◎東京オペラシティアートギャラリー収蔵《寺田コレクション》より

寺田コレクション秀作展 Part 2
2000.3.3[金]― 5.14[日] |
東京オペラシティアートギャラリーが収蔵する「寺田コレクション」は、東京オペラシティ街区共同事業者の一人である寺田小太郎氏によって収集されたものです。寺田氏は東京オペラシティの文化事業に賛同し協力するため美術品の収集を開始し、これらの作品は一つのまとまったコレクションとして当館に収められています。
戦後の国内作家を中心に集められたこのコレクションは、油彩、日本画、テンペラ、水彩、版画、素描、立体など多岐にわたり、その総作品点数は2,400点を越え、その中に含まれる作家も300人以上におよびます。中でも、日本的な詩情に富んだ作風で知られる難波田龍起、およびその次男で若くして夭折した難波田史男の作品は、合わせて500点以上が含まれており、寺田コレクション全体の性格を形作る上で重要な核となっています。
今回開催される「寺田コレクション秀作展part2」は、昨年9月に当館の開館記念展として行われた「秀作展part1」
に引き続き、コレクションの中から選りすぐりの作品を集めてみなさまにご覧いただこうとするものです。特に今回のpart2では、当コレクションに数多く含まれる屏風形式による大画面の日本画を集めて展示いたします。これらの作品には、コレクションのテーマの一つでもある、私たちの風土に根ざした日本的な精神性を伺い知ることができます。また抽象画の方では、日本や韓国の作家による、東洋に共通の美的感性を内包させた作品を通して、コレクションの最大のテーマでもある「東洋的抽象」という視点を浮かび上がらせます。
このほか、難波田龍起、史男の作品をはじめ、コレクションの性格を物語る上で欠かすことのできない作品の紹介を通して、コレクターの眼差しによって切り取られた「現代の美術」のユニークな一断面に触れていただけることと思います。
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加納光於《まなざし―飛沫を辿れ》45
1989 ― 90 |
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堂本尚郎《絵画》
1961 |
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難波田史男《松明を捧げる少年》
1974 |
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松本哲男《高昌故城》
1988 |
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荒木高子《点字の聖書》
1985 |
ミズ・テツオ《無題》
1995 |
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難波田龍起《白い空間》
1962 |
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