B→C バッハからコンテンポラリーへ
174 藤木大地(カウンターテナー)

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日時:
2015年9月15日[火]19:00
会場:
リサイタルホール     ホールへの行き方

注目のカウンターテナー、B→Cに登場!
多彩なプログラムを歌いあげる、
濃密な一夜。

  • 【アンコール曲】 ・パーセル(ブリテン 編曲):夕べの讃歌

[出演]

カウンターテナー:藤木大地
ピアノ:松本和将 *

[曲目]

  • アーン:クロリスに * 
  • J.S.バッハ:《シェメッリ歌曲集》から「来たれ、甘き死よ」BWV478 * 
  • J.S.バッハ:《ヨハネ受難曲》から「成し遂げられた」BWV245 * 
  • J.S.バッハ:《マタイ受難曲》から「主よ、憐れみたまえ」BWV244 * 
  • マーラー:交響曲第2番《復活》から第4楽章「原光」(声楽とピアノ編)* 
  • ヒンデミット:《前庭に最後のライラックが咲いたとき ─ 我らが愛する人々へのレクイエム》(1946)から
    「人里離れたひっそりとした沼で」*
  • バーンスタイン:《チチェスター詩篇》(1965)から「詩篇第23篇 ─ 主は私の羊飼い」* 
  • カーゲル:《バベルの塔》(2002)から「イタリア語」「日本語」
  • 西村 朗:木立をめぐる不思議(2015、藤木大地委嘱作品、世界初演)*
  • ダヴ:《フライト》(1998)から「夜明けだが、まだ暗い」* 
  • ライマン:《リア》(1978)から「どうやら命が助かったようだ」* 
  • ブリテン:《真夏の夜の夢》op.64(1959〜60)から
    オベロンのモノローグ「タイムの花咲く堤を知っている」* 
  • プーランク:《陽気な歌》から「美しき青春」* 
  • ブラームス:《4つの歌》op.43から「永遠の愛について」* 
  • シューベルト:ミューズの子 D764 * 
  • ベートーヴェン:アデライーデ op.46 * 
  • グルック:《クレーリアの勝利》から「せめて戯れだけでも」*
  • ヘンデル:《リナルド》から「風よ、旋風よ」* 
  • J.S.バッハ:カンタータ第170番《満ち足れる安らい、うれしき魂の悦びよ》BWV170から
    「満ち足れる安らい、うれしき魂の悦びよ」* 
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  • 出演者プロフィール
  • インタビュー

チケット情報

[料金]全席自由
¥3,000(税込)
[チケット発売日]
Arts友の会優先発売:5月15日[金](特典:10%割引)
一般発売:5月22日[金]
[チケット取り扱い]
東京オペラシティチケットセンター 03-5353-9999
チケットぴあ 0570-02-9999(Pコード:258-938)

公演について


© K.Miura


2012年、カウンターテナーとして日本音楽コンクール史上初の1位を獲得し、注目を集めた藤木大地。
2013年にはボローニャ歌劇場でヨーロッパ・デビュー、また同年日生劇場でのライマン作品の好演も記憶に新しい、いま目が離せない歌い手のひとりです。
カウンターテナーの活躍する場はバロックや現代曲がメインと思われがちですが、彼はそんな印象を飛び越え、たとえばドイツ・リートやアルトが担うような交響曲のソロなど、先入観や固定観念でカウンターテナーのレパートリーとイメージしにくい作品にも積極的。それは「カウンターテナーとして何が歌えるかではなく、演奏家として音楽的に共感できれば何でも歌いたい。カウンターテナーでもこの曲を歌える!聴ける!!という気づきも体感してもらえたら…」という意思をもち、音楽に接しているから。
クラシック音楽の歴史や時代、言葉の枠を超え、「バッハから現代へ、そして再びバッハへ」と流れゆく一夜。同時に「喪失」「愛と青春」「信仰」「現代を生きるオペラ歌手との出逢い」といった隠れキーワードも織り込まれているようです。“Encounter”と“Countertenor”、まさに「カウンターテナーとの出逢い」から生まれる、濃密な世界をご堪能ください!

出演者プロフィール

藤木大地(カウンターテナー)

Daichi Fujiki, countertenor
© K.Miura
2012年、日本音楽コンクール声楽部門第1位。カウンターテナーが優勝者となり、話題となった。2013年5月、ボローニャ歌劇場にてグルック『クレーリアの勝利』マンニオ役に抜擢されてデビュー。続けて同劇場でバッティステッリ『イタリア式離婚狂想曲』カルメロ役で出演。同秋には日生劇場でのライマン『リア』のエドガー役を好演。2014/15シーズンにはウィーン国立歌劇場と日本人カウンターテナーとして初めて客演契約を結び、続けて2015/16シーズンの客演契約も結ばれるなど、バロックからコンテンポラリーまで幅広いレパートリーで国際的な活動を展開する、現在最も注目を集める声楽家のひとりである。東京藝術大学卒業。新国立劇場オペラ研修所修了。
2003年新国立劇場『フィガロの結婚』にテノールとしてデビュー後、ボローニャ、ウィーンに留学。2011年、カウンターテナーに転向。2012年、第31回国際ハンス・ガボア・ベルヴェデーレ声楽コンクールにてオーストリア代表として2年連続で選出され、世界大会でファイナリストとなり、ハンス・ガボア賞を受賞。14年にはオーケストラ・アンサンブル金沢のニューイヤーコンサート、日本フィルハーモニー交響楽団との「第九」アルトソロ、京都芸術センター主催のモノオペラ『ひとでなしの恋』(世界初演)に出演。さらに14年、15年とNHKニューイヤーオペラコンサートに2年連続出演するなど活躍の場を広げている。
声楽を鈴木寛一、マイケル・チャンスなどの各氏に師事。宮崎県出身。ウィーン在住。

[オフィシャルブログ]
http://www.daichifujiki.com/blog/

インタビュー


© K.Miura

藤木大地

2012年、カウンターテナーとして日本音楽コンクール史上初の1位入賞をはたし、その後の活躍も目覚ましい藤木大地。テノールからカウンターテナーへ転向した際のエピソード、様々な時代や国の歌がズラリと並んだ今回のプログラムの聴きどころ、公演への意気込みなど、メールインタビューにて熱く語っていただきました。


カウンターテナーに転向されて、まだ4年位だそうですね。

もともとパヴァロッティになりたくて声楽を始めたくらいで、高校の頃からずっとテノール以外は頭にありませんでした。カウンターテナーに正式転向したのは2011年。前年にしつこい喉風邪をひいて歌声が出せない状態が続き、仕方なく裏声で軽く歌いながら曲を覚えていました。何曲も通して歌う中で自分の思うように声をコントロールできることが面白くなり、カウンターテナーとしての自分の声を意識するようになりました。それでテノール時代の自分の声をよく知る人たちに聴いて貰ったところ、50人以上がその声はとても良いと言ってくれ、本気で転向を考えました。そんな信頼している人たちにもらった嬉しい言葉がいくつもあって、どれも鮮明に覚えているのですが、特に忘れられないのは、カウンターテナーとしての声をイタリア留学時代の師匠に初めて聴いてもらった時に「おめでとうダイチ、ついに自分の道をみつけたね」といわれた言葉。たぶん何かがはじまったんだな、と思いました。


それはウィーン留学中のことでしたね。

いまもウィーンを拠点にしていますが、留学は2008〜2012年の4年間。この街が気に入っていたのと、ウィーン国立音楽大学大学院の文化経営学の修士課程に通いたかったんです。


なぜ文化経営学を?

実はテノール時代から自分で仕事を作るという事をよくやっていて、企画書を書いて、ひとりで営業に回ったりもしました。歌手としての自分に迷いがあった時とも重なり、プレイヤーとして歌うことにこだわらず、音楽の分野で自分にしかできないことを探そうと考え、思い立ったんです。ウィーン留学中は大学院に通うのと同時にウィーン国立歌劇場の制作部門でインターンも経験しました。大学院の授業は終わりましたが、カウンターテナーへの転向やその後の仕事の展開など、大きな変化の時期と重なってしまったので、いまも演奏活動の忙しくない時期に少しずつ論文を書き進めています。


この先、歌手とプロデューサーの二役も?!

基本的に、自分の納得のいく声がでるうちは歌手業に専念したいといまは思っています。
2013年にボローニャ歌劇場でデビューし、ずっと憧れていたイタリアのオペラハウスで歌手として認めてもらえた実感は自信と幸福感につながりましたし、2015年からはウィーン国立歌劇場と客演ソリストとして契約しています。いま、世界一の歌劇場で仕事をしているソリストとしての自負はあります。プロの演奏家として、音楽に対して傲慢でない範囲で、よい種類の自信はもっていいものだと思います。自信をもっていない音楽家の演奏は、人の心に届かないと思うので。運転に自信がない、という人の車に乗るのはこわいでしょう!?
プロのオペラ歌手としてヨーロッパの一流歌劇場で仕事をするという、ずっと持ち続けていた目標にはたどり着きましたが、もうちょっと先の世界がみたい。誤解を恐れずにいうと、世界一うまくなりたい。
ただ、その一方で、これまでの自分の経験を、後進の音楽家や、日本の社会に役立てたいという思いも持っています。


そんな藤木さんのB→Cは、バッハから現代、そしてさまざま時代や国の歌がズラリ並びました。

基本的に時代の流れを踏まえた上で、前半最後に2015年(西村作品)に到達し、後半はまた現代から徐々に時代を遡り、バッハで終わるという構成にしました。時代には流れがあり、テキストにしても音楽にしてもドラマにしても、時代性を反映するのがその時代の楽曲だと思うのですが、その流れと時代を楽しんでもらいつつ、やっぱりバッハは音楽のお父ちゃんだったよね、という気づきを作りたいなと。


レパートリーについては、いつもどのように考えていらっしゃいますか?

カウンターテナーとしてのレパートリーには逆にこだわっていません。自分の声で歌えるものは、音楽的に共感できればなんでも歌いたい。
だから先入観や固定概念で、カウンターテナーは歌わないだろうと思われているかもしれない、ドイツ・ロマン派のリートも、アルトが担うような交響曲のソロも積極的に歌います。「カウンターテナーもこれできるんだ!これやってもいいんだ!」というアイディアはまだ少ないと思うので。


そのほかの聴きどころは?

珍しいという意味では、グルックの《クレーリアの勝利》のアリア。このオペラはボローニャ歌劇場が1763年に開場したときの演目で、開場250周年記念公演として2013年に上演されました。その公演が私のヨーロッパデビューとなり、ボローニャで6公演を歌った曲です。
カーゲルの《バベルの塔》も面白い作品です。いかにこの作曲家がいろいろな言語に精通していたか、というインテリジェンスを感じます。アカペラなので、演奏のすべてが歌手に委ねられていますが、かなり細かい作曲家の指示が楽譜にあります。それに忠実に歌っていると、彼の音楽が浮かび上がってくるのです。
西村作品は世界初演。いままさに、その新作歌曲《木立をめぐる不思議》を読み解いているところです。まずピアノパートがすごく緻密に素敵に書かれていて、それに歌の部分が重なり、テキストも相まって、文字どおり不思議な世界。歌とピアノのコンチェルトのような印象も持っています。「この歌詞は西村先生が大阪出身だからこういうイントネーションになったのかな?」とか、作曲家の意図を推測しながら曲を仕上げる作業は、どんな時代のどんな楽曲に向き合うときにも必要なプロセスだと思います。西村先生は「超現実的な歌唱が求められる」と譜面に書かれていますが、まさにその超現実をどう実現するか、という点を楽しみながら準備しています。きっとこれからも自分のリサイタルでの重要なレパートリーになるでしょう。


最後に公演への意気込みを!

私が舞台で声を出すときの目標はいつも同じです。「作曲家が望んだように、かつ自分の個性をプラスして、聴いているひとの心の深いところに音楽を届けたい」ということ。今回はB→Cのコンセプトでそれに挑戦する、ということかな。楽しみです。そして、東京オペラシティでそれをみなさんに聴いていただけるのが、うれしくてたまりません。世界で私にしかできないコンサートにしたいと思います。

*曲目、演奏曲順、出演者等は、変更になる場合がございますのでご了承ください。
*就学前のお子様の同伴・入場はご遠慮ください。
*ネットオークション等での営利目的の転売はお断りします。


主催:公益財団法人 東京オペラシティ文化財団
協賛:日本生命保険相互会社

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東京オペラシティ コンサートホール/リサイタルホール


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