COMPOSIUM 2008 featuring Steve Reich コンポージアム2008/スティーヴ・ライヒを迎えて
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スティーヴ・ライヒ Steve Reich

「音楽史の方向を変えたと論理的に主張できる作曲家はほんの一握りしかいないが、スティーヴ・ライヒはその一人である」(ガーディアン紙)。

1936年ニューヨーク生まれ。57年コーネル大学哲学科卒業。57〜58年ホール・オーヴァートンに作曲を師事。58〜61年ジュリアード音楽院にてウィリアム・バーグスマとヴィンセント・パーシケッティに師事。また63年にはミルズカレッジで音楽博士号を取得。同校ではルチアーノ・ベリオとダリウス・ミヨーに師事した。

1966年に自らのアンサンブル“スティーヴ・ライヒ&ミュージシャンズ”を創設。70年夏にはガーナ大学アフリカ研究所にてドラミングを習得。73年、74年には、バリのガムラン音楽を学び、76〜77年にはニューヨークとエルサレムでヘブライ経典の伝統的詠唱法を研究した。84年、初の大規模管弦楽曲《砂漠の音楽》を発表、絶賛を博す。88年秋にはロンドンのサウスバンク・センターで10日間にわたるライヒ回顧展が開催され、ここで発表された《ディファレント・トレインズ》によって、あらかじめ録音された人間の話し言葉が楽器への音楽的な要素に成り得るという新しい作曲語法を示した。90年、同作品でグラミー賞(ベスト・コンテンポラリー・コンポジション部門)を受賞。93年にはヴィジュアル・ミュージック・シアター《The Cave》を、ヴィデオ・アーティストのベリル・コロットと指揮者ポール・ヒリアーとともに製作、世界各地を巡回公演(日本では1997年に上演)。1996年、ライヒ&ミュージシャンズ来日公演。99年、《18人の音楽家のための音楽》で2度目のグラミーを受賞。同年7月に大規模な回顧展がリンカーン・センター・フェスティバルにて開催された。2002年、大作《Three Tales》を発表。2006年には70歳を記念する大規模なプロジェクトが欧米で実施された。
1994年アメリカ学士委員会、95年バイエルン芸術アカデミーに選出。また、95年コマンドゥール芸術文化勲章、2000年コロンビア大学よりシューマン賞、2006年第18回高松宮殿下記念世界文化賞受賞、2007年ポーラー音楽賞(スウェーデン王立音楽アカデミー主催)など受章・受賞多数。

主な作品

[ビデオ・オペラ】
ザ・ケイヴ The Cave (1990-93)
スリー・テイルズ Three Tales (2002)

[オーケストラ曲】
スリー・ムーヴメンツ Three Movements(1986)
フォー・セクションズ The Four Sections(1987)
砂漠の音楽 The Desert Music[合唱とオーケストラ](1984)

[アンサンブル曲】
ピアノフェイズ Piano Phase [2台のピアノ](1967)
ドラミング Drumming (1970-71)
18人の音楽家のための音楽 Music for 18 Musicians (1974-76)
テヒリーム Tehillim (1981)
シティ・ライフ City Life (1995)
You Are (Variations) (2004)

[楽器とテープのための作品】
ニューヨーク・カウンターポイント New York Counterpoint [クラリネットとテープ](1985)
エレクトリック・カウンターポイント Electric Counterpoint [ギターとテープ](1987)
ディファレント・トレインズ Different Trains [弦楽四重奏とテープ](1988)
チェロ・カウンターポイント Cello Counterpoint [チェロとテープ](2003)

[テープ作品】
イッツ・ゴナ・レイン It's Gonna Rain(1965)
カム・アウト Come Out(1966)

[その他】
クラッピング・ミュージック Clapping Music [手拍子](1972)
木片のための音楽 Music for Pieces of Wood [音程付き拍子木](1973)


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5|21 5|22 スティーヴ・ライヒの音楽 出演アーティストプロフィール


アンサンブル・モデルン Ensemble Modern

"世界最高の現代音楽アンサンブルの一つ。1980年にユンゲ・ドイチェ・フィルのメンバーらによって創設され、1985年からはフランクフルトを本拠地とする。年間約100回のコンサート、平均20曲もの世界初演をこなしており、作曲家たちとの密接な共同作業による最高水準の演奏を誇る。世界各国から集まった19名のソリストたちで構成され、芸術監督を置かずメンバーが芸術面・運営面等すべてに参画。シアターピースやダンスプロジェクト、ビデオ、室内楽、そしてオーケストラまで幅広い活動を行ない、ハイナー・ゲッペルス、フランク・ザッパ、ビル・ヴィオラ、スティーヴ・ライヒら世界的なアーティストらとの長期にわたる意欲的なプロジェクトを生み出している。また、フランクフルト・アルテオーパーとの共同企画「Happy New Ear」、若い音楽家のための「インターナショナル・アンサンブル・モデルン・アカデミー」などユニークなプロジェクトも実施。ザルツブルク、ルツェルンなど著名な音楽祭への出演や、世界各地へのツアーも積極的に行なう。CDも多数。2007年にはスティーヴ・ライヒ《シティ・ライフ》のDVDがリリースされた。1998年に東京オペラシティ文化財団の招聘で初来日し、フランク・ザッパの《イエロー・シャーク》をはじめとする多彩なプログラムと驚異の腕前を披露し、絶賛を博した。今回が4度目の来日となる。


The Ensemble Modern is funded by the German Federal Cultural Foundation, the Deutsche Ensemble Akademie, the city of Frankfurt, the state of Hessia, the GEMA Foundation and the GVL.



The musicians of the Ensemble Modern are grateful for the support of the Aventis Foundation in financing the costs of one chair in its orchestra.
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シナジー・ヴォーカルズ Synergy Vocals

1996年、当時スウィングル・シンガーズのメンバーだったミカエラ・ハスラム(ソプラノ)が、ロンドン交響楽団からライヒの《テヒリーム》上演を依頼され、自ら音楽監督として3人の仲間とともに理想的な声楽アンサンブルを追求。その演奏に感激したライヒにより新作《スリー・テイルズ》(2002)と、アンサンブル・モデルンによる《18人の音楽家のための音楽》ヨーロッパ初録音(1997)に起用された。1997年にミカエラはグループを「シナジー」と命名、以後、主にアンプリファイされる作品のためのユニークな声楽アンサンブルとして発展。美しくブレンドされたサウンド、正確なリズム感、そしてダイナミックな演奏が高く評価されている。アンサンブル・モデルン、スティーヴ・ライヒ&ミュージシャンズ、イクトゥスと定期的に共演しているほか、世界各地の著名オーケストラやダンスカンパニーとも共演。ライヒ作品のCD・DVDは、アンサンブル・モデルンとの《18人の音楽家のための音楽》、イクトゥスとの《ドラミング》、ライヒ&ミュージシャンズとの《スリー・テイルズ》。また、『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』などの映画サウンドトラックにも参加している。

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ブラッド・ラブマン(指揮) Brad Lubman, conductor

指揮者/作曲家。ジョン・アダムズ、ピエール・ブーレーズ、ルチアーノ・ベリオ、エリオット・カーター、エルヴィス・コステロ、スティーヴ・ライヒ、マイケル・ティルソン・トーマス、DJスプーキー、チャールズ・ウォリネンらとの共同作業や、ロサンゼルス・フィル、アンサンブル・モデルン、ザールブリュッケン放送響、ベルリン・ドイツ響、フランクフルト放送響などへの客演を通じて、現代音楽のスペシャリストとして20年以上にわたり活躍している。CDは、アンサンブル・モデルンらを指揮した《18人の音楽家のための音楽》、ライヒ・アンサンブルとシナジー・ヴォーカルズを指揮した《スリー・テイルズ》、ライヒ・アンサンブルを指揮した《シティ・ライフ》などのライヒ作品のほか、Tzadikレーベルから自作集CDがリリースされている。1989年から94年にかけてタングルウッド・ミュージックセンターでオリヴァー・ナッセンに師事、アシスタント指揮者をつとめた。現在、イーストマン音楽学校准教授。

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5|25 2008年度 武満徹作曲賞 本選演奏会

中川賢一(指揮) Ken'ichi Nakagawa, conductor

桐朋学園大学、アントワープ音楽院で学ぶ。1997年ガウデアムス国際現代音楽コンクール第3位。「アンサンブル・ノマド」のピアニスト、指揮者を務めるほか、他分野のアーティストとのコラボレーションや音楽祭のプロデュースでも活躍。現在、お茶の水女子大学、桐朋学園大学などで後進の指導も行っている。



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アンサンブル・ノマド Ensemble Nomad

1997年結成。「NOMAD」(遊牧民、漂流の)の名称にふさわしく、現代作品を中心に幅広いレパートリーを自在に採り上げる。定期演奏会のほか、東京オペラシティ「コンポージアム」やサントリー音楽財団「サマーフェスティバル」、2005年ハダースフィールド現代音楽祭、フェスティバル・アテンポ・パリ、2007年メキシコ・モレリア国際音楽祭等に出演。2003年、第2回佐治敬三賞受賞。
音楽監督:佐藤紀雄

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