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- ウンスク・チン
- 蔵原順子(ドイツ語通訳)

5月23日[木] | 〈コンポージアム2018〉 講演会「ウンスク・チン、自作を語る」 |
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5月24日[木] | 〈コンポージアム2018〉 ウンスク・チンの音楽 |
5月27日[日] | 〈コンポージアム2018〉 2018年度武満徹作曲賞本選演奏会 |
6月12日[火] | フランソワ=グザヴィエ・ロト指揮 レ・シエクル《春の祭典》 |
7月25日[水] 7月26日[木] |
音楽の絵本 with パイプオルガン |
8月26日[日] | 侍BRASS 2018 |
11月2日[金] | ベルリンRIAS室内合唱団 |
11月14日[水] | エレーヌ・グリモー ピアノリサイタル “Memory” |
12月12日[水] | パーヴォ・ヤルヴィ指揮 ドイツ・カンマーフィルハーモニー管弦楽団 |
1月24日[木] | バッハ・コレギウム・ジャパン ベートーヴェン《第九》 |
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3月14日[木] | ダニエル・ハーディング指揮 マーラー・チェンバー・オーケストラ |
*今後、公演が追加・変更になる場合があります。
*日程・公演内容等は変更になる場合がございますのでご了承ください。
イラン・ヴォルコフ
©James Mollison
ウンスク・チン
©Weonki Kim
イサン・エンダース
©workroomk
ジェローム・コント
©Jean-Baptiste Millot
韓国出身の作曲家、ウンスク・チンは、リゲティに学ぶためにハンブルクに留学し、その後1988年から現在まで長くベルリンを拠点に活躍しています。その作風についても自身は、一貫してその出身とは関係なく、コスモポリタンとして音楽を作曲してきたと語ります。ナガノ、ラトル、サロネン、ドゥダメル、チョン・ミョンフンなど多くの世界的音楽家とのコラボレーションがあり、ヨーロッパやアメリカで多くの作品が演奏され続けている、まさに現代を代表する作曲家のひとりです。歌劇『不思議の国のアリス』(2007)が大成功を収め、近く初演される予定の続編『鏡の国のアリス』も大きな期待をもって待ち望まれています。本演奏会では、そのいずれもが高い評価を受け再演も多い6曲の協奏曲から、《クラリネット協奏曲》と《チェロ協奏曲》を中心にお聴きいただきます。ソリストは作曲家の信頼厚い二人、指揮者には、《マネキン》と《チェロ協奏曲》の世界初演を受け持ち、《クラリネット協奏曲》も含めこの作曲家を知り尽くすイラン・ヴォルコフ、読売日本交響楽団の高度な表現力と合わせ、理想的な組み合わせでウンスク・チン作品の魅力をお伝えします。
杉山洋一
撮影:山之上雅信
ウンスク・チン
©Eric Richmond / Arena PAL
「武満徹作曲賞」は、ただ一人の作曲家が審査員をつとめるというユニークさと、受賞者のその後の活躍などにより、今や世界的に知られている、若い世代のための作曲コンクールです。20回目となる2018年の審査員はウンスク・チン。
40カ国(出身国・地域)から集まった143曲の応募作品の中から、ウンスク・チン自身による譜面審査によって選ばれた作品が演奏され、受賞作品が決定します。
フランソワ=グザヴィエ・ロト
©Francois Sechet
レ・シエクル
©Jean-Pierre Gilson
近年、ロトとレ・シエクルは目覚ましい快進撃を続けています。リリースされたCDがことごとく高評価を受け、特にストラヴィンスキーやラヴェル、ドビュッシーといった近代作品では、ピリオド楽器を使用したその響きで、他に類を見ない新鮮な喜びを我々にもたらしてくれました。
今回のこのコンビ10年ぶりの来日公演は、東京オペラシティでの1公演のみ、それも録音が大きな話題となったストラヴィンスキー《春の祭典》を演奏します!100名近い大オーケストラの奏者全員が、100年前の楽器のオリジナルもしくはそのコピーで演奏することで、あの、音楽史に残る大事件となった1913年5月29日パリ・シャンゼリゼ劇場での初演の響きを、私たちは実際に耳にすることができるのです。その編成の巨大さゆえ困難だったこの公演は、アジアツアーの一環としてようやく実現、大変貴重なこの音楽体験、音楽ファンなら、聴かないという選択肢があるでしょうか。
動物たちによる楽しい演奏で、毎年子供たちを中心に大人気の演奏会。よこはま動物園ズーラシアのマスコットキャラクターとして誕生し、今では日本全国、さらにはアジアでも公演が行われる人気者になりました。
ユーモラスな仕草が人気の金管五重奏「ズーラシアンブラス」と、優雅な弦楽四重奏「弦うさぎ」、さらにはホールが誇るパイプオルガンを迫力のサウンドで鳴らす「オルガンオウル」の組み合わせでお贈りするこの公演は、音楽の楽しさでいっぱいです。演奏会への期待高まる開場時のファンファーレから、毎回趣向を凝らした楽しいプログラムはもちろん、終演後のお見送りまで、夢と感動に包まれた音楽会は、お子様たちの初めてのコンサート体験としても最適です。
撮影:藤本史昭
スタジオ、ジャズのトップ奏者とオーケストラのトッププレイヤーたちが結集した「侍BRASS」、2006年のデビューコンサート以来パワフルかつ洗練された演奏で聴衆を魅了しつづけています。回を重ねるごとにそのサウンドはさらに磨かれ、年々熟成していく大人のアンサンブルとしてますます魅力を増してきています。
和のテイストにこだわったオリジナル曲に、センスの良い名曲の新アレンジを取り混ぜたプログラム、さらには楽譜出版やCDリリースも含めた多角的な展開で、楽器をたしなむ中高生から、音楽を愛する大人まで、常にファンの心をつかみ続けています。ブラスアンサンブルの新たな可能性を追求し続ける「侍BRASS」は、高度なテクニックで観客を唸らせ、楽しいトークで笑わせる、最高のエンターテインメントです。
ベルリンRIAS室内合唱団
©Matthias Heyde
ジャスティン・ドイル
©Matthias Heyde
ベルリンを中心に活動している、ドイツを代表する世界的合唱団が来日します。プログラムには名曲として知られるJ.S.バッハの3曲のモテットと、それらに挟まれてメンデルスゾーンとブルックナー、まさにこの合唱団が最も得意とする独墺作曲家の、しかし有名曲ゆえその実力がストレートにあらわれる興味深いプログラムを披露します。
ベルリンRIAS室内合唱団は古くはカラヤンやフリッチャイ、ケンペといった大指揮者と多くの録音があり、近年ではルネ・ヤーコプス指揮ベルリン古楽アカデミーとの共演に代表されるように、J.S.バッハ、ヘンデル、ハイドン、モーツァルトなど、特に古楽作品において高い評価を受けています。透明感がありながら生き生きとしたその表現は、古楽だけでなく様々な時代の音楽に対応しており、今シーズンもトマス・タリスからジェームズ・マクミランまでほぼ500年にわたる合唱音楽の歴史のすべてをレパートリーとしています。人の声が美しく響くことで定評のある東京オペラシティ コンサートホールで世界最高レベルの合唱をお楽しみください。
公演中止
エレーヌ・グリモー
©Mat Hennek
現代のピアニストの中でも最も充実した活動を続けるリーディング・アーティストの一人。眩いばかりのテクニックを持ちながら、その演奏からは一瞬たりとも機械的な冷たさを感じることはありません。すべての技術は音楽を表現するためにあると言わんばかりに、作品の持つ世界に献身的に没入するその姿は、私達をピアノを聴く喜びにいざないます。
ヒラリー・ハーン
©Michael Patrick O'Leary
パーヴォ・ヤルヴィ
©Julia Bayer
ドイツ・カンマーフィルハーモニー管弦楽団
©Deutsche Welle
現在、最もエキサイティングな組み合わせのひとつ、パーヴォ・ヤルヴィとドイツ・カンマーフィルハーモニー管弦楽団。2010年のシューマン、2014年のブラームス、東京オペラシティでの二人の作曲家のツィクルスは、作品の本質を突く積極果敢なアプローチと、ホールアコースティックとの絶妙なコラボレーションで、多くのお客様から熱狂的な称賛を受けました。
パーヴォ自身もホールについて、「理想的。ホールがオーケストラの演奏をより良くしてくれます」と述べ、ドイツ・カンマーフィルとの相性の良さを評価しています。単にツアー中の1公演を行う会場のひとつという関係を超え、シューマンやブラームスのツィクルスは、彼らが世界中で行っていくプロジェクトを先取りした、試金石のような存在であったことでも、世界有数の音楽都市”トウキョウ”の聴衆と、このホールへ寄せる信頼を感じさせます。
今回のツアーで聴衆に問うのはシューベルトの《ザ・グレート》。すでに2017年にNHK交響楽団の定期演奏会で取り上げていますが、軽快なステップを踏むダンスのような場面あり、ノリの良いロックのように激しく前のめりになる場面あり、さまざまなリズム表現で聴衆を沸かせ、「これはまさしくドイツ・カンマーフィルにぴったりの音楽」と思わせる演奏でした。規模の違う室内管弦楽団の機動性を得て、さらに踏み込んだ表現に期待です。演奏会の前半はこれまでも多く共演してきたヴァイオリニスト、ヒラリー・ハーンとJ.S.バッハのヴァイオリン協奏曲を演奏します。今回のツアー中バッハはここ東京オペラシティのみでの演奏で、持ち前の知的なアプローチと完璧な技巧で磨き上げた名曲をお聴きいただけます。
鈴木雅明
©Marco Borggreve
バッハ・コレギウム・ジャパン
©大窪道治
ついにこの時がやってきました。鈴木雅明とバッハ・コレギウム・ジャパン(BCJ)による《第九》が実現します。
名曲中の名曲として日本では年末を中心に毎年数多く演奏されるこの作品、しかしオリジナル楽器で聴くことは東京でも稀なことです。ましてや鈴木雅明とBCJの組み合わせとあれば、貴重という以上に日本の音楽史に残る公演と言っても過言ではありません。
日本発のオリジナル楽器と声楽による世界的アンサンブルとして、東京オペラシティを拠点のひとつに活動してきたBCJ。その名の通りJ.S.バッハの作品を中心にバロックから古典派の様々な作品に取り組んできました。東京オペラシティ文化財団主催公演へもホール開館以来たびたび登場し、ヘンデル《メサイア》、《エジプトのイスラエル人》、《ユダス・マカベウス》、《リナルド》、モーツァルト《レクイエム》、メンデルスゾーン《パウルス》など、多くの貴重なプロジェクトを実現させてきました。2017年9月のモンテヴェルディ《聖母マリアの夕べの祈り》の名演も記憶にあたらしいところです。しかしベートーヴェンは長らく取り組んでおらず、初挑戦となった2017年2月の《ミサ・ソレムニス》は、合唱と管弦楽が一体となり成し遂げた純度の高さと、緊張感の高い劇的な表現が、記憶に残る名演となりました。その経験を活かし、ついに取り組む《第九》、聞き馴染んだこの名作に新たな光をあてることでしょう。
ダニエル・ハーディング
©Julian Hargreaves
マーラー・チェンバー・オーケストラ
©Molina Visuals
ハーディングとマーラー・チェンバー・オーケストラが13年ぶりに東京オペラシティのステージに帰ってきます。プログラムは奇しくもその時と同じオール・モーツァルト、名手揃いで自発性に富むアンサンブルが魅力のこのオーケストラで聴くモーツァルトが悪かろうはずがありません。若くして次々と一流オーケストラにデビュー、世界中で活躍してきたハーディングも40歳を超え、ここ数年でさらにもう一歩階段を登った感があります。2011年まで10年以上音楽監督などを歴任してきた長年のパートナー、マーラー・チェンバー・オーケストラとの息の合った、そして21世紀の「今」を映し出すモーツァルトをお楽しみください。