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2014.10.02

ドイツ・カンマー・フィルハーモニー管弦楽団
メンバーインタビュー

アンサンブルのツアーのため来日したメンバーに、「ブラームス・シンフォニック・クロノロジー」に向けてお話を伺いました。それぞれ首席奏者を務めるお二人は2010年のシューマン交響曲全曲演奏会にも参加され、長年ドイツ・カンマー・フィルハーモニー管弦楽団(DKPB)の中心人物として活躍されています。

(取材:2014年5月1日 東京オペラシティ コンサートホールにて)




ウルリッヒ・ケーニヒ Ulrich König
首席オーボエ奏者

マティアス・ベルティンガー Matthias Beltinger
首席コントラバス奏者

2010年のシューマン・ツィクルスは、大変素晴らしい演奏で、評価も高い公演でしたが、皆さんの手ごたえはいかがでしたか。


ケーニヒ(K):ええ、とても成功したことを覚えています。一人の作曲家を集中的に掘り下げて演奏するのはとても良いことだと思います。ただ、シューマンはベートーヴェンほど有名ではないと思うので、日本のお客様の反応はどうなるか、ドキドキしていましたが、とても盛り上がったのを覚えています。

ベルティンガー(B):確かに聴衆の方々の感動が私たちにも伝わってきました。シューマン作品はとても素晴らしいのですが、私も日本の聴衆にどう受け入れられるか、少し心配していました。成功だったと思います。

次はブラームスのツィクルスですが、すでにパーヴォさんとも何曲かは演奏していますね。


(K):ええ、今年の3月にはブラームスの出身地であるハンブルクで演奏したのですが、反応もとてもよく、うれしかったです。私たちの本拠地であるブレーメンとハンブルクは、日本で言うと横浜と東京のような(笑)ところもあって、そこでの成功はとても大きなことだと考えています。

(B):ブラームスの作品は現在では大きなサイズのオーケストラで力強く、重厚に演奏されますが、パーヴォと我々は、ブラームスが作曲した当時とほとんど同じ人数のオーケストラで演奏します。大きなサイズの時とは違い、見通しの良い音楽を目指しています。

パーヴォさんとDKPBとでブラームスに関する試演会を行ったと聞いていますが。


(B):はい、これは我々にとっても特別なことです。演奏会のためのリハーサルではなく、解釈を深めるために皆が時間を取るわけですから。

(K):音楽学者のロバート・パスコール氏にもこのワークショップに参加してもらい、新しい校訂に基づいて、クレッシェンドはどこから始まるとか、スラーの位置や強弱とか、そういった細かな点も研究しました。

さまざまな解釈を試したりもしたそうですね。たとえばカラヤン風とか。


(K):あくまで例としてですね。色々なテンポを試したりするなかで、往年の巨匠風を試したりもしました。でももちろん私たちはそのようなテンポは取りませんよ(笑)。

(B):私は以前カラヤン・アカデミーにいたので、日本でもカラヤンの指揮でブラームスを演奏しましたよ。重厚な響きでしたね。その時コントラバスは10人いましたよ!ちなみに私たちDKPBは4人で演奏します。

皆さんのお話を聞くと、指揮者パーヴォ・ヤルヴィとDKPBとは、指示する者とされる者の関係ではなくて、ともに音楽を作りあげていく、というもののようですね。


(K):そうです、一緒に“私たちの”解釈を見つけていくのです。とても時間がかかりますけれどね。

(B):リハーサルの時間はたくさん取りますね。同じプログラムを演奏するツアーであっても、毎日必ずリハーサルをしますが、その度にいつも新しい発見があります。

パーヴォさんもオーケストラとは家族のようなものだ、とおっしゃっていました。


(K):パパ、という感じかな(笑)。

(B):カラヤンとは違ってね。これは時代の違いもあると思いますが、ヒエラルキーが違うという感じで、オーケストラはカラヤンの言うことを聞く、という関係でしたが、DKPBでは皆で話しあって音楽を作っていきます。

たくさんの指揮者と共演されていますが、やはりパーヴォさんは特別ですか。


(K):最初に共演してから20年くらい経つと思いますが、こんなに長く信頼感を保ち続けている指揮者はいません。その前の音楽監督であるダニエル・ハーディングとも良い関係でしたが、また違った良さがあります。

以前、パーヴォさんはインタビューでDKPBのことを機動性、機能性に優れたフェラーリに例えていました。


(K):このオーケストラは、まさにそういう意図を持って設立されたのです。ベルリン・フィルがロールス・ロイスなら、私たちはまさにフェラーリかもしれません。

皆さんの楽器の視点からは、ブラームスの音楽はどう見えているのでしょう?


(B):ブラームスの父はコントラバス奏者でした。当時は4弦のコントラバスが使われていましたから、ブラームスはその楽器で演奏できるように楽譜を書きましたが、現在我々はより低い音の出る5弦の楽器を使用しています。ブラームスは、5弦であれば演奏可能な低い音を、1オクターヴ上げて書いたり、休みにしていたりしますので、我々は、それを楽譜に書いてあるまま弾くのか、それともオクターヴ下げて弾くのか、つねに考えされられるのです。ちなみにパーヴォは下げるのが好みですね。

(K):オーボエ奏者にとってブラームスのオーケストラ作品といえば、たくさん出てくる美しいソロです。私にとっては何といってもヴァイオリン協奏曲の2楽章ですね。どうぞ楽しみにしていてください。

最後にお客様にメッセージを


(K):素晴らしいプログラムでしょう!みなさんのお越しをお待ちしています。

(B):皆様はきっとブラームスの音楽を良くご存じだと思いますが、私たちはそんな皆様にも新しい何かを体験していただけることを約束します。DKPBの皆が再びこの東京オペラシティで演奏できることを楽しみにしています。



公演情報

2014年12月10日[水]19:00 コンサートホール
2014年12月11日[木]19:00 コンサートホール
2014年12月13日[土]15:00 コンサートホール
2014年12月14日[日]15:00 コンサートホール

パーヴォ・ヤルヴィ指揮
ドイツ・カンマー・フィルハーモニー管弦楽団
ブラームス・シンフォニック・クロノロジー


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[出演]

指揮:パーヴォ・ヤルヴィ
ピアノ:ラルス・フォークト
ヴァイオリン:クリスティアン・テツラフ
チェロ:ターニャ・テツラフ
ドイツ・カンマー・フィルハーモニー管弦楽団

[曲目]

12/10[水]
ブラームス:
  • ピアノ協奏曲第1番 ニ短調 op.15
  • 交響曲第1番 ハ短調 op.68

12/11[木]
ブラームス:
  • ハイドンの主題による変奏曲 op.56a
  • ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 op.77
  • 交響曲第2番 ニ長調 op.73

12/13[土]
ブラームス:
  • 大学祝典序曲 op.80
  • ピアノ協奏曲第2番 変ロ長調 op.83
  • 交響曲第3番 ヘ長調 op.90

12/14[日]
ブラームス:
  • 悲劇的序曲 op.81
  • ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲 イ短調 op.102
  • 交響曲第4番 ホ短調 op.98


[料金](全席指定・税込)

【1回券】各日 S:¥13,000(僅少) A:¥11,000(僅少) (B〜Dは予定枚数終了)


■チケットのお申し込み
東京オペラシティチケットセンター 03-5353-9999

電話 10:00〜18:00/店頭 11:00〜19:00/月曜定休



他、プレイガイド

*東京オペラシティArts友の会会員特典:チケット料金10%割引。
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*曲目、出演者等は、変更になる場合がございますのでご了承ください。
*就学前のお子様の同伴・入場はご遠慮ください。
*ネットオークション等での営利目的の転売はお断りします。

公演に関するお問い合わせ:東京オペラシティ文化財団 03-5353-0770

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