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武満徹没後5年特別企画



2001.2.18[日]─2.23[金]


夢窓_チラシ



「内と外に向かう二つの相反するダイナミズムの暗喩」(武満徹)としてのこの言葉「夢窓」を、武満徹の豊かな世界を象徴する言葉として没後5年特別企画のタイトルとしました。
新しい世紀を迎える2001年2月、
武満徹の没後5年を追悼し、あらためて武満徹の世界を見つめます。約1週間にわたり、ピーター・グリリ、大江健三郎を迎え、それぞれのタケミツを語っていただく企画を含め、4つの公演をお贈りいたします。演奏会では、武満の仲間として過ごしてきた世代と、これからの時代を担う若い世代が、ともに素晴らしい作曲家の遺した作品を奏でます。

アーティスト・プロフィール
大江健三郎 講演「武満徹のエラボレーション」原稿掲載

関連サイト
→「classic NEWS」
 今井信子、吉野直子、尾高忠明のインタビューがリアルビデオの映像でご覧いただけます。

→Chandosレーベルよりリリースされた尾高忠明指揮/札幌交響楽団の新譜CDページ
(2月20日に演奏される、武満徹《波の盆》が収録されています。)

→「Chandos Records」のホームページ



2001.2.18[日]15:00
リサイタルホール



フィルム&トーク「音と映像」
トーク:ピーター・グリリ


・上映作品:Music for the Movies: Toru Takemitsu


武満が多くの映画音楽を書いたことは有名です。「Music for the Movies」は、武満がいかに映画と真摯に取り組んだかを丁寧に描いた名ドキュメンタリー。
武満の古くからの友人であるピーター・グリリ氏の語る武満体験とともにお楽しみください。






2001.2.20[火]19:00
コンサートホール
武満徹の管弦楽−1980s
指揮:尾高忠明、ヴィオラ:今井信子、フルート:エミリー・バイノン、 新日本フィルハーモニー交響楽団


・武満徹/ 弦楽オーケストラのための《死と再生》
(映画「黒い雨」より)(1989/96)─ 日本初演
  ウォーター・ドリーミング(1987)
  トゥイル・バイ・トワイライト(1988)
ア・ストリング・アラウンド・オータム(1989)
  波の盆─オーケストラのための(1983/96)

I 波の盆 II 美砂のテーマ III 色褪せた手紙 IV 夜の影 V ミサと公作 VI 終曲
武満徹が最晩年にまとめた演奏会用ヴァージョンです。)


武満徹の命日にあたるこの日、武満の音楽がロマンティックなまでの美しさを帯びてきた1980年代の作品群から、選りすぐった管弦楽曲を演奏します。

今回は、映画とテレビドラマの音楽から編まれた作品を組み入れているのが特徴であり、大きな魅力です。1983年に日本テレビが制作したドラマ『波の盆』(脚本:倉本聰、監督:実相寺昭雄)のために書かれた音楽は、類まれな美しさをたたえるメロディで、今も根強い人気を持っています。今回演奏されるのは、武満徹が亡くなる直前1996年にまとめた演奏会用ヴァージョン(演奏時間約15分)で、先ごろ札幌交響楽団とこの曲を録音したばかりの尾高忠明は、「この曲に心を打たれない人は、音楽なんかやめたほうがいい」と語り、広く受け入れられるこの作品の魅力を一人でも多くの方に味わってほしいと願っています。また映画『黒い雨』(監督:今村昌平)からの《死と再生》も1996年のヴァージョンで、今回が日本初演です。

武満徹/「波の盆」、「乱」 他
尾高忠明(指揮)/札幌交響楽団 他
MCHAN 9876(国内盤2/21発売)
CHAN 9876(輸入盤発売中)



《ア・ストリング・アラウンド・オータム》は、世界的ヴィオリストでこの曲の初演者でもある今井信子による演奏。若くしてコンセルトヘボウ管の首席をつとめる名手エミリー・バイノンによる《ウォーター・ドリーミング》。2曲の独奏楽器を伴う代表的な作品にも注目です。

『パストラール』
武満徹/エア
ドップラー/ハンガリー田園幻想曲 他
エミリー・バイノン(フルート)/江崎昌子(ピアノ)
EXTON
OVCL-00035(発売中)


[オン・エアー情報]
2001年3月12
日[月]8:05〜9:00 NHK-BS2「クラシック倶楽部」




2001.2.22[木]19:00
コンサートホール
講演&室内楽演奏会「音と言葉」
講演:大江健三郎
ヴィオラ:
今井信子、 ハープ:吉野直子、フルート:エミリー・バイノン、 尺八:柿堺香 、琵琶:中村鶴城


講演:大江健三郎「武満徹のエラボレーション」
・武満徹/ (エクリプス)
  海へ III
  スタンザ II
  そして、それが風であることを知った


日本を代表する小説家のひとり大江健三郎もまた、若い頃より武満徹と親交を結び、互いに敬愛しあった仲間で、ふたりでオペラの創作を試みたこともあります。また武満の死後、大江は長編『宙返り』を捧げています。
今回の講演のタイトルは『武満徹のエラボレーション』。その概要について大江自身次のように語っています。

「エラボレーションとは、エドワード・サイードの有名な音楽論のタイトルに含まれる言葉です。そして20世紀音楽の“練り上げ”にはじまり、19世紀以前の音楽と社会の関係とはまったくことなる様相のプラス/マイナスを議論する言葉としてうまく使われています。私は武満徹という音楽家の、この国の戦後社会においての深く広い意味をとらえるためにサイードの問題提起をテコにして、かつ個人的な思いもふくめてお話しします。」

後半は、今井信子、吉野直子ら武満作品への思いも格別な演奏家たちによる室内楽作品の演奏会です。






2001.2.23[金]19:00
コンサートホール
バシュメットの武満
指揮・ヴィオラ:ユーリー・バシュメット、ヴァイオリン:樫本大進
モスクワ・ソロイスツ合奏団


・モーツァルト/ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロのための協奏交響曲 イ長調 K.Anh 104
(急遽、この曲目が追加になりました。)

・武満徹/ ノスタルジア
─アンドレイ・タルコフスッキーの追憶に
  3つの映画音楽
・モーツァルト/協奏交響曲 変ホ長調 K.364

[アンコール]
・モーツァルト/協奏交響曲 変ホ長調 K.364 第1楽章より


スケールの大きさと深い音色で知られる世界的なヴィオリスト、ユーリー・バシュメットは、武満が「天才」と呼び、その演奏には賞賛を惜しまなかったという希有な演奏家です。
そのバシュメットが、手兵を率いて得意の曲目で登場。気鋭のヴァイオリニスト樫本大進のソロによる武満作品、また、二人がソロをとるモーツァルトにもご注目ください。







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