B→C バッハからコンテンポラリーへ
207 高野麗音(ハープ)

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日時:
2018年12月18日[火]19:00
会場:
リサイタルホール     ホールへの行き方

フランスで生まれたハープ音楽、
そしてハーピストと深い関わりのある作曲家たち。
ハープがつなぐ、さまざまな魅力を味わえる一夜。

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[東京オペラシティチケットセンター]
TEL.03-5353-9999

[出演]

高野麗音(ハープ)

[共演]
森川公美(フルート)*

[曲目]

  • J.S.バッハ:フランス組曲第6番 ホ長調 BWV817
  • コンスタン:アルパリセ(1980)
  • ダマーズ:シシリエンヌ・ヴァリエ(1966)
  • 台信 遼:円柱 ─ ハープのための(2009/11)
  • 武満 徹:海へⅢ ─ アルト・フルートとハープのための(1989)*
  • ホリガー:前奏曲、アリオーソとパッサカリア(1987)
  • サルセード:バラード op.28
  • フォーレ:即興曲 op.86

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  • インタビュー

チケット情報

[料金]全席自由
¥3,000(税込)
[チケット発売日]
Arts友の会優先発売:8月25日[土](特典:10%割引)
「インターネット予約」会員優先発売:8月30日[木]
一般発売:9月1日[土]
[チケット取り扱い]

インターネット予約

公演について


© Mami Yasui

紀元前まで遡れるほど古い歴史をもつハープが、現在主流のダブルアクションハープに改良されたのは1810年頃のフランスでした。当時から新たなハープ作品の創作や演奏の発展に寄与してきたパリ国立高等音楽院で学びたいと、高野麗音は21歳の時にフランスへ。彼女が“自分の得意分野”と自負する現代曲と日常的に触れることになったのも、この留学がきっかけでした。
「ハーピストとの深い関わりをもつ作曲家。またはハーピストとの綿密な共同作業により生まれた作品」が集められたB→C。バッハは彼女の使用楽器の明るい音色とマッチする《フランス組曲第6番》を。コンスタンの《アルパリセ》はギリシャ神話に登場する王女の名で、さまざまな特殊奏法が効果的に取り入れられ、見ても聴いても飽きない作品です。名ハーピストを母にもつダマーズ。ハープ特有の身振りから着想された素材や、高音の硬質な響きとトレモロが効果的に使われている台信遼の《円柱》。アルト・フルートとハープの独特の響きを活かした武満作品。共演を機にホリガー本人から「ぜひ弾いてみて」と彼女に贈られた一曲。多彩な作風でハープ音楽のレパートリー増加の一躍を担ったサルセードの名曲や、ハープとフランス音楽特有の和声感との親和性が感じ取れるフォーレまで、ハープの幅広い魅力を余さずお届けします!

出演者プロフィール

高野麗音(ハープ)

Reine Takano, harp
© Mami Yasui
1984年埼玉県出身。10歳よりハープを始める。東京藝術大学附属音楽高等学校卒業。東京藝術大学音楽学部を経て2005年パリ国立高等音楽院に審査員満場一致で合格、2010年同大学院修士課程を首席で修了。日本ハープコンクールでは2002年アドヴァンス部門優勝をはじめ、各部門で入賞。2005年フランス・リリーラスキーヌコンクールシニア部門第3位。2007年アメリカインターナショナルハープコンペティション入賞。2008年フランス・パリ国際ハープコンクール最高位。2006年以降4年間ローム ミュージック ファンデーションの奨学金を得る。ソリストとしての活動をはじめ、室内楽やオーケストラ、新曲の発表などに積極的に参加。広島交響楽団、群馬交響楽団と共演。これまでに景山真菜、木村茉莉、渡邊萬里、イザベル・モレッティの各氏に師事。

インタビュー


© Mami Yasui
高野麗音

ハープと縁のある国、フランスで研鑚を積んだハーピスト 高野麗音がB→Cに登場です。子供の頃、偶然聴いた演奏会で楽器の美しさに惹かれて習い始めたというハープ。その魅力について、演奏にあたってのこだわり、そして「ハーピストと深い関わりのある作曲家たちの作品」をセレクトしたという今回のプログラムについて、メールインタビューで語っていただきました。

高野さんとハープとの出会いは?

ハープをやってみたいと思ったのは、6歳の頃、吉野直子さんの演奏会を偶然聴きに行ったのがきっかけでした。楽器の見た目と音の美しさにも惹かれましたね。インターネットも普及していない時代ですから、先生を探すのも難しく、実際に始めたのは10歳の時です。

ハープの魅力はどんなところですか?

一番の魅力は弦を指で直に弾けることだと思います。他の弦楽器は弓やピックなどを使うものが多いですが、ハープは楽器と直にコンタクトをしている実感があり、その点がとても気に入っています。
それからハープといえば「さらさらっとグリッサンドしている感じでしょう?」とイメージされている方が多いので、ソロ曲を聴いていただいて「こんなに大きな音が出るんですね!」「こんなに色々な音色が出るなんて!」等と言っていただけると、してやったり!と思います。

現在ハープといえば、一つのペダルの踏みしろが2段階になっているダブルアクションハープです。このハープがフランスで誕生したのはいつ頃ですか?

1811年頃ですね。フランスのハープ音楽の成り立ちには、やはりパリ国立高等音楽院、そして楽器メーカーの力が大きいと思います。今回演奏するフォーレの《即興曲》も音楽院の卒業試験のために書かれました。
またフランス音楽独特の和声感はハープにとても合っていると思います。ハープはアルペジオという言葉の語源になっているとおり、分散和音が得意なのですが、このアルペジオを使い分けることによって、和声の様々な色彩感を表現することができます。

高野さんもパリ国立高等音楽院へ留学されました。

師である木村茉莉先生が通われていたパリ国立高等音楽院にいつか行きたいと思っていて、東京藝大3年の時に留学しました。
ちなみに現代曲や特殊奏法に日常的に触れることになったのは、留学してからです。パリ国立高等音楽院では、年度末にリサイタル形式の試験があって必ずバロック一曲と現代曲を入れるという決まりがあったんです(B→Cと似ていますね)。ハープ科の同級生4人と、最初にハープと関係のないジョン・ケージの《リビングルーム・ミュージック》を授業で練習したのも、楽しく新鮮な驚きでした。
東京シンフォニエッタさん、アンサンブル・ノマドさんと関わらせて頂き、現代曲の演奏に参加するようになったのも、ちょうどこの頃です。

高野さんが演奏に際してこだわっていることは?

海外で学んだことで、音色へのこだわりが随分強くなりましたね。昔は音色よりテクニックの方に興味がありましたが、今はこういう音が出したい、という音色のイメージが明確に決まっています。音立ちははっきりしているけれど、響きの多い、力強く優しい音を目指しています。
またソロや室内楽はもちろん各地のオーケストラでもお仕事をさせて頂いていますが、私は常に最先端の音楽にも触れていたいですし、現代音楽は自分の得意分野とも思っていますので、これからもたくさん演奏していきたいです。

B→Cでは「ハーピストとの深い関わりをもつ作曲家。あるいはハーピストとの綿密な共同作業により生まれた作品」を演奏されますが、まずコンスタン、ダマーズ、サルセードの作品について教えてください。

コンスタンの《アルパリセ》は、フランスハープ界の巨匠フランシス・ピエールの協力を得て、作曲されました。一度聴いただけでも耳に残るような印象的なモティーフが多用されたり、ペダルの動きを利用したポルタメントによるメロディー、ペダル設定を工夫することで、音階の順番を入れ替えた不思議な音律などの巧みさも目立ちます。それと中間部では金属の棒(私はトライアングルのビーターを使っています)一本を様々な方法で使用しますが、どんな使われ方をするかは当日のお楽しみです。

ダマーズは偉大なハーピストであるミシュリーヌ・カーンを母に持ち、ハープのためのレパートリーをたくさん書いてくださったハープ界のお父さん、おじいさんのような存在です。《シシリエンヌ・ヴァリエ》は彼の一番有名な作品といって良いでしょう。とにかくシンプルで可愛らしいテーマを思いつくままに広げていくような、可憐で楽しい作品です。

サルセードはハーピストであり作曲家でもあります。ハープのソロ曲はハーピストが書いたものが非常に多いのですが、サルセードはその中でも、その作曲法のレベルとバラエティさで一線を画した存在だと思います。
特に《バラード》は作品の難易度も高く、ハープの可能性を追求するような名曲です。ちなみに私の使っているハープは、彼が特注した型でサルセードモデルというものです。

武満さんもハーピストと親交が深く、ハープのための作品を残されていますし、ホリガーは夫人がハープ奏者でした。今回演奏するホリガー作品はご本人から楽譜を贈られたとか…。

2015年にホリガーの室内楽曲をご本人と共演する機会があったのですが、とても喜んでくださり、この曲を含む複数のハープソロ譜を「いつか弾いてみて」とプレゼントして頂きました。

台信遼(だいのぶ・りょう)さんの作品は高野さんが委嘱された曲です。

台信さんはパリ国立高等音楽院の同級生で、留学時代、彼が作曲した他の曲も何度も演奏していました。そういう過程もあり、彼はハープのことをとても良く理解してくださっています。《円柱》はハープのクラシックな奏法をベースに、ハープ特有の高音の硬質な響きと、トレモロを効果的に使用した曲です。

バッハは《フランス組曲第6番》を選ばれました。

この曲のキャラクターが私の使用楽器の明るい音色に合っていると思い、選びました。
ハープは音を止めない限り伸びてしまうので、バロック音楽の曲を弾くと低音の余韻が残り、音がはっきりと浮きたたないので、一音一音弾いた後にすぐ止めるという作業が必要になります。そのためのテクニックはフランスに行ってから新しく勉強したものの一つです。

多方面からハープの魅力を感じられるリサイタルになりそうですね。

ハープは音と音の繋がりが無い撥弦楽器ですが、それを感じさせない「歌を感じさせる演奏」を心がけています。
とにかく素敵な曲ばかりを揃えましたので、その魅力、そしてハープの幅の広さを余さず伝えられる演奏を目指していきたいです。

*曲目、演奏曲順、出演者等は、変更になる場合がございますのでご了承ください。
*就学前のお子様の同伴・入場はご遠慮ください。
*ネットオークション等での営利目的の転売はお断りします。


主催:公益財団法人 東京オペラシティ文化財団
協賛:日本生命保険相互会社

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東京オペラシティ コンサートホール/リサイタルホール


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