感じる服 考える服:東京ファッションの現在形[プロフィールと展示プラン]

まとふ/matohu
(堀畑裕之・関口真希子)

2005年に堀畑裕之と関口真希子が設立。ブランド名には「纏う・待とう」の意味が込められ、日本の美意識が通底する新しい服をゆっくりと、しかし確実に創造し提案することを目指す。デビュー時に5年間10シーズンのテーマ「慶長の美」(織部I 、帷子、高台寺蒔絵、嵯峨本、南蛮、志野、慶長小袖、辻が花、かぶき者、織部II)を発表。慶長年間(1596〜1615年)の美術・工芸・文化現象をリサーチし、その精神をくみ取って服に落とし込んだ。2009年毎日ファッション大賞新人賞・資生堂奨励賞受賞。2010-11年A/Wからは、第2期のシリーズコレクション「日本の眼」をスタートさせた。

http://www.matohu.com/

展示プラン

2011-12A/Wのテーマである「無地の美」によるインスタレーション。苔むしたブロック塀、公園の枯れ木、使い古された机の天板も、よく見ればさまざまな濃淡のムラ、豊かな陰影、偶然の模様などがあるように、彼らが使う生地も一見無地のようで細かな色合いの変化がある。無地は決して地味ではなく、むしろ繊細な色彩と無限の変化をみせることを気づかせてくれる。

・音楽:畑中正人

Photo: KIOKU Keizo