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◎小室等(フォーク歌手) 小室等が語る「東京オペラシティコンサートホール」 リング・ソロイスツ、荘村清志、桐朋学園オーケストラを迎えて開催する、ホールオープン3周年記念特別演奏会。ナヴィゲーターは、3年前の9月10日、幕開けの《マタイ受難曲》公演以来、ホールをあたたかく見守ってくださっているフォーク歌手、小室等さんです。 |
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| このホールにいると、我が家のようにくつろいでしまいます。それはきっと、武満さんが準備をなさっていたホールということで、僕が個人的なシンパシーを感じるからでしょう。構えは立派なのに、クラシック以外のジャンルにも開かれていて、よそよそしい感じがしないところも気に入っています。 僕がクラシックを聴き始めたのも武満さんと出会ってからですが、いまだに僕の生活のなかでクラシックが占める割合は多くないんです。ですから3年前のオープニングの時に《マタイ受難曲》を全曲ライブで聴くというのは、あの時を逃したら一生なかったかもしれません。本当によかったと思いますし、武満さんが《マタイ》を愛していらしたことが、よくわかりました。 あの公演以来、何度かホールに足を運んでいますが、最近では、昨年サシコ・ガヴリロフが弾いた《妖精の距離》、あれにはびっくりしましたねぇ。武満さんの曲が、まるでフォークソングのように聞こえてきたんです。武満さんの演奏には、演奏者がストイックになったり、厳密に弾くという意識が先に立つように感じることが多いのですが、あのおじさん(失礼!)は実に楽しげに、自分の思うように弾いているという感じがしました。 今度の公演も、皆さんに音楽の楽しさが伝わるコンサートにしたいですね。僕がガヴリロフのコンサートで感じたように、武満さんの曲とクラシックとの間に境がないことを分かっていただけるような雰囲気作りをしたいという、僭越な思いもあります。喋り過ぎず、でしゃばらず、皆さんが演奏の後の余韻を楽しんだり、ほっと息をついたりと、自由にくつろげる時間を、僕が作れればいいなと思っています。初顔合わせになる演奏者の方々との出会いもとても楽しみにしています。(談) 東京オペラシティArts友の会会報誌“tree”vol.20(2000年6月号)より |
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