◎収蔵品展006
人のかたち:寺田コレクションより
人のかたち ─ 寺田コレクションより

2001.1.12[金]─ 3.18[日]


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他人の身体を眺めることによって撹拌される私たちの意識。身体の表面からその内部へと進入してく私たちの視線が照射する影像は、相手の身体の様態ではなく、私たちの意識そのものである。理性的な視覚によって私たちの社会性が形作られているのだとすれば、他人の身体を射抜く私たちの視線は、社会性の壁の中に塗り込められた、私たちが受け継ぐ遠い生理的な記憶と共鳴する。それは時には官能的な快楽をもたらし、また時には悲痛な苦悩の想いを呼び覚ますものでもある。私たちの身体は、社会生活を営む私たちの日常の中において、さまざまな慣習やプロトコルによって私たち自身から常に遠ざけられていく。しかしその一方で、私たちはその皮膚の表面から発せられる暖かなぬくもりに誘われるように、他人の身体を求め続けるのである。そしてそうした人間の身体への誘いは、視覚を通して造形表現に携わる作家たちの意識に最も強く働きかけるものであると言って間違いないだろう。

寺田コレクションに見る「人のかたち」。油彩、日本画、立体等約2500点からなるコレクション全体から立ち上がる人体への意識は、まさしくコレクター自身の眼差しに他ならない。

出品作家:相笠昌義、有元利夫、磯見輝夫、内田あぐり、奥山民枝、筧本生、加藤清美、小嶋悠司、坂部隆芳、智内兄助、中野滋、奈良美智、難波田龍起、難波田史男、新見恵理子、長谷川潔、船越桂、船越保武、保田井智之、松生歩(五十音順)


相笠昌義《日常生活:T公園の日曜日》
相笠昌義《日常生活:T公園の日曜日》
油彩、キャンバス/97.0×162.1cm
1978


難波田龍起《廃墟(最後の審判)より》
難波田龍起《廃墟(最後の審判)より》
油彩、キャンバス/72.7×60.6cm
1942


筧本生《花屋》
筧本生《花屋》
油彩、キャンバス/133.0×106.5cm
1996
新見恵里子《室内6》
新見恵里子《室内6》
油彩、キャンバス/131.5×96.5cm
1986


難波田史男《松明を捧げる少年》
難波田史男《松明を捧げる少年》
水彩、インク、紙/20.3×32.0cm
1974


保田井智之《長円の夜》
保田井智之《長円の夜》
松、桧、スプルス、楠、ブロンズ
180.0×35.0×50.0cm
1991



インフォメーション
期間:2001.1.12[金]― 3.18[日]
開館時間:12:00 ― 20:00(金・土は21:00まで、入館は閉館30分前まで)
休館日:月曜日(祝日の場合は翌火曜日)、全館休館日(2月11日)

入場料:一般\300(\200)、大学・高校生 \200(\150)、中学・小学生 \100(\50)
( )内は15名以上の団体料金、その他割引制度あり
企画展「出会い展」のチケットでもご覧いただけます。

主催:(財)東京オペラシティ文化財団
協賛:日本生命/NTT都市開発/小田急電鉄

お問い合わせ:東京オペラシティアートギャラリー Tel. 03-5353-0756