-
- ブラッド・ラブマン(指揮)
- ヤーン・ボシエール(クラリネット)
- アンサンブル・モデルン
-
- ファーニホウ:
- 想像の牢獄Ⅰ(1982)
- イカロスの墜落(1987〜88)
- コントラコールピ(2014〜15)[日本初演]
- クロノス・アイオン(2008)[日本初演]

5月24日[火] | 〈コンポージアム2022〉 ブライアン・ファーニホウの音楽 |
---|---|
5月29日[日] | 〈コンポージアム2022〉 2022年度武満徹作曲賞本選演奏会 |
7月3日[日] | フランソワ=グザヴィエ・ロト(指揮) ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団 |
7月11日[月] | エマニュエル・パユ SOLO Vol.3 |
7月23日[土] | 音楽の絵本 with パイプオルガン |
8月28日[日] | 侍BRASS 2022 |
9月30日[金] 10月1日[土] |
レイフ・オヴェ・アンスネス(ピアノ/指揮) マーラー・チェンバー・オーケストラ 《モーツァルト・モメンタム1785/1786》 |
10月7日[金] | 池辺晋一郎プロデュース 日本の現代音楽、創作の軌跡 第4回「1932年生まれの作曲家たち」 |
11月3日[木・祝] | ピエール=ロラン・エマール メシアン《鳥のカタログ》 |
12月8日[木] 12月9日[金] |
パーヴォ・ヤルヴィ(指揮) ドイツ・カンマーフィルハーモニー管弦楽団 |
3月1日[水] | フィリップ・ジャルスキー(カウンターテナー) &アンサンブル・アルタセルセ |
---|
*日程・公演内容等は変更になる場合がございますのでご了承ください。
「新しい複雑性」の旗手、ブライアン・ファーニホウを「武満徹作曲賞」審査員に迎え、あわせて彼の音楽世界を紹介します。
©Colin Still
©Colin Still
©Wonge Bergmann
代表作である《想像の牢獄Ⅰ》をはじめ、演奏不可能なほどの極度に複雑な音楽「新しい複雑性」による室内オーケストラ作品4作を一晩で聴くことができる貴重な機会。1曲だけであっても演奏するのが至難なファーニホウの作品。演奏会全曲をファーニホウ作品で演奏できるのはこの団体しかいない、という作曲家本人の指名により、ドイツの世界的現代音楽演奏集団「アンサンブル・モデルン」がこの演奏会のためだけに来日します。
ピラネージの連作版画に触発された《想像の牢獄Ⅰ》、ブリューゲルの絵画に触発された独奏クラリネットとアンサンブルの作品《イカロスの墜落》、異なる素材が互いに「反発」「反動」するという意味の《コントラコールピ》、時を象徴するギリシャ神話の神クロノスと、永遠を擬人化したアイオンをタイトルに取った《クロノス・アイオン》というプログラムは、世界的に見ても大変貴重な機会となるファーニホウのポートレート・コンサートです。
©Benjamin Ealovega
「武満徹作曲賞」は、ただ一人の作曲家が審査員をつとめるというユニークさと、受賞者のその後の活躍などにより、今や世界的に知られている、若い世代のための作曲コンクールです。24回目となる2022年の審査員はブライアン・ファーニホウ。27カ国(出身国・地域)から集まった79曲の応募作品の中から、ファーニホウ自身による譜面審査によって選ばれた作品が演奏され、受賞作品が決定します。
©Holger Talinski
現在最注目の指揮者の一人、フランソワ=グザヴィエ・ロト。彼の名を一躍有名にさせた、自ら創設したオリジナル楽器のオーケストラ、レ・シエクルとの活動の他にも、現在、モダン楽器のオーケストラであるケルン・ギュルツェニヒ管のカペルマイスターを務めており、マーラー、シューマン、ベートーヴェン、ブルックナー、ブラームスといったドイツ作品に対しても相性の良さを聴かせてくれます。
バロックから21世紀の音楽まで幅広い音楽をレパートリーとするロトらしく、聴き慣れた定番作品においても、明晰で新鮮な解釈の提示や、周到に整理された透明感のある響きをそこここに聴き取る事ができます。どのような演奏を聴かせてくれるのか、興味は尽きません。
©Fabien Monthubert
驚異の無伴奏リサイタル、三度目の開催。
エマニュエル・パユが東京オペラシティ コンサートホールで行う無伴奏リサイタル《SOLO》は、これまでに2017年と19年の2回開催され、どちらの公演も、たった一人で舞台に立つパユのカリスマティックな音楽性に、満場の聴衆が身動きできないほどに惹き込まれた、稀有な演奏会でした。パユ自身も「音が空間を旅し、聴衆の心も響きとともに旅することができる」このホールの大きな空間での無伴奏リサイタルに特別な満足感があったと話しています。
前回同様、テレマンの《12の幻想曲》からの1曲と現代作品とが交互に組まれたプログラム。モンタルベッティ、マヌリ(2019年度武満徹作曲賞審査員)、映画音楽で有名なデスプラ、ジャレルの4作品はパユのために書かれたものです。
さまざまな時代の作品が、現代フルート界の頂点に立つパユの、自然かつ信じられないほどのテクニック、そして類まれな美音で奏でられます。第三弾となる今回も期待のソロステージです。
動物たちによる楽しい演奏で、毎年子供たちを中心に大人気の演奏会。よこはま動物園ズーラシアのマスコットキャラクターとして誕生し、今では日本全国、さらにはアジアでも公演が行われる人気者になりました。
ユーモラスな仕草が人気の金管五重奏「ズーラシアンブラス」と、優雅な弦楽四重奏「弦うさぎ」、さらにはホールが誇るパイプオルガンを迫力のサウンドで鳴らす「オルガンオウル」の組み合わせでお贈りするこの公演は、音楽の楽しさでいっぱいです。演奏会の最初から最後まで、毎回趣向を凝らした楽しいプログラムで、夢と感動に包まれた音楽会は、お子様たちの初めてのコンサート体験としても最適です。
撮影:藤本史昭
スタジオ、ジャズのトップ奏者とオーケストラのトッププレイヤーたちが結集した「侍BRASS」、2006年のデビューコンサート以来パワフルかつ洗練された演奏で聴衆を魅了し続けています。回を重ねるごとにそのサウンドはさらに磨かれ、年々熟成していく大人のアンサンブルとしてますます魅力を増してきています。
和のテイストにこだわったオリジナル曲に、センスの良い名曲の新アレンジを取り混ぜたプログラム、さらには楽譜出版やCDリリースも含めた多角的な展開で、楽器をたしなむ中高生から、音楽を愛する大人まで、常にファンの心をつかみ続けています。ブラスアンサンブルの新たな可能性を追求し続ける「侍BRASS」は、高度なテクニックで観客を唸らせ、楽しいトークで笑わせる、最高のエンターテインメントです。
公演中止
©Priska Ketterer
撮影:武藤 章
当財団のミュージック・ディレクター池辺晋一郎プロデュースによるシリーズ第四弾。
第一回の1929年生まれの作曲家というテーマを引き継いで、その後の毎年1回の演奏会では、それぞれ1930年、1931年と、生誕90年となる作曲家を特集してきました。第4回となる今回は1932年(昭和7年)生まれとなります。昭和18年生まれの池辺にとって一世代上となる先達の作品を、今一度まとめて振り返り、その挑戦的な精神を次代に伝えていきたい、という思いが当シリーズには詰まっています。この昭和一桁生まれ世代は、自我が形成される10代に戦争があり、終戦とともに自らを見つめ、これからどうやって生きていくかを問い、作曲という行為にその人生を注ぎ込んでいったのでしょう。多くのすぐれた作曲家がこの世代から生まれています。
鬼気迫る驚異的な集中力。2017年12月東京オペラシティ コンサートホールでのメシアン《幼子イエスにそそぐ20のまなざし》演奏会でのエマールは、まさに入魂の演奏で2時間の大作を弾き切り、われわれに深い感動を残しました。果てしない技巧が要求されるメシアンの作品に対して、色彩の変化を繊細に描き、同時に強烈なパワーで音響の渦を巻き起こす。エマールの、自らが持つ能力全てを捧げるような演奏に、第一人者による極めつけの姿を目の当たりにした思いがしました。
今回のリサイタルで取り上げるのは、メシアンのピアノ曲のもう一方の極み、全13曲計150分の大作《鳥のカタログ》。エマールの録音は、この作品の決定版の一つとの呼び声が高い大変定評のある演奏です。
全曲を一度の演奏会で聴くことができるのは希少で、ピアニストにも、聴衆にも、特別な体験となること間違いありません。
©Kaupo Kikkas
彼らの音楽に出会うたび、指揮者とオーケストラの最良のマッチングとはこういうことだと思わされる、パーヴォ・ヤルヴィとドイツ・カンマーフィルハーモニー管弦楽団。
パーヴォが指揮棒や体全体から、また時には顔の表情で出す、瞬間瞬間の細かなニュアンスを完璧に受け取り、さらに「これはどう?」とばかりに打ち返すドイツ・カンマーの面々。
スポーティで躍動感溢れる両者の音楽の美点が合わさって、その演奏は一瞬も聴き逃すことのできない強力な磁力を放っています。
彼らが来日の度に演奏している東京オペラシティ コンサートホールについて、パーヴォは「理想的。ホールがオーケストラの演奏をより良くしてくれます」と述べています。その関係は、今や単にツアー中の1公演を行う会場のひとつではなく、シューマンやブラームスのツィクルスなど、彼らが世界中で行っていくプロジェクトを先取りした試金石のような場となっており、このホールへ寄せる信頼を感じさせます。今回のツアーでは、さらに深化した両者の関係を聴かせてくれることでしょう。
©Marc Ribes / Erato-Warner Classics
カウンターテナーという声質が持つ、絹のような滑らかさと吸い込まれるような透明感。これらを今最も美しく表現しているのがフィリップ・ジャルスキーです。2014年の東京オペラシティ コンサートホール公演では、ヘンデルとポルポラの作品を、ジャルスキーはまさに天上の歌声とでもいうような、信じられないほどの美しい音色で聴かせてくれました。2020年の公演はコロナ禍で中止になり、今回が実に8年ぶりの来日公演となります。
カウンターテナーが活躍するバロックオペラのリバイバルを牽引する、ジャルスキーという稀代のアーティストの歌声を目の当たりにする貴重な公演です。
今回は自身が中心となり音楽仲間と結成した「アンサンブル・アルタセルセ」とともに来日します。