レ・ヴァン・フランセ

レ・ヴァン・フランセチラシ

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日時:
2005年10月30日[日]15:00
会場:
コンサートホール     ホールへの行き方   座席図

さりげなく耳を奪い、いつのまにか心も奪ってしまう、憎いほどうまいやつら!

  • 【アンコール曲】 イベール:3つの小品 より 第1楽章
    テュイレ:六重奏曲 より 第4楽章「フィナーレ」
    テュイレ:六重奏曲 より 第3楽章「ガヴォット」

[出演]

フルート:エマニュエル・パユ
オーボエ:フランソワ・ルルー
クラリネット:ポール・メイエ
ホルン:ラドヴァン・ヴラトコヴィッチ
バソン:ジルベール・オダン
ピアノ:エリック・ル・サージュ

[曲目]

  • イベール:3つの小品
    (演奏順:第3楽章→第2楽章→第1楽章)
  • リゲティ:6つのバガテル
  • 望月京:ラグーン
    [東京オペラシティ文化財団委嘱作品・世界初演]
  • ミヨー:ピアノ、フルート、クラリネットとオーボエのためのソナタ op.47
  • オーリック:オーボエ、クラリネット、バソンのためのトリオ
  • プーランク:六重奏曲

  • チケット情報
  • 公演について
  • 出演者プロフィール
  • インタビュー

チケット情報

[料金](全席指定・税込)
S:¥7,000 A:¥5,500 B:¥4,000 C:¥3,000
[チケット発売日]
Arts友の会優先発売 :6月5日[日](特典:10%割引)
一般発売 :6月12日[日]
インターネット予約受付開始(予定) :6月14日[火]10:00~
[チケット取り扱い]
東京オペラシティチケットセンター 03-5353-9999
チケットぴあ 0570-02-9999(Pコード:200-465)
イープラス http://eplus.jp/
ローソンチケット 0570-000-407(Lコード:31765)
CNプレイガイド 0570-08-9990

公演について

さりげなく耳を奪い、いつのまにか心も奪ってしまう、憎いほどうまいやつら!

2002年の初来日ツアーでは完売が続出するなど絶賛の嵐を呼んだ、木管アンサンブルのドリーム・チーム「レ・ヴァン・フランセ」(LVF)が再びやって来る。プログラムはますます聴きごたえ充分だ。プーランク、タファネル、ジョリヴェ、イベールといったフレンチ・レパートリーは、愛好家にはたまらないメニューであろうし、これにモーツアルト、リゲティ、テュイレの傑作も組み合わせられ、酒脱さと重厚さが絶妙のバランス。編成もさまざまに彼らの華麗な技が最大限に発揮されることは間違いない。さらにツアー最終日の東京公演では、パリを拠点に活躍する望月京(もちづき みさと)がLVFのために書き下ろす六重奏曲を初演する。今年度の尾高賞を受賞するなど進境著しい彼女とLVFの新たな挑戦である。
フランスからの美しき風「レ・ヴァン・フランセ」。木管楽器による室内楽の愉しさを颯爽と運んでくる彼らのライヴは、ため息まじりの拍手喝采で沸き返る。そしてきっとあなたもつぶやくだろう、うますぎる…と

出演者プロフィール

レ・ヴァン・フランセ

Les Vents Français
Photo(c) 竹原伸治
ポール・メイ工が中心となり、国際的に活躍する10年来の友人達と、フランスのエスプリを受け継ぐ木管アンサンブルとして結成。演奏される機会の少ない名曲の紹介、最高の奏者で最高の演奏を心がけ、合奏でも個人の輝きを見せるというフランスの伝統を重んじている。レパートリーによってメンバーや編成も変わる。メンバーが参加し99年発売されたプーランクの室内楽全集のCDは第37回「レコード・アカデミー大賞」を受賞。以来トリオや動物の謝肉祭のCDが発売され話題を呼んでいる。02年3月、アンサンブルとして初来日。NHKテレビでもその演奏会の模様が流れ、予想をはるかに超えるあまりに完聖な演奏は聴衆に衝撃を与えた。今回もベストメンバーで再来日。

エマニュエル・パユ(フルート)

Emmanuel Pahud, flute
人気と実力の双方を兼ね備えたフルート界のスター。1970年ジュネーヴ生まれ。89年神戸、92年ジュネーヴの両国際コンクールで優勝。93年ベルリン・フィル111年の歴史で最年少記録で首席奏者として入団。以来ソリストとしても世界各地で活躍。EMl専属アーティストとしてコンスタントにCDを発売。

フランソワ・ルルー(オーボエ)

Fraçois Leleux, oboe
繊細で優美な音色と信じ難いテクニックで、オーポ工界のスターとして活躍。91年ミュンヘン国際音楽コンクール優勝。トゥ一口ン国際コンクールでも1位受賞。パリ・オペラ座の第1オーポ工奏者を経て、21歳でバイエルン放響の首席オーボ工奏者に抜擢され、現在はソリストとして世界各地で活躍。

ポール・メイエ(クラリネット)

Paul Meyer, clarinet
Photo(c) VANDOREN2001
photo: N.Roux Dit Buisson
名実共に現在世界のトップに立つクラリネット奏者。1965年アルザス生まれ。13歳でソリスト・デビュー。19歳でカーネギーホールにデビュー。85年トゥ一口ン国際コンクール優勝。完璧な技術と品の有る豊かな音色で天才クラリネット奏者として数多くの作曲家達から曲を捧げられ初演も多い。近年では指揮者としても活躍。

ラドヴァン・ヴラトコヴィッチ(ホルン)

Radovan V|atkovic, horn
世界を代表するホルン奏者。1962年ザグレブ生まれ。82年ベルリン・ドイツ響の首席奏者に就任。83年ミュンヘン国際コンクール・ホルン部門で14年振りの1位となる。98年よりザルツブルク・モーツアルテウムにてホルンの教授を務めている。2000年よりスロヴ工ニアの音楽祭“セプテンバー・フェスティバル”の芸術監督に就任。

ジルベール・オダン(パソン)

Gilbert Audin, bassoon
フランス式バスーン(パソン)の第一人者。1956年生まれ。74年ジュネーヴ国際コンクール第2位(1位なし)、75年ミュンヘン国際音楽コンクール第3位。80年ジュネーヴ国際コンクール、82年トゥ一口ン国際コンクールの両コンクール第1位。現在、パリ・オペラ座管弦楽団首席奏者。フランス国立パリ高等音楽院教授。

エリック・ル・サージュ(ピアノ)

Eric Le Sage, piano
1964年南仏エクサン・プロヴァンス生まれ。85年ボルト国際コンクール第1位、89年シューマン国際コンクール第1位、同年のリーズ国際コンクール第3位等数々の賞を受賞。ソリストとして活躍する傍ら、メイエやパユと音楽祭を主宰し。作品の核心に触れる深い解釈とフレンチ・ピアニズムを継承する演奏で世界中で高い評価を受けている。

インタビュー

初演直前インタビュー:作曲家・望月 京
レ・ヴァン・フランセのための新作《ラグーン》について語る


(c) Charlotte Oswald
フルートのパユ、オーボエのルルー、クラリネットのメイエ、ホルンのヴラトコヴィッチ、バソンのオダン、ピアノのル・サージュという名うてのソリストたちによって結成された管楽アンサンブルのドリームチーム「レ・ヴァン・フランセ」。2002年の初来日で絶賛の嵐を巻き起こした彼らが、満を持して東京オペラシティに帰ってきます。そして10月30日の公演では、彼らのために書かれた新しい六重奏曲(東京オペラシティ文化財団委嘱作品)の初演を行います。その作曲者である望月京(もちづき・みさと)さんに、新作についてお話しをうかがいました。

取材:2005年8月(電子メールによる)
ききて:東京オペラシティ文化財団



─ まず作品名とその由来についてお聞かせください。

曲のタイトルは《ラグーン》(lagunes)です。ラグーンとは、砂州によって海と切り離されてできた湖沼のことで、完全に海と遮断されて、水の出入りがない沼地の場合もあれば、潮の満ち干によって陸地が現れたり水面下に隠れたりし、小さな水路によって海とつながる、開かれた、動的な湖である場合もあります。そうした様相の変化を、アンサンブルのありように置き換えてみたのが作品名の由来で、6人のアンサンブル全体が海だとすると、ソロの部分や、休符で切り離されたフレーズの数々は、引き潮によって海と切り離された小さな湖(ラグーン)にたとえることができるかと思います。


─ ピアノと管楽器の六重奏は音楽史上あまり作品数の多くない編成だと思いますが、今回の演奏家の顔ぶれも含めて、どのようなキャラクターの作品を目指そうと思いましたか。

「レ・ヴァン・フランセ」は、ソリストとしての技量と華を兼ね備えた演奏家で構成された、いわばオールスターキャストのアンサンブルですので、まずそのイメージにふさわしい作品を考えました。つまり、彼らの華麗なテクニックと、その名のとおり「フランスの管楽器」らしい、あかるく軽い音色が活きるような音楽をめざしたつもりです。会場である東京オペラシティコンサートホールの、すばらしい音響空間ももちろん頭の中にありました。音響にすぐれたホールは、ほんの小さな音や、沈黙の瞬間をこそかぎりなく美しく響かせるものです。


─ メンバーと打ち合わせたりする機会や、リクエストなどはありましたか。

8月のはじめ、曲が半分ほどできた時点で、メンバーのうち5人が集まっていた南仏の音楽祭に楽譜を送ったところ、すぐにクラリネットのポール・メイエから「届いたよ」という報告の電話がかかってきました。それが初めてメンバーと直接話した機会なのですが、彼はとても人なつこい親しげな調子で、「で、このあと当然クラリネットのカデンツァがあるわけだよね?」と言ったのです。「あ、カデンツァ、ほしいですか?」「ほしいほしい!」というやりとりがあり、急遽やりくりして、予定になかったクラリネットのソロパートを入れました。


─ これまでのご自身の作品群とくらべて、新しく試みたことなどはありますか。

作品委嘱を受けて、委嘱者や演奏者から、その細部についてさまざまな注文を受けるということは、実はとても稀なことなのです。大抵は、編成と演奏時間を指定されるくらいで、曲想などはまったく作曲者の自由に任されています。作品を委嘱し、それを初演するにあたって必要な諸費用や人手を考えると、これはやや意外なことかもしれません。
しかし、今回は、新曲を書くにあたって、とても明確な委嘱者のご希望がありました。
まず、レパートリーの限られた編成なので、多くの奏者にくりかえし演奏されて、レパートリーとして定着できるような曲をめざすこと。同時に「レ・ヴァン・フランセ」の奏者たちの技術や存在感を活かせるような音楽であってほしい。
そのため、細部にわたっていろいろなお申し越しがありました。一例を挙げると、楽器の持ち替えはなし、特殊奏法はなるべく使わない、など。更に先ほどお話したような、演奏者からの希望もありました。これほどたくさんの提案・要請を受けて作品を書くのは初めてのことでしたが、私はとても新鮮な気持ちでそれを受け止めました。今回の作品委嘱に対する委嘱者、演奏者双方の、期待や意気込みが感じられて嬉しく思いましたし、彼らの希望のひとつひとつを反映させ、かつ私自身のアイディアをも活かせるように作品を構成することには職人的な楽しみがありましたから。


─ LVFの演奏会には、実際に管楽器を演奏している若い人たちもたくさん訪れます。初演に向けての期待などをお聞かせください。

私が書いているような音楽は、「現代音楽」と呼ばれ、「難解で人気がない」ので、長年ゲットーのようにひっそりと隅に追いやられてきました。最近になって、クラシックの音楽会でもこれまでのようによく知られた名曲だけを並べてただ演奏するのでなく、知る人ぞ知る作品をとりあげてレクチャーコンサートに仕立てたり、現代作品もさりげなく間に並べて演奏される機会が増えてきました。そうした折に驚いたのが、「こういう音楽が世の中に存在すること自体知らなかった」という意見を少なからず耳にしたことです。私は現代音楽が多くの人に聴かれないのは、一度聴いてうんざりされたからなのかと思っていましたが、人気のあるなし以前に、存在すらろくに認められていなかったんですね。嬉しいことには、そうしてなんの先入観もなく初めて「現代音楽」に出会った多くのお客さまが、「意外におもしろかった。また聴きたい」と言ってくださいます。しかるべき出会いの場さえあれば、そこにはたくさんの未知の出会いの萌芽が芽生えうるのです。今回、「レ・ヴァン・フランセ」の人気と実力に助けられ、そうでなければ私の音楽を聴くことはまずないであろう多くの彼らのファンに、かくも華やかな場で作品を聴いていただけるチャンスが与えられたことはなんという僥倖でしょうか。と同時に、初めてこうした音楽を聴く人たちへの「イニシエーション」となる可能性も高いのだとすれば、作曲家として責任は重大です。自ら楽器を演奏する若い人たちの耳に、少なくとも否定的な印象だけは残さない作品であることを、どきどきしながら祈っています。

東京オペラシティArts友の会会報誌「tree」vol.52 より




望月 京: ラグーン(2005)
[東京オペラシティ文化財団委嘱作品・世界初演]
Misato Mochizuki:Lagunes -pour flûte, hautbois, clarinette, basson, cor et piano (2005)
[commissioned by Tokyo Opera City Cultural Foundation / world premiere]
出 版: Breitkopf Härtel
http://www.breitkopf.com


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