B→C バッハからコンテンポラリーへ
212 黒岩航紀(ピアノ)

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日時:
2019年5月21日[火]19:00
会場:
リサイタルホール     ホールへの行き方

2015年日本音楽コンクール優勝の若き俊英。
宗教的かつ神秘的な意味をもつ作品を中心に、
壮大な世界が広がる、充実のプログラム。

本人からのメッセージ動画

  • 【アンコール曲】 ・スクリャービン:ピアノ・ソナタ第1番 ヘ短調 op.6より 第4楽章「葬送行進曲」

[出演]

黒岩航紀(ピアノ)

[曲目]

  • J.S.バッハ:パルティータ第2番 ハ短調 BWV826
  • リスト:前奏曲《泣き、嘆き、悲しみ、おののき》S179
  • ラウタヴァーラ:イコン op.6(1955)
  • レヴィツキ:魅せられたニンフ
  • スクリャービン:焔に向かって op.72
  • J.S.バッハ/ブゾーニ編:来たれ、異教徒の救い主よ BWV659
  • J.S.バッハ/ブゾーニ編:われ汝に呼ばわる、主イエス・キリストよ BWV639
  • スクリャービン:ピアノ・ソナタ第7番「白ミサ」op.64
  • メシアン:《幼子イエスに注ぐ20のまなざし》から「喜びの聖霊のまなざし」
  • 西村 朗:神秘の鐘(2006)

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  • 公演について
  • 出演者プロフィール
  • インタビュー

チケット情報

[料金]全席自由
¥3,000(税込)
[チケット発売日]
Arts友の会優先発売:1月18日[金](特典:10%割引)
「インターネット予約」会員優先発売:1月23日[水]
一般発売:1月25日[金]
[チケット取り扱い]

公演について


©武藤 章

黒岩航紀は多彩な表現力と超絶技巧、そしてスケールの大きな音楽づくりが魅力のピアニスト。2015年日本音楽コンクール1位や、2017年度青山音楽賞新人賞の受賞といった実績のみならず、ソリスト、室内楽いずれにおいても、その実力は高く評価され、これからの活躍が大いに期待される逸材です。
B→Cで披露するのは、彼がずっと心にあたため、機が熟すのを待っていたと語るプログラム。リスト、ラウタヴァーラ、レヴィツキ、スクリャービン、メシアンなど、音楽的なスタイルはそれぞれ異なれど、「宗教的なテーマ、あるいは神秘的な意味をもつ作品」を中心に、一切の妥協なく、こだわりぬいた選曲は、一曲一曲の個性がとても自然に連なり、冒頭のバッハから最後の西村作品まで、壮大で一貫した世界観が広がることでしょう。
音楽のこととなると、誰よりも熱くストイックな若き俊英が、「あらゆる音色と表現が必要不可欠であり、奏者の人間性、感情や情緒も露わになるような、重く深い内容。宗教的ながら、どこか生々しく、凄まじいエネルギーを放つ。そんなリサイタルにできれば…」と、音楽の、人間の真髄に迫る演奏をめざします!

出演者プロフィール

黒岩航紀(ピアノ)

Koki Kuroiwa, piano
©武藤 章
1992年神奈川県出身、栃木県に育つ。東京藝術大学ピアノ科を首席で卒業。同大学院修士課程修了後、リスト音楽院にて研鑽を積む。第11回東京音楽コンクール第1位及び聴衆賞。第19回松方ホール音楽賞。第84回日本音楽コンクール第1位。第13回ヘイスティングス国際ピアノコンチェルトコンペティション第4位及びオーケストラプライズ。インムジカローマ国際ピアノコンクール2018第3位。第27回青山音楽賞新人賞。NHK-FM『ベスト・オブ・クラシック』『リサイタル・ノヴァ』に多数出演。これまでに東京フィルハーモニー交響楽団、東京交響楽団、新日本フィルハーモニー交響楽団、日本フィルハーモニー交響楽団、東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団、ロイヤルフィルハーモニックオーケストラ(英国)等と共演。2017年にはロシア・サンクトペテルブルクより招聘され、アレクサンドル・ティトフ指揮、サンクトペテルブルク国立アカデミーオーケストラとブラームス《ピアノ協奏曲第1番》を共演し、音楽監督セルゲイ・ロルドゥギンに絶賛される。芹沢直美、秦はるひ、江口玲、ファルヴァイ・シャーンドルの各氏に師事。
(公財)青山音楽財団奨学生。宗次エンジェル基金/(公財)日本演奏連盟新進演奏家国内奨学金制度奨学生。(公財)ロームミュージックファンデーション奨学生。2017年デビューCD『sailing day』をリリース。

インタビュー


© 武藤 章
黒岩航紀

卓越したテクニック、雄弁で妥協を許さない音楽づくりが魅力のピアニスト、黒岩航紀。2015年日本音楽コンクール優勝など多くの受賞歴をもち、ソリストとしてだけでなく様々な演奏家との共演においてもその実力は高く評価されるなど、これからの活躍が大いに期待される若手有望株のひとりです。その彼が「演奏すべきと思える時期が来るまで温存していた」と語る今回のプログラム。こだわり抜いた選曲の意味や各曲の聴きどころについてなどをメールインタビューでうかがいました。

黒岩さんはどんなきっかけでピアノを始めたのですか?

もともと姉がピアノを習っていて、自分もやりたい!と興味を示したのがきっかけのようです。4歳の時でした。家族以外の人と話すこともあまり得意ではなかったのですが、人前でピアノを弾くことは大好きで、言葉ではなく、音楽でなら何かを伝えられる…、そんな子供だったのかもしれません。
でも小さい頃の夢は、近所のスーパーの店員さんでした(笑)。

やがて東京藝大付属高校から同大学へ進み、その後は藝大大学院、そしてハンガリーのリスト音楽院でも学ばれました。

小6〜大学3年まで師事した秦はるひ先生には、師事してから何年間かは基礎力を重点的に叩き込まれました。その後、江口玲先生に藝大4年から師事しました。技術的な問題は何も仰らず、音楽的にピアノを弾く方法を中心に教えていただき、音楽に対する考え方や、音や音色の追求などにおいても、ピアニスト、音楽家としてのレベルが飛躍的に進化していったのを覚えています。基礎力と実践力の二つの充実が、自分の音楽の幅を広げたのでは無いかと思います。日本音楽コンクールで1位を頂けたのは、その後のことでした。
東京藝大の大学院を修了した2017年から1年間は、ハンガリーのリスト音楽院でファルヴァイ・シャーンドル先生に習いました。先生のお人柄に魅かれ留学先を決めましたが、先生が奏でられるハンガリー音楽の伝統的なスタイルと、自然な音の推進力、フレージングに感銘を受け、自分の中でリズム感や音と音の間合いが更に磨かれていったとも思います。

黒岩さんはソリストとしてだけでなく、いろいろな楽器の演奏家との共演も多く、いずれも高く評価されています。

師匠である江口先生が、アンサンブル奏者としてもソリストとしても第一線にいらっしゃるように、本当の超一流というのはありとあらゆる音色や引き出しを持っていて、その両方において一流であると考えます。
「アンサンブルとソロでの活動を通して相乗効果で自分を高めていく」、これが自分のスタンスです。アンサンブルを通して新たな音色や歌い方を発見することで、ピアノソロに還元することができますし、ソリストとして培ってきたピアニストならではの意見や発想を共演者に共有することで、更により良い音楽を作り上げていくことができます。素晴らしい共演者なしでは、今の自分は無いと思っています。

今回演奏されるのは、「宗教的なテーマ、あるいは神秘的な意味を持つ作品を中心に構成し、その中でもとりわけ宇宙的なエネルギーに満ちた作品を多く取り上げた」曲目だそうですね。

自分の中では少し前から考えていたコンセプトでしたが、奏者の人間性、感情や情緒も露わになるような、重く深いものなので、演奏すべきと思える時期が来るまで温存していました。
プログラム全体を通して一貫した大きなテーマを持ちますが、スタイルはいくつかの異なるものを組み合わせてあります。そういう意味では、ありとあらゆる音色と表現が必要不可欠であり、幅広い視野と多くの引き出しがなければ取り組むことができなかったでしょう。
こだわった点は、プログラム全体で大きなテーマを作ること。たった一つの選択によってテーマがブレることはしたくなかったので、選曲には一切の妥協をしませんでした。苦労した点は、その曲の中身や内面をよく見つめてから選曲しないといけないこと。まだ曲を弾きこみ、とことん理解を深める前の段階での選曲だったので、その点は慎重にならなければいけませんでした。

選曲の過程を経て、改めて気づいたことは「音楽家は常に哲学者であり職人でもなければいけない」ということです。いかに考え、いかにこだわるか。自信を持って人前に出せるものは、自分が納得したものでしかないと痛感しました。

各曲についてももう少し聞かせて下さい。

私の中でバッハは、ある一定以上の規模を持つ作品を取り上げたいという明確な意思を持っていました。そこで浮上したものの一つが「組曲」という括りでした。が、《イギリス組曲》や《フランス組曲》のように、組曲という題名がついた曲集とパルティータは、また一線違ったものと解釈しています。というのも、パルティータはほかの組曲と違った試み、楽曲配列がなされているとも言えるからです。それを「バッハの自由かつ新しい形式への探求、発想力やエネルギー」と捉えると、今回のコンセプトにも何か相通ずるものがあるのではないかと考え、《パルティータ第2番》を選びました。
このプログラムにおいては法悦やエクスタシーといったものも重要視しています。スクリャービンやメシアンといった作曲家の作品から見られる、宗教的解脱と性的恍惚の合一、それもキーとなっています。
またレヴィツキの《魅せられたニンフ》は今回のプログラムの中で最もリラックスして聴ける作品、と言っても過言ではないでしょう。レヴィツキはワルシャワで学んでいたこともあり、中間部などはどこかショパンのワルツを思わせるような、美しくも華麗な小品です。
西村朗先生の《神秘の鐘》を最後に選びましたが、まさに宇宙的なエネルギーの集大成として締めくくれる作品であり、壮大な演奏ができればと思います。

最後に、リサイタルへの意気込みをどうぞ。

こだわりにこだわり、自信を持ってお届けできるプログラム。重く深いコンセプトですが、2時間を通して、天に召されるほどのパワーを感じていただけるはずです。
音楽の真髄、人間の真髄に迫れるような演奏ができればと思いますので、ぜひその瞬間にお立ち会いください。

*曲目、演奏曲順、出演者等は、変更になる場合がございますのでご了承ください。
*就学前のお子様の同伴・入場はご遠慮ください。
*ネットオークション等での営利目的の転売はお断りします。


主催:公益財団法人 東京オペラシティ文化財団
協賛:日本生命保険相互会社

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東京オペラシティ コンサートホール/リサイタルホール


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