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- 秋山和慶(指揮)
- 東京都交響楽団
- 一柳 慧(ピアノ)*
- 天羽明惠(ソプラノ)**
- 松平 敬(バリトン)**
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- 一柳 慧:
- ビトゥイーン・スペース・アンド・タイム(2001)
- ピアノ協奏曲第6番《禅 ─ ZEN》(2016)[世界初演]*
(当初発表より曲目が変更となりました 2016/1/27) - 交響曲《ベルリン連詩》(1988)**

5月25日[水] | 〈コンポージアム2016〉 一柳 慧の音楽 |
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5月29日[日] | 〈コンポージアム2016〉 2016年度武満徹作曲賞本選演奏会 |
7月26日[火] 7月27日[水] |
音楽の絵本 with パイプオルガン |
8月28日[日] | 侍BRASS |
10月13日[木] | 没後20年 武満 徹 オーケストラ・コンサート |
11月4日[金] | ヘルベルト・ブロムシュテット指揮 バンベルク交響楽団 |
12月21日[水] | 山中千尋 クリスマス・ジャズ・コンサート |
2月3日[金] | バッハ・コレギウム・ジャパン ベートーヴェン《ミサ・ソレムニス》 |
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3月1日[水] 3月2日[木] |
スティーヴ・ライヒ 80th ANNIVERSARY 《テヒリーム》 |
*今後、公演が追加・変更になる場合があります。
*日程・公演内容等は変更になる場合がございますのでご了承ください。
秋山和慶
一柳慧
©岡部好
松平敬
©石塚潤一
天羽明惠
©Akira Muto
1950年代から旺盛な作曲活動を行ってきた一柳 慧。ニューヨークへ留学しジョン・ケージらと実験的活動を展開、帰国後はアメリカ前衛芸術を日本へ紹介するなど音楽界のみならず広くアートに影響を与えてきました。その後、「東洋と西洋」という芸術的課題に積極的に取り組み、我が国の伝統楽器を使った作品や活動にも深くかかわるなど、常に日本の音楽界の先端かつ中心を走り続けているといえるでしょう。
本演奏会では、1988年、サントリー音楽財団(当時)「作曲家の個展」で委嘱初演された、交響曲《ベルリン連詩》を中心にお楽しみいただきます。この演奏会は1989年の第30回毎日芸術賞を受賞し、作品としても1990年の尾高賞を受賞するなど、まさに代表作の一つとして評価の高い曲です。大岡 信、カリン・キヴス、川崎 洋、グントラム・フェスパーの4人の詩人が1985年にベルリンで創作した連詩をテクストにしており、国際的な場における連詩のもつ今日的意義に啓発を受け作曲されました。また、2016年6月には《交響曲第10番》の初演を控えるなど、現在も活発な作曲活動を行っている一柳の最初の交響曲でもあります。2001年に書かれた《ビトゥイーン・スペース・アンド・タイム》は、桐朋学園大学オーケストラにより初演された室内オーケストラのための作品。そして今回初演となる最新作《ピアノ協奏曲第6番》は、自作自演となる一柳本人のピアノ独奏にも注目が集まります。
不確定性など初期の前衛的な時代を経て、80年代には、4度の尾高賞を受賞するなど無調的手法を用い充実した管弦楽作品を多く生み出し、現在もなお旺盛な新作発表を行っている一柳の作曲の道程を再認識することになるでしょう。
川瀬賢太郎
©Yoshinori Kurosawa
「武満徹作曲賞」は、ただ一人の作曲家が審査員をつとめるというユニークさと、受賞者のその後の活躍などにより、今や世界的に知られている、若い世代のための作曲コンクールです。18回目となる2016年の審査員は一柳 慧。33カ国(出身国・地域)から集まった97曲の応募作品の中から、一柳自身による譜面審査の結果選ばれた作品が演奏され、賞が決定されます。
動物たちによる楽しい演奏で、毎年子供たちを中心に大人気の演奏会。よこはま動物園ズーラシアのマスコットキャラクターとして誕生し、ユーモラスな仕草が人気の金管五重奏「ズーラシアンブラス」と、優雅な弦楽四重奏「弦うさぎ」、さらにはホールが誇るパイプオルガンを迫力のサウンドで鳴らす「オルガンオウル」の組み合わせでお贈りするこの公演は、音楽の楽しさでいっぱいです。演奏会への期待高まる開場時のファンファーレから、毎回趣向を凝らした楽しいプログラムはもちろん、終演後のお見送りまで、夢と感動に包まれた音楽会は、お子様たちの初めてのコンサート体験としても最適です。
スタジオ、ジャズのトップ奏者とオーケストラのトッププレーヤーたちが結集した「侍BRASS」、2006年のデビューコンサート以来パワフルかつ洗練された演奏で聴衆を魅了しつづけ、ついに10周年を迎えます。和のテイストにこだわったオリジナル曲に、センスの良い名曲の新アレンジを取り混ぜたプログラム、さらには楽譜出版やCDリリースも含めた多角的な展開で、ファンの心をつかんで放しません。楽器をたしなむ中高生から、音楽を愛する大人まで、毎年好評のこの公演、終演後のサインを待つ大行列からも人気の高さがうかがえます。ブラスアンサンブルの新たな可能性を追求し続ける「侍BRASS」は、高度なテクニックで観客を唸らせ、楽しいトークで笑わせる、最高のエンターテインメントです。
オリヴァー・ナッセン
©Mark Allan BBC
20世紀の日本を代表する作曲家であり、東京オペラシティ文化財団の芸術監督(1995-1996/開館1997年の前年に逝去)をつとめた武満徹。その盟友だった作曲家/指揮者のオリヴァー・ナッセンが自らプログラミング及びキャスティングを手掛けたコンサートです。
前半はパリのユネスコ/IMCの国際現代作曲会議最優秀作品賞を受賞し、東京オリンピックの記念演奏会で初演された《テクスチュアズ》、続いてシュールレアリスティックな大岡信の詩を無調的な旋律で歌うソプラノとオーケストラのための《環礁》。
後半は17人の弦楽器奏者のための《地平線のドーリア》、《ノヴェンバー・ステップス》と同時期に書かれた《グリーン》、ドビュッシーへのオマージュとして書かれた《夢の引用―Say sea, take me!》です。
武満没後20年の今、理想の出演陣によるオール武満プログラムにどうぞご期待ください。
ヘルベルト・ブロムシュテット
©Martin U.K. Lengemann
いつまで進化を続けるのだろう。長身の痩躯を使った指揮は、90歳目前の今なお、しなやかで瑞々しく、力強いエネルギーが漲っています。驚くべきことに、そのエネルギーの光はますます輝きを増しているのです。老境の枯れた味わいなどとは無縁、テンポはむしろ早まり、凝縮した推進力は楽曲の持つ大きな流れを描き出します。名誉指揮者であるNHK交響楽団へは毎年のように来演し、近年はブラームス、チャイコフスキー、ベートーヴェンといったプログラムで、印象的な名演奏が繰りひろげられました。
旧知であるバンベルク交響楽団との今回の共演では、その解釈に定評のあるブルックナーを取り上げます。2012年来日時の交響曲第4番《ロマンティック》は味わい深い名演と評判でしたが、今回の交響曲第7番でもマエストロ充実の音楽に期待が高まります。
山中千尋
比類なき超絶技巧とダイナミズム、豊かな発想力とジャズへの深い造詣を併せ持つ、ニューヨーク在住のピアニスト、山中千尋が贈るクリスマス・コンサート。ハンガリー出身の多彩なジャズ・ピアニスト、恩師ラズロ・ガードニーをパートナーに迎えて、オリジナル新作やスタンダード・ナンバーに加え、現代曲をジャズならではの自由さでアレンジ!ソロ、デュオを交えたスペシャル・プログラムです。
鈴木雅明
©Marco Borggreve
日本発のオリジナル楽器と声楽による世界的アンサンブルとして活躍するバッハ・コレギウム・ジャパン(BCJ)と鈴木雅明は、東京オペラシティを重要な拠点のひとつとして活動してきました。1998年から定期演奏会の会場としてJ.S.バッハの教会カンタータ全曲シリーズなど多くの演奏会を行うほか、ホール主催公演へも開館以来たびたび登場し、《ヨハネ受難曲》、《マタイ受難曲》、《クリスマス・オラトリオ》、《ロ短調ミサ》、モンテヴェルディ《聖母マリアの夕べの祈り》、ヘンデル《メサイア》、3年にわたるヘンデル・プロジェクトでは《エジプトのイスラエル人》、《ユダス・マカベウス》、《リナルド》、そのほかにもモーツァルト《レクイエム》、メンデルスゾーン《パウルス》など、多くの貴重なプロジェクトを実現させてきました。
注目の本公演では、BCJがついに初めてベートーヴェンに取り組みます。作品は、《第九》と並ぶ晩年の声楽付き大作、《ミサ・ソレムニス》。合唱と管弦楽が共に活動するBCJならではの緊密な演奏が、この名作に新たな光をあてることでしょう。
スティーヴ・ライヒ
©Wonge Bergmann
コリン・カリー
2日公演が満席、終演後は熱狂的なスタンディング・オヴェーションを受けた、記念碑的な2008年と2012年の公演。その成功を受けて、東京オペラシティにライヒが帰ってきます。1936年生まれ、80歳を記念したお祝いの公演です。
ライヒが自作演奏に篤い信頼を寄せ、2012年の《ドラミング》全曲公演での圧倒的な演奏も記憶に新しい、コリン・カリーを中心としたメンバーでお贈りします。器楽セクションはコリン・カリーのグループ(弦、管、鍵盤、打アンサンブル)、ライヒ作品には欠かせないシナジー・ヴォーカルズも加え、鉄壁のメンバーでライヒ・サウンドを堪能いただきます。これまで、《18人の音楽家のための音楽》、《ドラミング》と、彼の代表作をお届けしてきましたが、今回のメインは、やはり代表作であり高い人気を誇る《テヒリーム》。加えて、2014年にコリン・カリーたちが初演したばかりの2台のピアノと2台のヴィブラフォンのための《カルテット》と、2台のマリンバと2台のヴィブラフォンのための《マレット・カルテット》や、ファンにはたまらないライヒ自身とカリーによる《クラッピング・ミュージック》もあり、また一つ、記憶に残る伝説の公演となることでしょう。