さわ ひらき|Hiraki Sawa

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イントロダクション

あなたには心地よいと感じる領域はありますか?
それはどのくらいの広さで、どんなものに囲まれていると安心ですか?
そして、そこはだれか大切な人と共有したい場所ですか?
それとも自分だけの秘密にしたい場所ですか?

ロンドン在住のさわひらきは、近年国内でも発表の機会が続く注目の映像作家です。室内を小さな飛行機が横切り、やかんや木馬がひとりでに動き出すといった箱庭のような世界を描くさわの映像は幅広い観客に支持されています。現実にはありえない光景にもかかわらずなぜか親しみを感じさせるのは、そんなひそやかな世界をだれもが心の中に持っているからではないでしょうか。閉ざされた空間で現実を少しゆがめてみたり、遠い宇宙に思いを馳せてみたり、さわの白昼夢のような映像は、ひとりひとりが持つ居心地のよい領域(テリトリー)、そして時間軸をともなった領域である個人の記憶について考えさせてくれます。

本展では、さわの最初期の作品から一貫して見られる領域への関心をテーマとして展覧会を構成します。冒頭ではドローイングや立体作品でさわ自身の日常および意識における領域の手がかりを示しつつ、初期の作品から本展のための新作を含め、映像作品をたどりながら考えていきます。新作のひとつ《Lenticular》はスコットランドのダンディー市に残る古い天文台で撮影された作品で、独学の老天文家ロバートの姿を通して宇宙へとつながります。東京オペラシティ アートギャラリーの大きな展示室を使い、映像と空間の全体を作品として展示する今回の展覧会は、物理的な空間と意識の中の領域を交差させる試みであり、さわにとっても大きな挑戦となります。人間の意識の奥底をたずねる旅に、ぜひお出かけください。

《Elsewhere》
2003
courtesy of the artist and Ota Fine Arts

《Souvenir》
2012
courtesy of the artist and Ota Fine Arts