大野和士 指揮 ベルギー王立歌劇場(モネ劇場)管弦楽団

大野和士 指揮 ベルギー王立歌劇場(モネ劇場)管弦楽団チラシ

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日時:
2005年9月26日[月]19:00
会場:
コンサートホール     ホールへの行き方   座席図

世界が注目する大野の凱旋公演、ついに実現。

  • 【アンコール曲】 マーラー:交響曲第5番 嬰ハ短調 より
    第4楽章「アダージェット」

[出演]

指揮:大野和士
ソプラノ:エレーヌ・ベルナルディ
ベルギー王立歌劇場管弦楽団

[曲目]

  • フィリップ・ブースマンス:ゲオルク・トラークルの詩による歌曲集
  • マーラー:交響曲第5番 嬰ハ短調

  • チケット情報
  • 公演について
  • 出演者プロフィール
  • インタビュー

チケット情報

[料金](全席指定・税込)
S:¥12,000 A:¥10,000 B:¥8,000 C:¥6,000 D:¥5,000
[チケット発売日]
Arts友の会優先発売 :5月21日[土](特典:10%割引)
一般発売 :5月28日[土]
インターネット予約受付開始(予定) :5月31日[火]10:00~
[チケット取り扱い]
東京オペラシティチケットセンター 03-5353-9999
チケットぴあ 0570-02-9999(Pコード:196-513)
イープラス http://eplus.jp/
ローソンチケット 0570-000-407(Lコード:37176)
CNプレイガイド 0570-08-9990

公演について

● 大野和士からの最新メッセージ

ベルギー王立歌劇場(モネ劇場)初来日公演にさきがけて 大野和士からの最新メッセージがこちらのサイトに掲載されています。

[指揮者 大野和士 最新情報]
http://www.horie-nobuo.com/ono/la/LM06.html


● 速報! 大野和士、ミラノ・スカラ座、メトにデビュー!!

指揮者の大野和士が、今年10月ミラノ・スカラ座管弦楽団の2005─2006シーズン開幕の定期演奏会に登場。イタリア・オペラの総本山ミラノ・スカラ座(ミラノ)にデビューを飾ることになりました。
また、今後数年の間に、アメリカ・オペラの頂点メトロポリタン・オペラ(ニューヨーク)や、イギリスのグラインドボーン音楽祭にも相次いで出演することが決まりました。


〈ミラノ・スカラ座管弦楽団 定期演奏会〉
マーラー:交響曲第7番ホ短調「夜の歌」
2005年 10月25、26、27日
*シーズン(2005-2006)開幕の定期演奏会

〈ミラノ・スカラ座〉
R.シュトラウス:歌劇『アラベラ』
2007年 6月

〈メトロポリタン・オペラ〉
ヴェルディ:歌劇『アイーダ』(予定)
2007─2008シーズン(詳細未定)

〈グラインドボーン・音楽祭〉
フンパーディンク:『ヘンゼルとグレーテル』(予定)
2007─2008シーズン(詳細未定)

[詳細]
梶本音楽事務所
http://www.kajimotomusic.com/

出演者プロフィール

大野和士(指揮)

Kazushi Ono, conductor
Photo(c) Jochen Klenk
1987年トスカニーニ国際指揮者コンクール優勝。1988年ザグレブ・フィル常任指揮者就任。1990~1996年同楽団音楽監督兼首席指揮者。1992年ザグレブ・フィル日本ツアーで大成功を収める。1996年バーデン州立歌劇場カールスルーエ音楽総監督(GMD)就任。ボストン響、シアトル響、北ドイツ放送響、フランクフルト放送響、BBC響、リヨン管、フィンランド放送響、イェーテボリ響など世界の一流オーケストラに多数客演。日本では、東京都交響楽団指揮者(1990~1992年)、東京フィルハーモニー交響楽団常任指揮者(1992~1999年)として活躍。東京フィルでは自らプロデュースした「オペラ・コンチェルタンテ・シリーズ」で演奏機会の少ない作品に光を当て、1995年文化庁芸術祭大賞を受賞。
2002年9月名門ベルギー王立歌劇場(通称:モネ劇場)音楽監督に就任、その活躍が国際的に注目されている。

[プロフィール](梶本音楽事務所)
http://www.kajimotomusic.com/
[指揮者 大野和士 最新情報]
http://www.horie-nobuo.com/ono/

エレーヌ・ベルナルディ(ソプラノ)

Hélène Bernardy, soprano
ベルギー出身のソプラノ、エレーヌ・ベルナルディはリエージュ王立音楽院でフラウト・トラヴェルソ、声楽及び室内楽を修めた。ベルナルディはマルセイユ・オペラでワルキューレのヘルムヴィーゲ、及びパルジファルの花の乙女役でプロの声楽家としての道を歩み始め、再び同劇場に招かれた際にはアレクサンダー・アニシモフ指揮のイーゴリ公でヤロスラヴナを歌った。
1998年ベルナルディはケムニッツ歌劇場(ドイツ)と専属契約を結び、同劇場でジーグリンデ(ワルキューレ)を初めて歌い、「信じ難いほどのダイナミクスとその最も輝かしい声によってジークリンデのあらゆる苦しみを再現した」(Opernwelt誌)と絶賛された。2001年にはリエージュにおいてワーグナー「さまよえるオランダ人」のゼンタ役に初挑戦し、その後バーデン州立歌劇場でアイーダ、エルザ(ローエングリン)、ロザリンデ(こうもり)を歌った。
フランス・デビューとなったアンティーブ音楽祭におけるドンナ・アンナ(ドン・ジョヴァンニ)は「ハイ・トーンにおいてはダイアモンドのように輝かしい声で正確に、かつ伸び伸びと歌い、素晴らしいドンナ・アンナを演じた」(ル・フィガロ)と評された。 バーミンガムでアニシモフ指揮ナショナル・ユース・オーケストラ・オブ・アイルランド演奏のもとジークリンデを歌ってイギリス・デビューを飾り、ザ・タイムズ紙は「ベルナルディのしなやかで清純な声は、ジーグリンデのあらゆる感情を完璧な音の流れとして表出し、この公演の白眉となっていた」と評した。
近年ベルナルディは「アルテュス王」(ショーソン)のジュニエーヴル役を歌ってモネ劇場にデビューし、続いて「ピーター・グライムス」(ブリテン)のエレン・オルフォードをブリュッセルのほか同劇場のビルバオ公演でも歌っている。 2003・2004シーズンにはチェコ共和国のEU加盟に際し、プラハ国立歌劇場に招かれ、ズデネック・マカールの指揮のものとベートーヴェンの交響曲第九番を歌ったほか、モネ劇場では「シェーラザード」(ラヴェル)を大野和士の指揮で歌った。
今後はテル・アビブで「ヴォツェック」(マリー役)に、レンヌでは「さまよえるオランダ人」に出演し、ルーアンでは初めてトスカを歌う予定。

ベルギー王立歌劇場管弦楽団

Orchestre Symphonique de la Monnaie

Photo(c) Bart Dewaele

300年の伝統を持ち、ヨーロッパ最古の劇場の一つであるベルギー王立歌劇場(通称:モネ劇場)の座付きオーケストラ。オペラ公演の合間を縫って交響作品のコンサートも行うこのオーケストラは、オペラのレパートリーを反映して、古典から近現代作品までの多彩なプログラムを得意としている。2002年9月、アントニオ・パッパーノ(現・英国コヴェントガーデン王立歌劇場音楽監督)の後任としてこの歌劇場の音楽監督となった大野和士の就任披露公演は「ブリュッセルの奇跡」と評され、モネ劇場の新時代のスタートを華々しく飾った。大野自らがこのオーケストラを「あらゆるタイプの音楽に柔軟に対応し、深く理解し、同時に自らのスタイルを構築することも可能なオーケストラ」と絶賛。その公演は現在ヨーロッパで常に高い注目を集めている。

[ベルギー王立歌劇場管弦楽団]オフィシャルサイト
http://www.lamonnaie.be/

フィリップ・ブースマンス

Philippe Boesmans
1936年ベルギーのトンゲレン生まれ。リエージュ・コンセルヴァトワールで学ぶ。1985年からモネ劇場のレジデント・コンポーザーをつとめており、これまでにオペラ《ジルの受難》(1983)、《ゲオルク・トラークルの詩による歌曲集》(1987)、モンテヴェルディの《ポッペアの戴冠》のオーケストレーション(1989)、オペラ《輪舞》(1993)、オペラ《冬物語》(1997)がモネ劇場により委嘱・初演されている。2005年3月には新作オペラ《令嬢ジュリー》が大野和士指揮により初演、7月のエクサンプロヴァンス音楽祭でも上演される。

インタビュー

ベルギー王立歌劇場(モネ劇場)管弦楽団と凱旋公演

「日本人の指揮者として、どのジャンルのスペシャリストにもなり得ないことを、逆に自分のアドヴァンテージとして位置づけたい。」


世界で大躍進中の大野和士が、音楽監督を務めるベルギー王立歌劇場(モネ劇場)管弦楽団と初めての日本公演を行います。東京で唯一のシンフォニー・コンサートとなるこの公演、音楽監督就任披露の《復活》も話題になったマーラーと、ベルギーの作曲家ブースマンスに期待が高まります。

(取材:2004年12月29日 取材協力:Bunkamura、梶本音楽事務所)



進歩的なオペラ劇場

─ まずモネ劇場の歴史や特色からお話しいただけますか。


Kazushi Ono (c)Johan Jacobs
劇場そのものは1700年設立で、2000年に300周年を迎えました。ナポレオンの時代に現在の場所にオペラ劇場として建て直されたのですが、そこはもともと貨幣の醸造工場のあった場所なんです。フランス語では貨幣のことを「monnaieモネ」というので、それ以来、通称として「モネ劇場」と呼ばれているというわけです。劇場の天井に描かれた絵をみて、「あ、これがモネの絵か」という方がたまにいらっしゃるんですが、画家のモネとはまったく関係ありません(笑)。
劇場のあるブリュッセルには、今ではロンドンまでユーロスターで2時間半、パリへは1時間半、ケルンまで3時間で行くことができます。そういう地の利もあって、昔からさまざまな文化の交わる場であり続けてきました。またカトリックとプロテスタントの境目にあることも、独自の文化を築いてきた要因と思います。

─ ヨーロッパ文化が交差する十字路としての都市ということですね?


モネ劇場内部 (c)Johan Jacobs

モネ劇場内部 (c)Johan Jacobs
色々な文化、言語が交わることによって、異文化を吸収しながら、非常にフレキシビリティをもった都市が形成されてきたといえるでしょう。オペラ上演にもそれが反映されています。1861年にパリでワーグナーの《タンホイザー》が初演されたとき、あまりに激しいスキャンダルが起きたため、それ以降20年フランスでワーグナーが上演されなくなってしまったのですが、その間、フランス語圏でのワーグナー上演を一手に引き受けていたのがモネ劇場でした。《ニーベルングの指環》、《パルジファル》のフランス語上演はモネが最初です。それ以来さまざまな名指揮者、名歌手たちが育っていき、80年代に支配人になったジェラール・モルティエが、ベジャールを座付きの振付師として招聘したり、若きウィリー・デッカー、リュック・ボンディを見出し、パトリス・シェローにモーツァルトのチクルスを任せたり……と、オペラを現代に甦らせる企画に力を注いで、「モネをみなければ時代に遅れる」といわれるまでにしたわけです。続く支配人ベルナール・フォックローはバロック音楽の大家で、演出でも斬新さを見せています。たとえば、昨年エクサンプロヴァンスで成功を収めた細川俊夫氏の《班女》は、アンヌ=テレサ・ケースマイケルという振付師の演出でしたし、《タンホイザー》は、現代美術界の鬼才ヤン・ファーブルの演出で話題になりました。そういうふうに常に新しい視点を切り拓いています。
同時にレパートリーの面でも、80年代からブリテン、ヤナーチェクを集中して取り上げてきました。90年代になって始めたのは、年に1本、新作オペラを委嘱することです。私が就任した最初の年にはフランチェスコーニの《バラータ》を世界初演しました。昨年の《班女》に続いて、今年はブースマンスの《令嬢ジュリー》を初演します。


色彩感豊かで構築力のあるオーケストラ

─ 歴史的に「進取の気象に富む」オペラ劇場ということですが、その劇場のオーケストラとして、どのようなキャラクター、サウンドをもっているのか、ご紹介いただけますか。

最初に共演したのは99年、若い歌手のためのガラ・コンサートのときでしたが、まず驚かされたのは、オーケストラの色彩のパレットの豊かさです。曲それぞれに異なるキャラクターやヴォキャブラリーが必要だったのですが、それをみごとに描き分けて曲のスタイル、カラーに対応する能力に感心しました。オペラの仕事でもそれがより深まっていっています。オーケストラのコンサートは年間6プログラムあり、そのうちに3プログラムを私が指揮しますが、さまざまなレパートリーを広範囲に取り上げています。


─ いろいろな時代、いろいろなキャラクターのものをバランスよくプログラミングされているということですね。

これは私の生き方に関係することですが、日本人の指揮者として、どのジャンルのスペシャリストにもなり得ないことを、逆に自分のアドヴァンテージとして位置づけたいと思っているんです。そのためにもバランスのとれたプログラミングがとても重要です。いろいろな文化が交差するベルギーという国、ブリュッセルという都市の宿命も、これに通じるものがあるのではないかと思います。

「新しいマーラー像を目指したい。」 オペラ劇場のオーケストラでこその感受性

─ 今回のコンサートでは、マーラー5番とフィリップ・ブースマンスの作品を聴かせていただきます。まずブースマンスについてご紹介ください。


Photo(c) Bart Dewaele
ブースマンスは、1985年からモネ劇場のレジデント・コンポーザー(専属作曲家)として、作品を書くだけでなく、音楽スタッフの総合的アドヴァイザーの役割も担っています。演奏会や、特にオペラのプルミエ(初演)の直前には、かならず劇場で演奏を聴いてもらって、われわれ音楽家や支配人と意見交換して参考にする、というシステムをとっているのです。これまでにモネ劇場の委嘱で、シュニッツラー原作の《輪舞Reigen》、シェークスピアの《冬物語》を作曲し、いずれもリュック・ボンディの演出で上演されて大変なヒットになりました。2005年の3月に初演する《令嬢ジュリー》は、ブースマンス=ボンディによる共同作業の第3作となり、われわれもたいへん楽しみにしているところです。
彼は、電子音楽以外のあらゆる趣向をすべて自分のなかに取り込んでしまう人で、古い音楽のパロディもあり、ベルクと間違えるような無調の部分や、12音で未来派的な音が飛び交う箇所があったり、ふっと笑いを誘うようなロマンティックな音を出してみたり……と、実にいろいろな手法がひとつの作品のなかに盛り込まれています。


─ 《ゲオルク・トラークルの詩による歌曲集》ですが、トラークルはマーラーと同時代のオーストリアの詩人ですから、マーラーのシンフォニーとの組み合わせはぴったりですね。

オペラ劇場のオーケストラがマーラーを演奏するというと意外に思われるかもしれませんが、このオーケストラの音色の多様さ、さまざまなスタイルに対応できる能力、そしてたくさんのオペラ経験から、テキストをもつ音楽への感受性は当然高くなっているわけで、そういうことを考えますと、「オペラのオーケストラであるが故のマーラー」ということができると思います。逆にいえば、シンフォニー・オーケストラ以上に、マーラーの本質的な部分を理解できると確信しています。
5番を選んだのは、この曲に新しい血を注ぎ込みたいという気持ちから。このオーケストラ、5番を20年くらい演奏していないんですよ。私が定期演奏会でデビューしたのが7番で、就任披露で2番《復活》、ほかの作品も前のシーズンまでにプログラムに入っているのですが、なぜか5番は、20年来演奏されてこなかった。つまり5番をやったことのある若い楽員がいない、ということですから、ここでぜひ新しいマーラーをめざしたいと思っています。


─ 最後に公演への抱負をお聞かせください。

オペラ劇場の仕事を始めてから、物理的に日本に帰る時間をとることがむずかしくなっています。いまモネ劇場では年間4本のオペラを指揮していますが、練習、公演を含めて合計で7ヶ月以上拘束されることになり、そのほかの時間を準備やオーケストラの演奏会にあてていますので。2003年の身体の故障もあって、日本での演奏は、ずいぶん時間があいてしまったと感じています。今回、満を持してのぞむ公演で、これまで私が熟成してきたものを、ぜひじっくりお聴きいただきたいと思っています。

東京オペラシティArts友の会会報誌「tree」vol.50 より


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