茂木大輔(指揮/オーボエ)

Daisuke Mogi, conductor/oboe
1959年東京生まれ。ミュンヘン国立音楽大学大学院に留学。修了後同大学オーボエ科の講師を経て、シュトウットガルト・フィル第1奏者、1990年からN響首席奏者を歴任。オーボエを故丸山盛三、ギュンター・パッシン、宮本文昭などに師事。その間、シュトウットガルト・バッハ・コレギウム、ベルリン放送響、ミュンヘン・フィル、バイエルン放送響、バンベルク交響楽団など国際的オーケストラに客演し、バーンスタイン、ヨッフム、シュタイン、デユトワ、ヨーヨー・マなど世界的演奏家の薫陶を受ける。帰国後もソリストとして宮崎国際音楽祭、アルゲリッチ音楽祭、草津国際アカデミーなどに出演。多くのユニークなリサイタルを企画し実現するほか、モーツァルト、プーランク、「山下洋輔組曲」、ガ ーシュイン、自作自演集など多数のCDをリリースし、常に独自の活動が注目を集める。
1996年から解説コンサートでの指揮活動に入り、三鷹市芸術文化センターで年間3回のシリーズ公演を企画し、バッハ「マタイ受難曲」「ロ短調ミサ曲」「ヨハネ受難曲」や「ハイドン交響曲シリーズ」、「第9・初演再現」「英雄・徹底解説」などを上演し新鮮な感動を作り出す。その後もベートーヴェン交響曲の「初演演奏会再現」や、大人向けの大掛かりなレクチャー付き解説コンサートで関心を集め続ける他、主に「茂木大輔の生で聴くのだめカンタービレの音楽会」など自らの企画によるコンサートを通じて、日本フィル、群響、名フィル、オーケストラ・アンサンブル金沢、九響、広島響、大阪センチュリー交響楽団、セ ントラル愛知交響楽団、東京混声合唱団など名門にも客演している。
指揮を故岩城宏之、外山雄三、和声・楽曲分析などを大澤徹訓、野平多美の各氏に師事。音楽史学の大崎滋生教授に企画監修・レクチャーを通じて私淑。愛知県芸J.S.バッハカペレに指揮者として定期的に客演し、バッハの受難曲、カンタータや器楽音楽を解説しつつ 上演し、好評を得ている。
音大在学中より山下洋輔の追っ掛けとなり、みずからもフリー・ジャズグループでピアノを演奏。その山下洋輔とのコラボレーションや、作曲自作自演、即興、作家 筒井康隆の原作によるオペレッタの初演指揮、「たけしの誰でもピカソ」「のだめカンタービレ」(原作で取材協力、ドラマ音楽監修、コンサートの企画・指揮)など、特異にして興味深い活動はますます活発。
執筆でも知られ、すでに10冊を越える著書があり、「オーケストラ楽器別人間学(新潮文庫)」は異例の長期セールスを記録し続けている。最新刊は「拍手のルール」(中央公論新社)。06年、日本アカデミー演奏賞を受賞した。艦船模型とその特撮、美術、落語、料理、ジャズ演奏、マンガなど趣味の多さでも知られている。

植松透(パーカッション)

Toru Uematsu, percussion
©松嶋惇
東京都出身。都立立川高等学校を経て国立音楽大学、同大学院音楽研究科にて打楽器を学ぶ。矢田部賞受賞、NHK-FMフレッシュコンサート出演。
在学中よりオーケストラや室内楽を中心に活動し、1993年にNHK交響楽団に打楽器奏者として入団。その後N響海外派遣研修員としてベルリンに留学、ライナー・ゼーガース氏に師事。帰国後ティンパニ・打楽器奏者となり現在に至る。打楽器合奏のさらなる可能性を追求しミラクルパーカッションアンサンブルを結成、代表をつとめる。また在学中より幼児と音楽の関わりに興味を持ち、繁下和雄、とらや帽子店諸氏に啓発され、たいこアンサンブル・トムトムを結成・主宰。自らのライフワークと捉え幼稚園や養護学校でのコンサート活動を展開する。海外での活動も多く、ギリシア・パトラス国際芸術祭、台湾芸術節、ブルガリア・ジャパンミュージックフェア、ベルリンケーブルテレビ、国際ゲーテ年記念芸術祭(ワイマール)等に参加。シンガポール大学にてオーケストラ打楽器マスタークラスを開催。また国立音楽大学、洗足学園大学講師として後進の指導にも積極的に携わっている。
2003年新春超風楽団、2004年東京フリンハーモニー室内管弦楽団にて山下洋輔氏と共演熱演。
現在、NHK交響楽団ティンパニ・打楽器奏者、国立音楽大学講師、洗足学園大学講師。

平野公崇(サクソフォン)

Masataka Hirano, saxophone
東京藝術大学在学中、第7回日本管打楽器コンクールで第1位入賞。卒業後、パリ国立高等音楽院に入学し、サクソフォン科、室内楽科、即興演奏科を最優秀の成績で卒業。在学中にJ.M.ロンデックス国際コンクールを制し、日本人サクソフォニストとして初の国際コンクール優勝者となり、翌年オーケストラ・ナショナル・ボルドー・アキテーヌの定期演奏会でC.アベルのコンチェルト“It”を世界初演。Sud-Ouest紙の絶賛を浴びる等、華やかなフランスデビューを果たした。同年、パリでギャルド・レピュブリケーヌ管弦楽団とA.グラズノフのコンチェルトを共演している。
これまでにコンテンポラリー作品と即興で構成された異色のデビュー・アルバム『ミレニアム』、ジャズメンとのセッションを収録した『ジュラシック』、待望のクラシックアルバム『クラシカ』、最新アルバムは『C.P.E.バッハ:シンフォニア』などこれまで6枚のCDをリリース。オーケストラとの共演も多く、日本テレビ「深夜の音楽会」からの委嘱作品《7つの絵~有元利夫に捧ぐ》では作曲家としても高い評価を受け国内外での再演が続いている。
正統派クラシックから、現代作品、即興、ジャズまで、幅広いフィールドを縦横無尽に駆け抜ける新しいタイプの実力派サクソフォニストとして活躍中。

XUXU ─ しゅしゅ ─(アカペラグループ)

XUXU, a cappella group

世界に二つと無いアカペラグループ。高度なヴォイス・パフォーマンス達成の為、長期間の訓練を乗り越え、2001年に現在のメンバー(yuki, yumi, asuka, noriko)が固定。XUXU(しゅしゅ)というポルトガル語のユニット名で、クラシック/ジャズ/ポップス、前代未聞の3ジャンル(アルバム3枚)同時発売でCDデビュー。XUXU語と称する独特のスキャットで世界的にも唯一無二の“XUXUサウンド”を確立。その後『か・れ・は』でジャズ界に大旋風を巻き起こし、世界の巨匠ピアニストを声で表現した『ピアニスツ』ではスイングジャーナル選定ゴールドディスク受賞。その後、広く語りかける「ねぇ、」に続き、XUXU流ビートルズ集『ザ・ビー(the B)』をリリース、そして、クラシックの名曲をジャズアレンジした『アカペラ協奏曲第1番作品23』では初めてウッド・ベース川本悠自をむかえてまた新たなサウンドを披露。
2007年、日本人で初めてパリのジャズ・フェスティバル“Touches de Jazz”に出演。日本の間(ま)を取り入れたXUXUサウンドは大反響を呼んだ。
2008年は、ケルン公演とローマ公演が大成功、ヨーロッパのオーディエンスを驚かせ続けている。
スイングジャーナル誌人気投票ボーカルグループ部門5年連続1位。

山下洋輔(プロデュース/作曲/ピアノ)

Yosuke Yamashita, produce/composer/piano
1969年、山下洋輔トリオを結成、フリー・フォームのエネルギッシュな演奏でジャズ界に大きな衝撃を与える。内外の一流ジャズ・アーティストとはもとより、和太鼓やオーケストラとの共演など活動の幅を広げる。88年山下洋輔ニューヨーク・トリオを結成。国内のみならず世界各国で演奏活動を展開する。
2000年に発表したピアノ協奏曲第1番《即興演奏家のためのエンカウンター》を、佐渡裕の指揮により04年にイタリア・トリノで(エイベックスよりCD化)、05年にはNHK交響楽団と再演した。06年オーネット・コールマンと共演。特別編成のビッグバンドによるライヴDVD『ラプソディ・イン・ブルー』リリース。07年2月セシル・テイラーとデュオ・コンサート開催。
08年1月、佐渡裕指揮の東京フィルハーモニー交響楽団と《ピアノ協奏曲第3番“エクスプローラー”》発表。3月、川嶋哲郎をゲストに迎えニューヨーク・トリオ結成20周年記念アルバム『トリプル・キャッツ』リリース。
99年芸術選奨文部大臣賞、03年紫綬褒章受章。国立音楽大学招聘教授、名古屋芸術大学客員教授。演奏活動のかたわら、多数の著書を持つエッセイストとしても知られる。

東京フィルハーモニー交響楽団

Tokyo Philharmonic Orchestra
©K.Miura

日本で最も古い伝統を誇るオーケストラ。2001年4月、世界的指揮者チョン・ミョンフンがスペシャル・アーティスティック・アドヴァイザーに就任し、「日本を代表するワールドクラスのオーケストラ」として、ますます充実した活動を展開している。また160余名の楽員を擁し、日本で初めてシンフォニー・オーケストラと劇場オーケストラの両機能を併せ持つオーケストラとして、定期演奏や「午後のコンサート」などの自主公演や、新国立劇場を中心としたオペラ・バレエ演奏、「名曲アルバム」「FMシンフォニー」といったNHKの放送活動などを行い、高い評価を集めている。

東京フィルハーモニー交響楽団 オフィシャルサイト http://www.tpo.or.jp/

インタビュー

山下洋輔を迎える恒例の「東京オペラシティ ニューイヤー・ジャズ・コンサート」。本年は山下洋輔がプロデューサーとして、魅力ある音楽家を紹介します。 本年の主役はNHK交響楽団の首席奏者で、マルチな活動を展開するオーボエ奏者、茂木大輔。多彩なゲストを迎えてのフリージャズとクラシックのコラボレーションをお楽しみいただきます。 山下&茂木のお二人にメールインタビューでお答えいただきました。


◎毎年楽しみにくださったいるお客様へ、これまで(ご自身がメインとなって出演してきた)のニューイヤーと、プロデューサーとして展開していく今後のニューイヤーとで、公演の魅力がどんな風に変わっていきそうか、またどのようなものにしたいとお考えですか。
オペラシティの新春シリーズを続けた年月は、同時に日本で、世界で、数々の素晴らしい音楽家、表現者と出会った日々でもありました。自分の世界をしっかりと持っている魅力的な方々を、あらためてオペラシティで始まる山下ワールドにお連れして、そこでしか出来ないものをやっていただきたいと考えました。私が喜べるものは、同時に決して皆様がたの期待に背かないものと信じています。さらに広く深い新しい魅力的な世界が出現することを信じています。どうかご期待下さい。

◎今年の主役茂木大輔さんは、山下さんからご覧になってどのような音楽家ですか。どのような魅力を引き出したいとお考えでしょうか。
その全貌は実は私にも掴み切れません。特上のクラシック演奏家であることはもちろんですが、同時に指揮を含めたあらゆる表現分野の大事なところを摂取し血肉にして、それを今の時代に叩きつけて自己表現をする術も手に入れています。つまり最前線を走っている人だと思います。今回は、私の世界と接触した瞬間の茂木大輔が発する星雲大爆発表現を皆様と共に楽しみにしたいと思っています。

◎新作《ダンシング・ヴァニティ》はどんな曲になりそうですか。挾間さんとの作曲のやりとりはどんな感じで進んでいらっしゃいますか。
共作の挾間美帆にはまず私が全体の構想を示し、ディスカッションをしながら細部を仕上げていくという進行をとっています。繰り返しとフクロウのテーマ、事件のパターン、行進曲、江戸時代、猛烈な戦争、パーティ、虎の大暴れ、大ショー場面、廃屋の家具のお喋り、ゲーム音楽とピンクアウル、死の寸前のパノラマ現象などなど、音にしたい場面が多過ぎて、二人とも嬉しく困っているところです。

◎山下さんご自身をはじめ、多彩なゲストが出演しますね。選曲や人選は茂木さんとお二人で議論しながら決められたのでしょうか。またゲストの簡単な紹介もお願いします。
私の2つの曲(「Chasin' The Phase オーケストラ・ヴァージョン」と「交響詩《ダンシング・ヴァニティ》」)以外は、茂木さんの選曲です。「ベト7」は日本で初めて「のだめオーケストラ」をやった茂木さんのそちらのお仕事の象徴のような曲ですが、指揮者茂木大輔をくっきりご紹介したいということで、あえてお願いして実現しました。
茂木さんの曲「ファンファーラ」には即興演奏家が二人必要です。一人は私も何度も共演しているサクソフォンの平野公崇で、この人しかいないと即決してお願いしました。《ダンシング・ヴァニティ》にも出ていただきます。「ファンファーラ」のもう一人のソリストにはトランペットの赤塚謙一を抜擢しました。国立音大のジャズコース出身で、最も優秀な成績で卒業した学生に送られる「山下洋輔賞」を2008年に受賞しています。どのようなオペラシティ・デビューを飾るかとても楽しみです。
そして異色の女性アカペラユニットのXUXUは、《ダンシング・ヴァニティ》で重要な場面になる女性ヴォーカルデュオやコロスの役で出ていただきます。私も大ファンなのですが実はこの配役は筒井康隆さんのお声がかりもあって実現しました。世界で唯一無二のXUXUサウンドが交響詩の中でどのように響くのか、どうかご期待下さい。


◎山下プロデューサーからどどんとご指名ですね。どう受け止めましたか。
最初は、「フリン伝習録」のときと同じ種類(指揮+オーボエ)のお話かと思い単純に驚喜していたのですが、どうやら自分が主役ということになるらしいと知り急に蒼ざめまして、今は、「そうは言ってもやっぱり山下さんが主役なんだから。」と自己催眠をかけて微笑でプレッシャーを逃れております。
ファンとしての本心を言うならば、やっぱり山下さんには主役でバリバリやっていて欲しいし、お客さんもそれを聞きに来ると思います。自分は山下ワールドのファン代表として舞台に行き、ヤマシタはクラシックの世界にもここまでの影響力を及ぼした、ということを証明してくるのが聴衆と山下さんへの責務、恩返しと思っています。

◎指揮するだけでなく、さらにオーボエも演奏という大車輪ですが、このような演奏会は普段から行なっていらっしゃるのでしょうか。
いえ、指揮を始めたとき(96年)に「吹き振りはしない」と自分で決めまして、やらずに来ました。集中力や頭の使い方が全然違うし、振ったあとに楽器を吹くと手が震えたりするからなんですけど。でも、山下さんの演奏会では「特別総力戦」ということで、「フリン」のときも指揮しながら吹いたりしました。今回も持っている乏しい能力は全開投入しないと、勝てません。何に?(笑)

◎ご自身の作品《ファンファーラ》と《ナイフラ》、風変わりなタイトルですが、どんな曲ですか。
「ナイフラ」は、オーボエと大太鼓だけという限定編成の曲、山下洋輔トリオの演奏のやり方をそのまま自分の演奏素材に持ってきてしまったというものです。解りやすくいいますとオーボエによる「山下トリオのモノマネ」がやりたかったんですよね。基本の枠組、エンディング以外はほとんど即興。即興を気持ちよくできるために枠組みがある、という考え方。大太鼓にはかねがね魅力を感じていまして、森山さんのバスドラ連打とか、英哲さんと山下さんみたいな一発で決まる力強いイメージも持っていました。この曲はなんとドイツからも、CDを聴いた、やりたいから楽譜送ってくれと言われて送ったんですが、即興なので出来なかったのでは・・・「ファンファーラ」も、冗談音楽のようでありながら、同じようにオケの中でのアド・リブプレーヤーが主役と思っており、平野君を意識して、というより、頼りにして(笑)書いてます。どっちもなんとなくトルコ・アラブ調なんですが、ドイツ生活時代に出稼ぎ労働者がケバブ屋さんとか酒場であっちの妖しいポップスを大音量でかけていて、それが非常に毀誉褒貶印象強かったのが原因ですかね。変な音階使うと曲が力を持つ、鮮烈になる、という直感です。これも「クルド人の踊り」(木管アンサンブルでCD化)からの影響かもしれません。聴くと自分で興奮しますこの曲は。先祖トルコ人かも。

◎加えて山下新作(しかも筒井康隆がらみ)の初演も楽しみです。ご自身の意気込みをお聞かせください。
まだ、曲がないので意気込めないっす(爆笑)。
直前の年末にはベートーヴェンが「運命」を初演して200年という記念日に再現演奏会しようとかいろいろ計画していましたが、この初演準備、スコアを前に「意気込む時間」のために思い切って全部キャンセルして、一ヶ月スケジュール空けました。
以前から、「今後100年日本のオーケストラが財産にできるような交響曲を書き遺して下さい」とお願いしてきましたが、狭間さんという天才と出会い、これからいよいよ山下さんの作曲活動が活発化して、日本音楽界のレパートリーが増えるんじゃないか、その入り口で微力ながらお手伝いできることをとても光栄に思っています。・・・って、今回の主役はおれか・・・主役なのに「手伝い」って・・・(笑)

*曲目、出演者等は、変更になる場合がございますのでご了承ください。
*就学前のお子様の同伴・入場はご遠慮ください。
*ネットオークション等での営利目的の転売はお断りします。


主催:東京オペラシティ文化財団
協賛:NTT都市開発株式会社

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東京オペラシティ コンサートホール/リサイタルホール


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